2007-12-23

とりあえずの近況報告

というわけで現在、ペルーのチチカカ湖湖畔のプーノという町にいます。ネットカフェからのアクセス中。当然日本語入力ができるPCなんかないわけで、AJAXを使っての入力中。便利なサービスなんだけど、変換スピードがいまいち遅いのはWebベースのサービスだからしかたないか。

というわけで長文は入力できないので、この一週間に起こったことを簡潔にまとめると

*生まれて初めてのLost Bagage、LAN航空は乗客50人分の荷物を出発地のLAにコンテナごとおきわすれてきやがりました。。。しかも、翌日に届くはずの荷物は、なぜか私の分だけペルーを通り越してブラジルのサンパウロに。結局荷物を手にしたのは到着から一週間後のこと。荷物がとどかなかった間に買ったいろんなものの代金をはらえ!とゴネまくって、なんとか60ドルをゲットしました。最初は1日あたり8ドル、それも2日分までっで16ドルしかはらえない、と言われたので、まあこれでもがんばった方でしょう

*クスコの遺跡とマチュピチュ行ってきました。マチュピチュはすごい。絶景すぎてもはや言葉を失います。あれだけのために日本からいったとしても後悔しないと思うよ。クスコ近郊の遺跡も素晴らしかったですが、マチュピチュのあとでは 跡では霞んでしまう。。。マチュピチュクスコの最終訪問地でよかった

*昨日クスコからプーノに移動して、本日はチチカカ湖をみてきました 。標高3800mにあってなお、周囲を5000m級の山々に囲まれているという不思議な風景。手を伸ばせば届きそうなくらい低い位置にある雲のせいで、空と湖の距離がとても近く感じられて、不思議な感じでした。

というわけで明日はチチカカ湖をわたって、お隣のボリビアに入国です。目指すは世界最大の塩湖、ウユニ塩湖!こーいう景色が見れる予定なんですよ。

http://www.excite.co.jp/News/bit/00091170313118.html

2007-12-16

大変ご無沙汰しております

お久しぶりです。気が付いたら秋学期の間は全くblogを更新していませんでした、やれやれ。そんな暇もないほど忙しかったのかというと、実は去年の同時期に比べれば、物理的にも精神的にも負荷は随分と減っていた、というのが現状。昨年はといえば、最初の学期でとにかく授業は大変だわ(どこの学校でも言われているけど、やはり最初のセメスターが一番負荷が大きい)、英語は分からないは、おまけに就職活動はあるわで、もうてんやわんやでした。それに比べて今学期は、日々の課題や試験はそれなりにあるものの、随分と気分的に穏やかな日々。余裕ができたので、サンフランシスコのインターネットベンチャーでインターンをやったり、あとは、うちの学校としては初めてとなるJapan Trip(春休みに学生を連れて日本をいろいろまわる、まあビジネススクールの修学旅行みたいなもんです)を企画してみたり。

授業はCorporate Finance、Real Estate Finance、Venture Capital&Private Equityといったファイナンス系を中心に、でもそれだけだとつまんないので、New Product Developmentという、プロダクトマネジメントの実践クラスを取ったりしました。これは大変だったけど、いわゆるビジネススクールの授業とはちょっと毛色が違った感じで実に面白かったです。ビジネススクールの学生に加えて、Berkeleyのエンジニアリングスクール、それにSan Jose State UniversityのIndustrial Design専攻の生徒が一緒になって、コンセプト設定→顧客ニーズの調査→商品設計→ビジネスモデルの考案、と、プロダクトマネジメントの仮定を実践するというもの。うちのチームのテーマはなんと「トイレ」!ルームシェアが盛んなアメリカでは他人とトイレを共有する機会も多く、そうするとその使い方に関してお互いに不満が出てきたりするわけです。「使った後にフタが閉まってない!」とか「ヤツが使ったあとはいつも汚れてる!」とか。そういうのを解決できる商品を作りましょう、というのが我々の課題でした。アイディア段階ではシリアスなのから非常に莫迦莫迦しいものまで含めて、実にいろいろな案が出たのですが、最終的に新しいトイレ掃除グッズ、というところにおちついてしまったのはちょっと残念だったけど。でもまあ、みんなでトイレに集まって、トイレの縁を掃除するとしたらどんな道具がほしいかとか、汚れやすい部分はどこかとかを議論したりとか、傍から見れば実に奇妙な光景ではあるけれど、実に面白い経験でした。

そんなこんなで気が付けばあっという間に3ヶ月が経過。一昨日のNew Product Developmentのクラスのプレゼンを最後に秋学期のクラスは全て終了!ここから5週間の冬休みがスタートです、万歳!というわけで南米行ってきます。もう、こんな機会でもないと南米なんていついけるか分からないから、と、欲張ってかなり気合の入った旅程ですよ。1ヶ月でペルー→ボリビア→チリ&アルゼンチン(パタゴニア)と一気に周ってきます。飛行機のチケットだけとって、宿は全く決めていないバックパック旅行ですが、きっちりPCは持って行きます(笑)ネットに繋がることはそれほど期待してませんが(ま、ネットカフェはあるらしいけど)、とりあえずこのPCが手元にないと落ち着かない、というのは、ある種の病気ですね、全く。

というわけでオークランドの空港からでした。では出発!

2007-09-12

まかせて安心、なんて出来ません

不在の場合は荷物を持ち帰って不在者通知を残してくれて、再配達の時間を2時間区切りで指定できて、本人の手に渡るまで責任を持って届けてくれる・・・という「きめ細やかなサービス」の概念にはこの国にはない。郵便物は①ポストに突っ込む。サイズが大きければ、折り曲げてでも無理に突っ込む、②ポストに入らないものや小包の場合は、玄関先に放置、という扱い。渡米した最初の頃、日本から船便で大きなダンボールを4つほど送ったら、1ヵ月後家の玄関の前に4つのダンボールが山積みにされていて、かなり引いた。盗難を恐れて、図書館やカフェでは絶対に荷物を放置しない(放置する場合は、必ず隣の人に一声かけていく)くせに、宅急便は放置でいいのか・・・

料金の安い通常郵便物ならまあ仕方ないか・・・と思っていたのだけど、本日は、DHLで運ばれてきたエアメールが、玄関マットの下に放置されているのを発見。好意的に解釈すれば、「マットの下に入れた」というあたりが、一応アメリカ的な気の使い方なんだろう・・・。ま、以前はEMSやFedExでも同じことやられたし、驚くには値しませんよ。

そんな中でもヤマト運輸はがんばっている。この夏、日本からアメリカに向けて1つヤマトで小包を送ったのだけど、先日「○月○日の○時ごろにお届けしたいのですが、ご都合はよろしいでしょうか」というメールが来た。えらいなあ、ヤマト。日付指定だけじゃなく時間も指定できるんだよ。「アメリカクオリティに準拠しとけばいいや」と妥協しないその姿勢がすばらしい。

ヤマトといえば悪名高き(?)「ネコバイト*」参加者から聞いた話で、荷物の扱いに関してはあまりよいイメージはなかったのだけど(曰く、繁忙期は集配センターで荷物がぶん投げられる、割れ物注意の表示は全く意味をなさない、こぼれ落ちたお歳暮のみかんをこっそり抜き取っておやつにした、等々)、とりあえず「責任を持って本人まで届けてくれる」という意味では、かなり信頼度は高いんじゃないだろうか?

*ネコバイト:クロネコヤマトの集配センターでの荷物仕分けのアルバイト。繁忙期になると、各大学の体育会に労働力を求めて召集がかかる。短期間で比較的稼げるが、かなりの重労働、らしい。多くの航空部の皆さんは経験済み。ちなみに、アルバイトを各地で回収して集配センターに向かう専用バスは「ネコバス」と呼ばれている。

2007-09-11

引っ越し、買い物、セットアップ

先週日曜日に帰国して、引っ越して、車を買って、1週間遅れて参加した授業になんとかcatch upすべく奮闘しながら生活のセットアップを済ませて、ようやく落ち着いてきた感じです。今度の家は学校から車で15分ほどの山の中腹にある5 bedroomの一軒家。Berkeleyのダウンタウンに近かった前の家から一転して、自然溢れる田舎暮らしに。なにしろ、家の周りでは普通に鹿や狸が出るくらいだから。

海に面していて背後には山が迫っていて平地部分がとても狭い、というBerkeleyの地形は、日本で言うと神戸に似ているよな、と前々から思っていたのですが(神戸は海が南にありますが、Berkeleyでは海は西。丁度神戸を右に90度回転させたようなイメージ)、その神戸に例えると、三宮に徒歩5分ぐらいの中心市街地から、六甲山山腹に引っ越したような感じです。

いやしかし、ホントカリフォルニアって、無駄に天気がいいよね・・・なにもそこまで気合いれて太陽で照らさんでも、もうちょっとそのエネルギーをセーブして他のこと(どこに?)にむけても、と思うのですが、相変わらず雲ひとつない空から太陽ががんがん照りつけております。

2007-09-02

毎度毎度のことながら

「働きマン」4巻の冒頭の旅立ちのシーンのあわただしさは、ひとごととは思えないくらいのリアリティだよね・・・・ホント、毎回あんな感じだわ。今回は、出発の3時間ぐらい前に荷物がスーツケースに入りきらないことが分かって、急遽船便で送り出す手配を取りましたよ(航空便高いんだもんん)。再び日本を離れる情緒も何もなく、やっとのことで成田に到着して一息ついているところ。実は今回、初めての全日空ラウンジの利用なのですが、小さいながらも寿司とサンドイッチがあるのに感動。やっぱサービスいいなあ・・・某米系航空会社なんか、乾き物だけですからね・・・

というわけで行ってきます!3ヶ月ぶりのBay Areaだ!

2007-08-29

「WikiScanner」日本語版

総務省や文科省もWikipediaを編集していた 「WikiScanner」日本語版で判明

Wikipediaを編集した組織や企業が分かるツール「WikiScanner」の日本語版がこのほど登場した。これを利用して行政機関からの編集について調べてみると、総務省や文部科学省、宮内庁などから、行政に関わる内容からエンターテインメント関連まで、さまざまな内容について編集があったことが判明。行政に批判的な内容を削除する編集も見つかった。

例えば総務省からは、「電子投票」の項目が10回以上編集され、電子投票のセキュリティーに関する内容が書き換えられているほか、「水曜どうでしょうの企画」を詳細に説明する書き込みや、シミュレーションゲーム「蒼き狼と白き牝鹿」に関する書き込みもあった。

文科省のIPからは、本間正明・元政府税制調査会会長に関するスキャンダルが削除されていたり、「コミュニティ・スクール」の項目で、文科省自身が作成したWebサイトについて「かなり充実している」と自画自賛も。

厚生労働省からは「薬物」などの項目で編集があったほか、アダルトゲーム「ななついろ★ドロップス」の項目で解説も書き加えられていた。宮内庁は、天皇陵や歴史関連の書き込みを編集しており、宮内庁に関連する疑惑の指摘を削除した跡も見つかった。農林水産省からは、ガンダム関連で大量の書き込みがあった。


いやー、笑える。特に農林水産省。記事内に「大量に」ってあるけど、ほんとに大量。他の省庁が、「専門知識による修正・加筆があるなかで、たまにオタ知識が」と言うレベルなのに対して、農林水産省のガンダムはその量が圧倒的。これは、編集してる人の数が多いのか、少数の超マニアがいるのか・・・

Wikiscannerは海外でも物議をかもし出しているらしのだけど、当然のことながらその争点は「情報操作」であって(下記参照)、「国の機関からアニメやらエロゲの項目の編集が行われた」ことで話題になるのは、日本ぐらいなもんでしょうな・・・いやー、日本いい国だなあ(笑

読者投票「最も恥ずかしいWikipedia情報操作」

ちなみに上の記事だけ読むと、ガンダムやらエロゲ以外の項目では自分たちに都合の良いように情報操作に一生懸命!という印象をうけるけど、結構真面目に編集してる項目も多いよ。宮内庁なんて、「大宰府」とか「古墳」とか、普通の人は知らないようなマニアックなネタをしっかり編集してるし。まあそれを職場のPCでやらんでも・・・という気もするが、でもそういう専門的知識を共有してもらえることは大変ありがたい。そういう意味で上の記事もやや「煽ってる」感があることも否めないね。

あとは、なぜか「省庁」だけが強調されてますが、件数で言えば一般企業からの編集数の方が圧倒的に多いよ。

まあ、しばらくおもちゃにできそうな機能です。

ただ、アイディアとしては斬新だけど、UIがいまいち洗練されてないのがちょいと難点。日本である程度話題になると、誰かが「改良」してくれることを期待。とりあえず、企業名→IPアドレス検索→編集ページ、への2ステップを1ステップにまとめるぐらいは、簡単にできたりしないのかなあ。

おまけ:wikiscanerの簡単な使い方

このページにアクセスして


赤丸の部分に組織名を英語(またはアルファベット)で入れると、その組織のIPアドレスが出るので、そのアドレスをコピーして


「IP Rangeで特定してください」の部分にそのアドレスをはりつけ、「wikipediaの編集をご参照ください」ボタンを押すと、その組織が編集したページが見れちゃいます、と言う仕組み。

ちなみに、私の元職場で検索したら、件数はそれほど多くないものの、しっかり1件、ガンダムの記事を編集している人がいましたよ・・・

2007-08-13

ジェットエンジン付きグライダー

おそらく15人ぐらいいるであろうこのblogを見てるグライダー関係者のみなさまへ。

凄いもん見つけました。ヤバイです、マジヤバイですこれ。とりあえず下のリンク先の動画を見れ。FlashじゃなくてWMPが立ち上がるメンドクサイ動画だけど、文句言わずに見れ。えーと、何かといいますと、ジェットエンジン付きグライダーラジコンの動画です。しかもASK21。

http://www.airworld.online.de/Gemeinsame%20Bilder/Videos/ask%2021%20turbine%20web.wmv

カッコ良すぎて鳥肌たった・・・

ラジコンってどうもあの形状が無粋な気がして、そこまでハマれなかったんだけど、これは危険です。グライダーにジェットエンジン積むと、こんなに美しくも切れのある飛び方ができるんだね・・・・

というわけで。

どうやったらこれ入手できるんですか?(笑)

この世界はゲームではないけれど

インターン先の会社の人がビジネススクールに興味があるということで、お昼を食べながら自分の受験の話をする。大体どれぐらいのスケジュール感で準備したの?などという話を聞かれ、そうですねえ、最初に受けてみるかと思ったのが2003年の秋ごろで、当初の予定では翌年の冬に出願してと思っていたのだけど、結局準備が間に合わなくて仕事も急がしくなったので、改めて仕切りなおして2005年冬出願を目標にして・・・・ということを話しながら、ちょっとまってよ、2003年ってよく考えたらそれ4年も前?と自分の発言に自分で驚いた。

後になって振り返ると、大体の場合において時間は、「いつのまにそんなに時間がたったの?」ってな位のスピードで経過していて、そのあまりの早さに時々眩暈がしそうになる。今、ずっと古くからの友人のように話している人の何人かは4年前は顔すら知らなくて、当時近くにいた何人かの人は随分と遠くに行ってしまった。4年前を起点に考えると、その地点から現在までの間には無数の選択肢があって、選び方次第では全く違う場所にいた可能性もあるんだよなあ、と思いを馳せることは、我ながら莫迦莫迦しいとは思うけど。でも。

人生がゲームだったら、選択肢を選ぶ前にセーブして全部の選択肢をチェックしたり、何回もプレイしてエンディング全てコンプリート!なんてことも可能だけど、残念ながらそんなわけにはいかないので、目の前に示された選択肢を一つだけ選ぶ。あるいは、選んでいることすら自分で意識していないにもかかわらず、気が付いたらフラグが立っていたり。あの時、別の選択肢を選んでいたら、今頃は違ったシナリオにハイっていたかもなあ、と思う反面、結局どの選択肢を選んでも、同じエンディングにたどり着いているような気がしないでもない。でもゲームじゃないからね、それはどれだけ考えてもわからない。

書きながら気が付いたけど、多分私はこんな感じのことを、思い出したように時々書いている。多分これからも書いているような気がする。それはおそらく、自分の中に「ものすごい勢いで変化している部分」と「なんだかんだ言って結局昔から全く変わっていない部分」の二つがあって、それらがお互いうまくかみ合わせることができないときに発生する軋みのようなものなんだろう。その軋みをうまく処理する方法が未だに分かっていなくて、とりあえずできるのは、こうして文章にして整理している、というところなんだろう。

ま、そんなことをだらだらと考えつつも、実際の世界は選択肢をじっくり選べるアドベンチャーゲームというよりは、オートスクロールのシューティングだからね。こうしている間にも画面は自動的に前に進んでいくわけで。そもそも今日はまだ今日は月曜日じゃないか、というわけで今週も1週間がんばります、ハイ。

2007-08-05

言葉はきっとグライダー♪

こんな曲あったんですね

capsule グライダー


Perfumeっぽいなあ、と思ってたらそれも当然、中の人はPerfumeのプロデューサーだったんですね。いわゆるテクノポップって奴ですか。私はこういう系はかなり好きですが、好き嫌いがはっきり別れるジャンルなんだろうなあ。

Perfumeではチョコレイト・ディスコがお気に入り。

2007-07-26

笑いのツボはどこにある

こういうお莫迦な小ネタは大好きです。

お知らせ:「コナミコマンド」を実装しました

素敵すぎです、最高です。面白がって何回パワーアップしたことか。これ、一定回数以上コマンドが入力されると、表示メッセージが変わって「いーかげん裏技に頼るのはヤメレ!」とか出る仕様にはできないんですかね?

しかしこういうネタで楽しめる私は、つくづく笑いのツボがオタク系なんだな、と改めて思った次第。

体育会系ジョークとオタクジョーク、その間にある深い溝

これに対し、オタクのジョークは「マニアックなことを言う」ことにある。「お前、ま~た、そんなマニアックなこと言ってー。誰もわかんねーっつーの!」というタイプのジョーク。「誰もわかんねー」といっているが、もちろん本当は聞き手は分かっているからこそ、こう突っこむわけで。「同じこんなにもマニアックな話題に関心があること」によってコミュニケーションが成り立つわけだ。
上は以前にも引用したしたblogですが。コナミコマンド実装というネタでにやりと笑ってしまうその心の内には、「一般的に見ればマニアック」なネタをお互いが分かっているという共感・共有感・仲間意識が働いているんでしょうね。

2007-07-25

秒速5センチメートル再び

買ってしまいました。しかも、特別版・・・



以前紹介したアニメーション映画。5月末に帰国してその足で映画館に直行。渋谷のシネマライズ。見終わってその場で買いを決定。

以下微妙にネタバレあり。「これから見るから余計なことは知りたくない」って人はスルーした方がよいかと。

ストーリーは言わずもがな、映像の美しさには、本当に圧倒される。高画質大画面テレビで見たい、心から見たい。新海誠お得意の、音楽に合わせて映像が短い時間で次々と切り替わっていくシーンでは、スイッチのタイミングが早すぎて勿体無くて、それぞれで一時停止して映像の美しさを堪能したくなるほど。

お話の方はというと、切なさ全開でこれでもかこれでもかと押してくる第一話、第二話に対して、わずか10分ほどしかない第三話がいろんな意味で胸に刺さる。雑踏の中を歩く貴樹の孤独感とか、明里のあの幸せそうな笑顔とか、メガネっ子水野さんとの関係とか。いろんな意味で残酷なまでにリアル。

そういえば、二話のカナエと三話のメガネっ子水野さんは、主人公に対して二人とも同じ立ち位置にいるはずなのに、こうも違った話になってしまうのは、やはり二人を隔てる10年という月日のせいなのでしょうか。カナエはいつか、自分の高校時代のことを「少しの痛みを伴った幸せな記憶」として思い出すでしょうが、メガネっ子水野さんがそう思うことは無いような気がします。

第一話がYahooで先行放映されていたこの映画。上のリンク先のyoutubeでも見れるけど、stage6で高画質版を発見。
http://stage6.divx.com/user/tokio2004/video/1129625/5cm

前々から疑問だったのだけど、stage6って、これだけ高画質でこの速度って、どういう圧縮(配信?)技術を使っているのかとても謎。

2007-06-20

Jungled city

インターン先の投資銀行の研修で香港に来ています。実は初香港の感想はというと。

「うわー。平地の少ないマップデータを使って作ったシムシティの街みたいだ・・・・」

小さな島の大半は山になっているため、海岸に面したわずかな平地にこれでもか!というぐらいビルを詰め込み、それでも足りずにさらに山の斜面にまで超高層ビルをボンボンと。山の中腹に、山より高い高層建築が立てられてたり。新宿新都心の超高層ビル郡の塊を10個ぐらいまとめて街に詰め込んでいる感じ。そりゃ、これだけビルを詰め込んだら夜景も映えるというもので。

で、その超高層ビル群の下には、牛や豚の肉がざっくりとぶら下げられ、カゴの中の魚やエビが勢い余って道端に飛び出しているという、アジアにおなじみの光景が繰り広げられるという。とても素敵なアンバランス。

久しぶりに「恋する惑星」を見直したくなりました。

2007-06-02

帰国しました

スーツケース2個で40kgの荷物と、リュックに手提げ鞄二つで合計3つの機内持ち込み荷物というありえない荷物を引っ張って帰国。たぶん全部で50kg以上。まあ、一つのスーツケースの半分ぐらいはこのあいだNapaで買ったワインが占めて いるのが、こんな荷物になってしまった理由ですか。インターンが始まるまでの 10日間ほどは友人の家にお世話になる予定。

で、日本。といってもまだ成田なのであまり「うわー、日本だ日本だー」という 実感はないけれど、とりあえず改めて感動したのが日本の航空会社のサービス。飛行機はANAを使ったのですが、もうね、なんというかCAが可愛くてやさしくて サービスが丁寧でウキウキでしたよ。まあ、正確に言えば昨今のご時世を反 映してか、よく見るとかなりご高齢の方もいるんですが(ていうか全般的にCAの 年齢上がってるよね)、でもみんなすごくちゃんとしてるじゃないですか。綺麗に髪まとめてちゃんと化粧して、訓練された笑顔とサービス。もう、あれは米系の航空会社のCAとは別の生き物ですね。

ご存知の人も多いと思うけど、米系はすごいよ。CA同士でぺちゃくちゃ喋りながら飲み物配ってるし、機内サービスのスナックの袋とかイヤホンとかが座席の向こうから放り投げられたりするし、機嫌のいいときはニコニコしているけどたま に機嫌の悪そうなときは話しかけると「ハア?」とか「あーもうめんどくさい なー」みたいな顔で応対されるし。地上職員もしかり。乗り継ぎ便のターミナルが分からなくて質問して、英語がよく聞き取れなかったので「ごめん、もう一回言って」といったら、「あーもうわかんないわけ?い加減にしてよねー」みたいな仏頂面で対応されたり。まあその分値段は安いもんだから、しばらくそっちに乗っていると慣れてしまって「逆に日本の航空会社のあの過剰なサービ スは不要かもなー」と思っていたけど、実際にその「過剰なサービス」受けてみとやっぱり気持ちいいです。嬉しいんで「お飲み物は・・」なんて話しかけら れるたんびに、ニコニコしながら応対してしまいました。ちょっと、っていうかかなり怪しい人だったかも。

でも改めて思ったけど、日本人の乗客って結構ぶっきらぼうだよね。サービス受けてるときも無言だったり、全然相手の方見てなかったり。まあ自分もそんな感じだったから人のことは言えないけど、でも一度あのアメリカの「いろんな意味でありえないサービス」レベルに身を浸して戻ってくると、「ちょ、それ勿体無いよ!」という気分になる。だってさ、綺麗なお姉さんが笑顔で対応してくれるんだよ。それだけで単純に嬉しいじゃん。こっちも笑顔で一言「ありがとう」ぐらい言おうよ!って気分になります。

と、なんか最後の方はセクハラ親父の感想みたいになってしまったのでこのあたりでやめときますが・・・というわけで帰国なのです。

2007-05-28

遠い汽笛

全ての荷物がなくなったアパートの部屋は思っていた以上に広く、静まりかえっていた。たいした家具があったわけじゃない。机と椅子、ベッド、それに本棚。留学生御用達のIKEAで買ったそれらは、よく言えばシンプル、けれどつまるところは大した特徴も持たないモノたちで、強い自己主張をすることもなくひっそりと部屋に収まっていた。なのにそれらが無いだけで、10ヶ月余りを過ごした10ft平方の白い部屋の空気は、まるで知らない部屋のそれのよう。昨日まで自分がそこに暮らしていた痕跡が跡形もなく、一瞬、10ヶ月前にタイムスリップしたような錯覚を覚える。10ヶ月前の夏の夜、何も無い部屋の中で、さて、これからどうなるのだろう、と途方に暮れていたことを思い出す。本当にあれから10ヶ月が経過したんだろうか。もしかすると今までのことは全て幻で、私はやっぱり2006年8月のあの部屋にいて、ここから始まることへの期待と、先の見えない不安を抱えつつ、やけに高く感じる天井を見上げているのかもしれない。遠くの方で響くアムトラックの汽笛が、現実感を狂わせ、まるで夢の中にいるような。

やるべきことは山のようにあって、だから部屋に対する要求は必要最小限のことだった。学校に近くて、安全で静かなエリアで、清潔な部屋であればOK。渡米前からルームメイトとチェックしていた物件を、渡米当日に見学して、その場で決めた。学校からバスまたは自転車で15分ほどの、静かな住宅街。裏庭に面したキッチンの採光がよいところ、アメリカの物件には珍しく4口のガスコンロがあるところも気に入った。洗濯機が屋外ながちょっと不満だったけど、これはこちらの家では珍しいことではない。家賃1500ドルを超える比較的high classの物件であってさえ、ランドリーが共有、というのも珍しくないのだから、専用の洗濯機があるだけでもありがたいというもの。

そこからすぐに学校が始まって、秋学期はめまぐるしく過ぎていった。家が「寝るか、作業するかの場所」なのは、横浜にいたころとあまり変わりないな、と苦笑することしばしば。春学期になってようやく、「暮らしている」という実感がわくようになってきた。具体的に言うと、料理を作ったり、友人を招いてくつろいだり、そうした小さな日常の積み重ねがあってようやく、自分がここに住んでいるということのリアリティを感じるようになってきた。横浜に住んでいたころは、「うち、電子レンジも炊飯器も無いんです」と言っては人に驚かれていたけれど、意外にも料理は結構はまった。作業の結果がダイレクトに結果につながる、という明確さが面白かった。

時々無償に人恋しくなる反面、人と話すこと、関わること全てが億劫になり、全ての情報をシャットアウトして自分だけの世界に引き篭もりたくなる、そんな自分の性格を知っていたから、他人と一緒に暮らすということにはやや不安があった、だが、不安は杞憂に終わった。共同生活者として気を使いつつも、深くは鑑賞しない。そんな適度な距離感がよかったのかもしれない。扉越しにうっすらと人の気配を感じながら、台所に立ってコーヒーを入れる。マグカップに入れたそれを静まり返った部屋で飲みながら、こういう時間は悪くないな、と思う。電話の話し声も、テレビから流れる音声もとてもひそやかで、そして遠くからアムトラックの汽笛の音。

一つの季節が終わって、次の季節が始まる。そんなことの繰り返し。あともう少しすれば、私は東京の喧騒の中にいて、この何も無い、静まり返った部屋で過ごした時間を、懐かしく思い出すだろう。その時になって初めて、10ヶ月という時間が過ぎたことを実感するのかもしれない。でもまだ今は、夢の中。遠くの汽笛はまだ止まない。

2007-05-24

いろんな意味でありえない

1ヶ月ほど前にBay Areaを騒がせたニュースといえば、高速道路のメルトダウン事件。サンフランシスコからベイブリッジをわたった直後のジャンクション、通称"マッカーサー・メイズ"を通過中のタンクローリーが横転し、搭載していた燃料に火がついて炎上。このあたりは複数の高速道路が立体交差になっている場所なのだけど、この炎上した炎と熱で上の高速道路が炙られたような形になり、なんと鉄骨がとけて道路が崩落。

こんな感じで大炎上し



その結果、こんな姿になってしまいました。高速道路が飴のようにぐにゃりと曲がっている。なんというか、いろんな意味でありえない。

さて、事故当初は復旧までに早くて8週間、下手すると数ヶ月かかる、といわれていたのだけど、Bay Areaローカル放送局のウェブサイトを見ると、なんと本日から復旧するとのニュース。事故から約1ヶ月。正確には、工事事業者が決定したのが5月8日なので、実質の工事期間は20日弱。これまた、いろんな意味でありえない・・・・

一体どんな裏技(?)が使われたのか。ポイントは、この復旧工事の報酬の仕組み。

サンフランシスコ、イーストベイ、サウスベイをつなぐマッカーサー・メイズはBay Areaの交通の要所。復旧が遅れると、その経済的損失は非常に大きい。ということで、復旧工事の事業者選定にあたってカリフォルニア州は、予定よりも早く完成した場合に対してのインセンティブ制度を設けた。当初の工事完成予定日は6月27日。ここから、完成日が1日早まることに、建設事業者は20万ドル(約2400万円)のインセンティブを受け取れる。逆に、6月27日から完成日が1日遅れるごとに、事業者は州に1日20万ドルあたりを払わなければいけない。

復旧工事を落札したのはCordova firmをいう建設会社。落札価格は86万7000ドルで次点になったCalifornia Engineering Contractors Inc.の110万ドルよりかなり抑え目の値段。しかし、Cordova firmの見積もりは、なんと「工事を予定日より25日早く仕上げる」というもの。これが達成できれば25×20万ドル=500万ドル(約5億円)の追加収入が得られる(ただし、インセンティブの最高額は500万ドルだそうだ。急ぐあまり手抜き工事をされても困る、ってことでしょうか)。

というわけでCordova firmは昼夜を問わず工事を続け、その結果予定よりもさらに1週間以上も早い本日reopenとなった、というわけ。

わずか15日で落下した50メートルの高速道路を繋いだ建設会社もすごいけど、事故からわずか1週間のうちに「とにかく一刻も早く復旧させるため」のインセンティブ制度を設定したカリフォルニア州の意思決定の早さとフレキシブルさも、なかなかどうしてすごいものじゃないかと。日本の自治体には真似できない技ですね。これまたいい意味で「ありえない」。

それにしても、これだけの大事故が起こっていながら、「高速道路の耐熱安全性」に関する議論が起きていないあたりも、さすがアメリカというかなんとうか。これが日本だったら、全国の高速道路の耐熱性一斉検査、なんてことになっているのでは。ワイドショーで「高速道路安全神話の崩壊!」なんて特集が組まれたりして。

まあアメリカ人はきっと「ま、タンクローリー炎上じゃあしかたないよな。別に高速道路に欠陥があったわけじゃないし」なんて思ってるのでしょう・・・

2007-05-22

シリコンバレーをぐるぐると

以前の会社の同僚が仕事でシリコンバレーを訪れたため、現在そのお手伝い中。シリコンバレーのベンチャー企業&VCをヒアリングと称してぐるぐる回っています。彼らのリサーチ分野はいわゆるrenewable energy。太陽光とか風力とか燃料電池とかバイオ燃料とか、そういったあたり。同時期にclean techというclean energy関連のカンファレンスが開催されているので、それにあわせての渡米です。

それにしても、シリコンバレーのテクノロジーベンチャーまわりの話って、聞いていてとても面白い。小さな技術であっても、それが何らかの分野で競争力があって成長可能性があるものであれば、投資家がそこに投資し、うまくいけばあれよあれよというスピードで事業が成長をはじめる、そのスピード感と「技術がビジネスに直結している感」が、とてもリアルに感じられる。

今日話を聞いた会社(renewable energy関連)も、数年前には年商数億程度の小さなベンチャーだったのが、わずか3年のうちに年商数百億の会社に成長した。同業他社に比べて優れた技術を持っていたその企業、しかし商品化するには大量の設備投資を行いスケールメリットを出す必要あり、ということでそれまでは比較的小規模に事業を行っていた。そこに目をつけた大手企業が投資→上場させ株式発行してさらに資金調達→調達資金を元に設備投資と研究開発→3年で収益は百倍近くに、という流れ。

話を聞いたのは、その年商数億程度だったころから会社に居た財務担当者。ミーティングが終わっての帰り際、雑談の合間に「でも、数年でこれだけの急成長を遂げた会社の、その成長の真っ只中にいることができたってのは、とても羨ましいですね。さぞかし、excitingな経験だったんじゃないですか?」と聞くと、パッと顔を輝かせて「そう、この数年間は最高にexcitingな経験をすることができたよ。本当に楽しかった。会社が成長していくその過程を体験できるってのは、本当に面白いよ」と全力で肯定された。思いっきり全力で。

小さなテクノロジーが会社の行く末を大きく変えていくというダイナミズム。この面白さに魅了された人たちが、シリコンバレーという「世界的に超有名な片田舎」で資金と技術を人ぐるぐると循環させることで、また新しいダイナミズムを生み出していくんだろうなあ。

というわけで明日はclean techに行ってきます!



連絡事項:30日に帰国します。6/3~6/6ぐらいまでは大阪に、あとは東京に居る予定。みなさんあそんでくださいな。

友人に会えるのはとても楽しみだけど、Bay Areaの気候に甘やかされた体が日本の夏を乗り越えられるか、それだけがとても心配・・・

2007-05-10

試験終了!

一昨日のStrategyの試験をもって1年目は全て終了!入学直後は、First yearの終了なんて遥か遠くのことのように思えたのに、気がついてみればあっという間に終わってしまいました。

そんなわけで昨晩は、2nd yearの送別会をかねておなじみOaklandのJazz Club Yoshi'sへ。同級生N氏オススメのJoyce & Dori Caymmi。ブラジル音楽です。



VocalistのJoyce、声を張り上げている風でもないのに、低音から高温までものすごくよく響く。力の抜けた響き方がとても気持ち良い。

Yoshi'sの値段設定は、安い時間帯(平日の遅くとか)だと10ドルちょっと、一番高い時間帯(金曜、土曜の早めのステージ)でも20ドルちょっと、という、東京の値段に慣れた身からすると驚くべき価格設定。東京のBlue NoteとかSweetBasilとか、なんであんなに高いんでしょうね・・・

2007-05-07

やけに暑いと思ったら

最高気温89F(31℃)ですか、そりゃ暑いわ。ちなみに、Fahrenheitを℃に直したいときは、**F in Cとgoogleで打つと、google様が答えてくれます。不思議なことに、Firefoxのgoogle ツールバーでやると、リターンを押して検索する前に、「入力候補」としてanswerが返ってくるんですよね、なぜなぜどうして?

ファーレンハイト温度目盛では、水の氷点を32度(32°F)、沸点を212度(212°F)とする。水の氷点と沸点の間は180度に区切られる

だから何故32と212という中途半端な数字・・・と常々思っていましたところ、一応Wikipediaに説明が。しかし説明を読んでも納得がいかない。

Fahrenheit表示は未だに実感が沸きませんが、大体「50F以下:寒い、60F:涼しい、70F:ぬくい、80F以上:暑い」という感覚であることを、最近マスターしつつあります。80F超えはBerkeleyに来て初めてじゃないかな。
# 40度代 -- 寒い。厚い衣服が必要。
# 50度代 -- 涼しい。適度な厚さの衣服で十分。
# 60度代 -- 暖かい。薄手の衣服が必要。
# 70度代 -- 適度に暑い。夏服が必要。
# 80度代 -- 暑いが耐えられる。少なめの衣服

ということで、大体その感覚はあってるみたいです。
アメリカ合衆国とジャマイカでは、メートル法への置き換えが生産者側・消費者側の両方で大きな抵抗に遭っているため、ファーレンハイト度は様々な分野で広く使われ続けている。

そうそう、こっちでセルシウス度は通じません。使い慣れた単位を変えたくない、という気持ちはわかりますが、そういうワガママはやめて、単位ぐらい世界標準に合わせようよ・・・

そんなわけでまさにこれぞカリフォルニア!といった感じの好天気なのですが、あいにく試験中なものなので。部屋の床が上の写真のようになっております。さて、これから学校に行ってFinancial Modelingの試験を受けてきますよっと。

2007-05-04

Oyster BBQ

Year Endイベントその1。卒業生送別牡蠣BBQ at Tomales Bay

すごいところでした・・・・(デジカメのSDカードを忘れて、写真を取れなかったのがホント残念!)

Berkeleyから北上すること約1時間。入り江に面した海岸沿いに、簡素な販売用のスペースと10席程度のBBQセットが設置されているのみ、という非常にシンプルな店構え。その眼前に広がる海で養殖された牡蠣を収穫する→販売スペースで売る→希望者はその場でそのままBBQできる、という、これまたシンプルな商売方法。

牡蠣の販売単位は「ダース」か「50個」。HPの写真にあるとおり、50個を頼むと、巨大な網に入った山のような牡蠣が手渡されます。値段は50個で50ドル前後(サイズによって多少前後する)と、非常に安い!mediumサイズが品切れだったので、Largeを頼んだのですが、ありえないくらい大きい。貝のサイズは手のひらのサイズを上回り、牡蠣の身の部分ですら、手のひらから溢れるぐらいの。とても一口では食べきれないサイズ。そのままこじ開けて、レモンをたらして食べてもよし。BBQコンロにのせて焼いてもよし。

私は、以前一度あたった(海鮮しゃぶしゃぶだったので、牡蠣にあたったのか、はたまた河豚か白子かは謎ですが)にも関わらず、まったく懲りることなく生牡蠣を食べるほどの「牡蠣好き」だったのですが、さすがの今日のゴーカイなサイズの牡蠣にはかなりびびりました。通常、生牡蠣っていうと、殻をあけてレモン等で味付けして一口でつるっと啜る、ものだと思っていたのですが、とても一口ですすりきれないほどの巨大さ。さすがにちょっと怖気づいて、一応生でも食したものの、大半は焼いて食べてしまいました・・・牡蠣に「負けた」気分になったのは初めてです、マジで(あと、生だとちょっと塩っ辛い、というのも理由の一つ)。あ、その後改めて頼んだSmallサイズの牡蠣は、がしがしと生で頂きました。

こーいうのを一度食べてしまうと、東京で食べてた1個数百円~時には千円?という生牡蠣がもう食べれなくなってしまう気がします・・・・・

サンフランシスコからも車で1時間ほどなので、こちら方面に来られる人で、牡蠣に目がない人には五つ星でオススメのポイント。生でOKなら、牡蠣ナイフ、レモン等(醤油、ポン酢もオススメ)さえ持参すれば、その場でがしがしと頂けます。

1st year 終了!・・・・なのか?

本日午前のReal Estateの授業をもって、1st yearの全ての授業が終了!昨年9月の授業開始から気がつけばいつの間にか8ヵ月、まさにtime can't wait・・・とおもいつつもあまり感慨が沸いてこないのは、まだしっかりFinal Examが残っているからですかね。来週火曜は試験2つ+take homeの試験の提出締め切り日+Final Projectの締め切り、というエグイ四連発。

私だけに限らず、大抵の人は来週にいくつか試験を抱えているにもかかわらず、皆さん気分はすっかりYear End!らしく、今週末は各地&各団体がYear end partyを主催する模様。個人個人が勝手に開催しているだけでなく、学校公式のDean's year end partyなんてものも明日開催されるわけで。。試験が終わってからにしようよ!という発想はないんでしょうか、全く。そんなわけで、少しでも今日のうちに作業を進めておこうと、こんな時間までぱたぱたとキーボードを叩いてエクセルと格闘しているわけです。

というわけで(?)気分転換にyoutubeの映像など。



NHKの「みんなのうた」の中の1曲「月のワルツ」。なんですかこのクオリティの高さは。とても子供向け番組とは思えません。映像と音楽のシンクロ率が半端ない。とりわけ、3:00~の展開は、映像の美しさに背筋がぞくぞくしました・・・こりゃすげえ。

2007-04-28

House hunting!

日本に比べてこちらでは「引越し」に対する敷居が比較的低い、ような気がします。理由としては

1. 礼金がない(Depositという名目で最初に家賃の1~2か月分を取られるけど、これは日本でいうところの敷金みたいなもの)
2. 1年で容赦なく家賃を上げられる場合がある。
3. 洗濯機、冷蔵庫、食器洗い機といった大物家具が通常は家備え付け(新しいところだと電子レンジも着いている)

といったところでしょうか。2に関してはBay Area特有なのかもしれませんが。なにせ、米国全土でもNYに次いで家賃相場が高いといわれている地域だけあって、不動産マーケットは基本需要過多。2割、3割の賃上げを要求されることすらあるみたい。だったら予算内で新しい家を探した方がイイ!と思ってしまうのもしかたないかも。同級生の中にも、この理由で引越しを検討中の人もあり。

うちは、今のところ賃上げのお知らせはきていませんが、契約も1年で切れることだし、「悪くはないけど、もうちょっと良い場所があるよねー」ということで、この家は今年一杯で終了、ということに。引き続き2年目も一緒に住むことになったChinese AmericanのJingに韓国人同級生をひとり加えて、只今新しい家を探し中。それなりに手間のかかる作業ではあるものの、新生活に向けた準備、という気がして、なかなかワクワクする作業だったりします。

ちなみに、Berkeleyの家賃相場は、いまのところこんな感じでしょうか。
Studio(日本でいうところのいわゆるワンルーム):$1,000~$1,300
1bedroom:$1,300~$1,700
2bedroom: $1,800~
3bedroom: $2,500~

中心部である学校から離れるともう少し安くなりますが、学校近辺、あるいは山側の絶景Viewの望める家などは人気度が高いため、大体こんな値段です。すっかりこちらの感覚に慣れてしまったけど、冷静に考えたらこれ、東京と遜色ない値段だ・・・・

2007-04-27

Are you able to swim/Bike?

さて先日。今年の夏にサマーインターンを行う予定の会社から、メールがきました。インターン開始前に1週間ほど香港でトレーニングがあるのですが、その準備のために教えて欲しい情報がある、とのこと。

アレルギーの有無や食べれないものがあるか(好き嫌い、じゃなくて、ベジタリアンとか宗教上の理由で食べれないものがある人が多いからね)、を聞くのはよいとして。

何故か「Are you able to swim/bike?」っていう質問項目が。

ナニコレ?

えーと、まさかトライアスロンでもやらされるんですか?

・・・・まあ前職の頃は、会社のメンバーで駅伝走ってましたがね、私・・・・

2007-04-15

お好み焼きのようで

お好み焼きにあらず。賞味期限の過ぎた卵と山芋をなんとか処分せねば、とレシピを検索して出てきたのが山芋ステーキ。すりおろした山芋と卵を混ぜて焼くだけ、というシンプルな料理。でも大変美味しい。

アレンジで、タネにめんつゆを入れると風味が増します。タネがやわらかいので、多分他に野菜を混ぜるのが難しい(ひっくり返すときに重さで落ちそう)のがちょっと難点。軽く小麦粉を混ぜると、強度が増してよいのかも。

ところで、上のメニューの話を友人にしたら「なにその酒のつまみみたいな昼ごはん」と。

・・・・確かに。

2007-04-11

戦略的ゲームとしての七並べ

火曜水曜に提出のEthicsとStrategyのmidterm paperがあるにもかかわらず、土日とLake tahoeに遊びに行ってたおかげで、久々に「人としての機能を維持できるぎりぎり」レベルのえぐい睡眠時間しかとれなかったここ3日間。月~水であわせて5時間ぐらいですかね。眠い。レポートは書き上げて、今は提出するためにOffice hourを待っているところ。

さて、土日のスキーは日本人同級生&韓国人同級生の合同ツアー(というほどの人数でもないけど)。昼間のスキーの後、同級生がシェアして借りているロッジに泊まって、そこでなぜか開かれたのが、トランプの「七並べ大会」。何故に七並べなのかよく分かりませんが、とりあえずカードゲームをしよう、という話の流れで。定番は「大富豪」かな、と思ったけど、これはルールを英語で説明するのがややこしそうだったので、同級生Y氏の提案で七並べに。

七並べなんて子供のころ、お正月や親戚が集まるイベントで遊んだっきり。特に頭を使うわけでもない、どっちかっていうと配られたカードの種類によって強さが決まってしまう単純なゲーム、と思っていたのですが、子供の頃は知らなかった3つのルールが追加されたことで、実は戦略的要素の非常に強いゲームだということが判明してちょっと驚き。

追加された(基本ルールなのかもしれないけど、私は知らなかった)ルールは以下のとおり。
1.ジョーカーは、「間の数を埋めるワイルドカード」として使う。ジョーカーを置かれた位置の札を持っている人はその札を出す必要があり、かつ置かれたジョーカーを自分の手札にするかしないかを選択できる。

つまり
3 4 5 6 7 8
となった状態でジョーカーと10を持っていれば
3 4 5 6 7 8 Jorker 10
と出すことができる。この場合、9を持っている人は札を場に出す必要があり、かつ、9を置いた後に、ジョーカーを自分の札にするかしないかを選択できる。ワイルドカードとして有効なジョーカーですが、「ジョーカーでは上がれない」というルールもあるため、ゲーム後半には注意が必要。

2.カードがどちらか一方の端(1かk)まで到達した場合は、1の場合は次はK、Kの場合は1に繋げる必要があるという「A-Kのリンク」。例えば

4 5 6 7 8 9 10 J Q K

と出たら、次におけるのは1のみで、4の隣の3には置けない。逆も同じ。

3.カードを持っていてもあえてパスをする「戦略的パス」が可能(ただしパスは3回まで)

さて、この3つ、特に2番の「A-Kのリンク」が追加されると、手持ちの札のうち「どの札が危険な札か」の読みが随時変わってくる。このルールがないと、使えるテクニックはせいぜい「札の流れを止めて、他の人が手札を出すのを防ぐ(6や8を持っているのにあえて出さない、とか)」程度A-Kのリンクが追加されると、札の流れによって最後まで残りそうな札が流動的になり、また、自分で流れをコントロールできる部分が増えてくるため、非常に面白い。

wikipediaの説明を見ると「チルドレンズ・ゲーム(子供向けのゲーム)」とあるけれど、なかなかどうして、大富豪に匹敵、あるいはそれ以上に「戦略と駆け引き」が重要なゲームです。ただし、プレイする人数がある程度多くなると、「戦略を立てられるほど手札に余裕がなくなる(そもそも、出せる手札が少なくなる)」ため、「手札の運」の要素が大きくなってしまうのは、まあしかたないことでしょう。

半信半疑で参加した日本人も、初めて七並べをする韓国人も、予想以上に盛り上がってしまったLake Tahoeの一夜。モノポリーとか、「考えること」が要求されるゲームが好きな人にはかなりツボに入ると思われます。

ちなみに、このゲームを提案したのは、某外資系戦略コンサル出身の日本人同級生Y氏なのですが、ゲーム序盤に余裕綽々で勝つ氏に「このゲーム得意なの?」と聞くと、「ぶっちゃけ言って、カナーリ得意です」と自信満々の様子の返答。だと思ったよ・・・

そうそう、こんなリンクもありました。
はてな:トランプゲームで「心理戦ゲーム」言えば、どのようなものがありますか? 

2007-04-09

MIT sketching

確認してないけど、おそらくメディアラボでしょうね。これはすごい。



商用化された場合にどのくらいコストがかかるのか分からないけど、こういうのが中学・高校の物理の時間に普通に使えるようになれば、「理科離れ」を防ぐ協力なツールになるよなあ、と。

面白かったので何人かの知人にメールを送ったところ、そのうちの一人から「この技術はドラえもんの“マジックペン”に基づいているに違いない」というリプライが。

うはは、と笑ってしまったけど、あながち笑殺できないかも。「子供の空想のようなシンプルな技術を具現化する」という点において、MITのメディアラボの研究テーマとドラえもんの道具には、どこか共通する部分があるような気がします。

MIT Media Lab

2007-04-02

イニシエーション・ラブ

3月最後の1週間、春休みはLAで過ごしておりました。友人宅に泊まらせてもらって、3日でテーマパーク4つ、美術館2つにパサデナのハンティントン・ライブラリーなどを回り、昼夜と友人お勧めのLAのお店で食べ歩く、という幸せな日々。遊んでくれたI氏、S氏、ありがとうございます。

で、テーマパークや美術館が表の目的地としたら、裏の目的地はLAにあるブックオフ。そう、なんとLAにはあの日本のブックオフがあるのです。アメリカではNYとLAにだけあるらしい。う、うらやましいね・・・

事前の打ち合わせ段階から、行きたい場所を聞かれて「ブックオフ!」と答えた私は友人たちに呆れられていたようですが、期待にたがわず、大量の文庫本&マンガをゲット。総額80ドルあまり。日本に居たときですら、ブックオフでこんなに使ったことはありません。マンガはかさばるからやめておこうと思ってたのに、「のだめ」を大人買いしてしまいましたよ・・・。あ、80ドルのうち半分ぐらいはのだめです。

本は日本から空輸しているものもあるらしく、値段設定は日本より若干高め。でも、「1ドルコーナー」とか「2冊で3ドルコーナー」といったお買い得品も沢山あるため、かなりの冊数を買い込むことに成功。

で、タイトルのイニシエーション・ラブ。以前からネットの書評などで噂になっているのを聞き、一度読んでみたい、と思っていたところ、運良くブックオフで発見し、早速購入。乾くるみ、読んだことないけどメフィスト賞作家だったのね。ってことはかなり癖のあるミステリ作家なんだろうなあ、などと思いつつ、早速読み始め・・・(以下、一応ネタバレはしてませんが、余計な前知識を要れずに読みたい人は、スルーしていただいた方がよいかもです)

大学四年の僕(たっくん)が彼女(マユ)に出会ったのは代打出場の合コンの席。やがてふたりはつき合うようになり、夏休み、クリスマス、学生時代最後の年をともに過ごした。マユのために東京の大企業を蹴って地元静岡の会社に就職したたっくん。ところがいきなり東京勤務を命じられてしまう。週末だけの長距離恋愛になってしまい、いつしかふたりに隙間が生じていって…。

目次から仕掛けられた大胆な罠、全編にわたる絶妙な伏線、そして最後に明かされる真相…。80’sのほろ苦くてくすぐったい恋愛ドラマはそこですべてがくつがえり、2度目にはまったく違った物語が見えてくる…。


との紹介文通りの、ベタな恋愛模様から始まって。合コンで知り合った二人が付き合い始め、デート、初体験、クリスマスと時を過ごす。やがて東京と静岡の遠距離恋愛になり、二人の間には少しずつ溝ができはじめ・・・・と、面白くないことはないけど、かなりベタ。いまどきベタな恋愛小説でもこの展開はないでしょう、というぐらいベタ。えーと、一体どこでひっくり返るんだろう。つーか、もう残りページが少ないのだけど、これ本当にミステリになるの・・・と思ってたら。

ちゃんと最後にくつがえりました。やられました。しかも、衝撃が2段階で来ました。最初読み終わったときは「え、そういうことだったのね。なんか違和感あると思ってたけど、そうかー」と驚きながら納得して。あれ、でもまてよ、それだと微妙につじつまが合わないところが・・・・・・と考えることしばらく。

ま、まさかそういうこと?!

即、ページを戻って再読。すると、一度目の時には「ごくありふれた恋愛模様」に見えた様々なシーンに張られている伏線が、出てくるわ出てくるわ。ページをあちこちに繰りながら、ついには付箋まで出動させて確認作業。ラストを読んだあとで読み返すと、これほど全体の印象が変わってしまう話もないんじゃないでしょうか。

驚き度でいうと、筒井康隆の「ロートレック荘殺人事件」が近い感じかなあ。ただ、一読したあとに再読すると物語が全く違って見える、という点では共通していますが、かなりテクニカルな印象の、別の言い方をすると「ミステリを成立させるためにトリックを駆使する」印象を強く受けるロートレック荘に対して、イニシエーション・ラブの方は、「トリックが見破られた後に見えてくるもう一つの物語」が、後味が悪いというか、えぐいというか、背筋が寒くなるというか、なんというかいろんな意味で「凄い」。

ちなみに、タイトルの「イニシエーション・ラブ」とは、物語の中で登場人物が語る言葉で、本文から抜粋すると

子供から大人になるための儀式。初めて恋愛を経験したときは誰でも、この愛は絶対だって思い込む。でも人間にはーこの世の中には絶対なんてことはないんだよっていつかわかるときがくる。それがわかるようになって初めて大人になるっていうのかな。それをわからせてくれる恋愛のことを彼はイニシエーションって言葉で表現していたの


とのことですが、この小説のトリックを見破ることで見えるもう一つの物語を受け止めること、理解できるようになることが、一つのイニシエーションでもあるんじゃないかな、と思ったり。

とまあ、未読の人には「なんのことやら」という感じで書き散らしてしまいましたが、どうやら近々文庫化するみたいですし、興味をもたれた方は是非読んでみてください。で、私の語り相手をしてください・・・

あと、ネットでいろいろネタバレサイトをみて知りましたが、歌野晶午の「葉桜の季節に君を想うということ」もどうやら似た系統らしく。日本に帰ったときに是非買ってみようと思います。

2007-03-23

日本人はチップを払わない?

UC Berkeleyは明日から春休み。ビジネススクールはsemester制なので、学期の変わり目、というわけでもないのだけど、とりあえず春休み。LAに遊びに行ってきます。3日で遊園地4つをハシゴする予定です(←やりすぎ)。

さて、昨日はボストンからビジネススクール受験時代の友人Keroさんがベイエリアにやってきたので、久々の再会。Kero夫妻と私にHaasの2年生T氏も交えて、Berkelyのタイレストランに集合。タイ料理とシンハビールを満喫し、会計のタイミングで伝票を取り上げてちょっと驚いたことが。

通常、アメリカのレストランの伝票は

Base $80.00
Tip $_____
Total $_____

という風に、Tipの料金を記入する欄があって、カードで支払う場合はここにチップの額を記入して決済してもらうのだけど。なんとTipの欄に、既に「Base×15%」の金額が記入されている!

「日本にはチップの習慣がないから、日本人はチップを払わないことがある」ってのはこちらでは結構有名な話らしく、例えば先日出かけたSan Joseの日系スーパーMitsuwaの中にあるラーメン屋でも、「日本から出張で来られた方へ:チップについて」という張り紙があるぐらいなのだけど*1。しかしTipをあらかじめ記入されたってのは、さすがにこれまで経験したことなかったなあ。

このタイ料理屋は以前にも来た事があったのだけど。そのときは普通にTip欄は空白でした。おそらく、日本人と台湾人で来た前回は英語で話していた→こいつら、一応こっちの住人っぽいからチップのことは分かっているな、と思われた、のに対して、今回は完全に日本語で話しまくっていたため「こいつら日本からの旅行者か、チップ払わねー可能性があるな」と思われたのでしょうか。

まあ、「感謝の気持ちとして置くのではなく、働く人の生活に必要なアイテムになっていて、相場は15%なんて決まってるのなら、チップじゃなくて普通に代金に含めればいいじゃん」と思ってしまうチップの感覚がよく分からない私としては、いっそみんなそうやって金額を固定してしまえばいいのにね、とも思ってしまうのですが。

*1張り紙には、チップはウェイター・ウェイトレスにとって重要な収入源であること、彼らの給料もチップを見込んで支払われていること、チップについてもきちんと税金の申告がされていますよー、みたいなことが書かれていた。単なる「気まぐれでサービスに払うもの」ではなく、きちんと経済活動の一環を担ってる、ということを強調したかったのでしょう。

2007-03-19

Yang sing in SF!

本日のお昼は大学時代の飛行機友達とサンフランシスコで。パロアルトに短期出張しているI氏とは、お互いのblogやmixiの日記を読んでいたせいもあって、なんとなく「すごい久しぶり!」という気がしなかったのだけど、よく考えたら殆ど卒業以来ですよ。7年ぶり?

I氏は某電機メーカーでエンジニアをされているのですが、普段はあまり聞くことのできない、ちょっとマニアックな業界裏話など聞けて、大変楽しかったです。自分が好きなことをやっている人が、その好きなことを楽しそうに語る、というのは、大変刺激されるモノがあります。

お昼はサンフランシスコ市内にある飲茶の店Yang Sing。正統派飲茶(英語ではDeem Sumという)の店らしく、昼間しかやっていないというなかなか高飛車(?)な店ですが、ここの飲茶はかなりお勧め。個人的にはエビ餃子とマンゴープリンが絶品かと。



本日の「これはすごい」

直感を信じろ、自分を信じろ、好きを貫け、人を褒めろ、人の粗探ししてる暇があったら自分で何かやれ。
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20070317/p1

直球でささります。すばらしいエントリー。友人と、このエントリーについて話したりして、いろいろ考えさせられることもあり。いろいろ書きたいこともあるのだけど、うまくまとまっていないのと、明日の課題がまだ終わっていないので、またの機会にします・・・

2007-03-17

ミツワに行ってきました

Berkeleyから車で40分ほど。StanfordのあるPalo Altoを通り過ぎたSan Joseにあるスーパー「ミツワ」は、ベイエリアではおそらく最大の日系スーパー。隣接する、これまたベイエリア最大の日系書店紀伊国屋(まあ、本屋はSFとSan Joseしかないですがね・・)とともに、ベイエリアに暮らす日本人必須の地。といいつつ私はこれまで行ったことがなく、というのもBerkeleyにある日系スーパーや韓国系・中国系スーパーでそれなりに事足りていたからなのだけど、今回、香港人クラスメイトのPatriciaが行く、というので連れて行ってもらうことに。

ちなみにこのPatricia、月に2回はミツワに日本食の買出しに行くという、相当な日本食好き。「どんな料理作ってるの?」と聞いたら「一昨日はカレーうどん、昨日はとろろ蕎麦」。う、私どっちも作ったことありませんがな・・・・ちなみにミツワではカルピス(原液)とか日本酒の一升瓶とかを買い込んだり、ワサビのコーナーで「Fakeの奴じゃなくて本物がいいんだけど、どれか分かる?」と尋ねてきたり(生わさびのことか?すいません、私、練りわさびにそんな違いがあるなんて知りませんでしたよ・・・)。

土曜の午後のミツワは、駐車スペースを探すのに一苦労するほどの混雑ぶり。大きさは、日本の普通のスーパー(ダイエーとか東急ストアとか)ぐらい。品物的には「どうしてもここじゃなきゃ手に入らない!」ってのは余り無いような気がしましたが、やはり店が大きい→ある程度まとまった需要もある、せいか、値段はBerkeleyの日系スーパー「Tokyo Fish Market」に比べて安い気が。魚とか肉とか野菜とか、生物系はとくに。私は日本のスーパーの値段を全然知らないので、日本との比較はできませんが。あと、大きいスーパーだと「特価品」がいろいろあるのもいいね。相変わらず大量にお菓子を買い込んでしまいましたさ。


本日のレシピ

アスパラガスがかなり賞味期限ぎりぎりになってきたので、大量に処分できる方法、ということで、アスパラのポタージュを作ってみた。レシピはこちら。

アスパラポタージュ


なかなか良い感じです。固形スープの素はよくわからなかったので、ビーフコンソメをいれてみました。改善点としては、ミキサーにかけた時に、見た目は全部砕けていても、以外とつぶつぶが残っているので、念には念を入れてミキサーにかけたほうがいい、というところでしょうか。

2007-03-13

Go round Napa!

今回Napaで行ったワイナリーは3件。去年の夏、到着直後に行ったときは、下調べもせず、とりあえず有名なRobert Mondavi、Opus one、そしてあと2つほど目に付いたところ、と実に適当に回っていたのですが、今回は友人がきっちりと下調べをし、なかなかバラエティに富んだ選択となりました。

*Sterling Vineyards
ナパの中でも北部に位置するカリストーガにあるワイナリー。入り口から、さらにケーブルカーで登ったところにワイナリーがあり、景色とワインのテイスティングを楽しめる、というのが売り。確かに、ケーブルカーから見渡す景色は素晴らしい。ただ、テイスティング料金込みとはいえ、入場料20ドルはちょっと高いよね・・というのが友人たちの評。

Prager Winery
ポートワイン、と呼ばれる独特の甘みを持ったワインを造っているワイナリー。入り口の看板に気づかずにそのまま通り過ぎてしまうほど、小さなワイナリーなのだけど、テイスティングルームに入ると満員で待ち行列ができていたりして、結構びっくり。10ドルで5種類のワインがテイスティングできます。独特の香りと甘さ(でも、いわゆるデザートワインの甘さとは違う)が個人的にはかなり気に入って、買って帰ろうか、と検討してしまった。ポートワインが好きな人にはお勧め。

*Mumm Cuvee Napa
Mumm Cuvee Napaというスパークリングワインを専門に作っているワイナリー。ブドウ畑が見渡せる(冬なんで枝だけでしたが・・)レストランで、スパークリングワインの試飲ができる。グラス3つで10ドル~20ドルぐらい。ここは試飲、といっても普通のスパークリングワイングラスとほぼ変わらないサイズなので、3種類も飲むと結構酔っ払い。珍しい赤ワインのスパークリングなんかもあったりして。

2007-03-11

僕らの前には、未だ巨大すぎる人生が

また一つ年をとりました。時差があるので、日本時間だと昨日ですが。16進法で数えたらこれが最後の10代です・・・とネタで言ってみたりもしますが、実際のところそれほど年に対するこだわりはなかったり、というのが正直なところ。31か、素数だなあ、孤独で綺麗な数字だな、というぐらいの感想です(←森博嗣の読みすぎ)。

それはおいといて。いろんな人から、メールで、メッセンジャーで、mixiやGree経由で、お祝いしてもらいました。今日一緒にNapaに行った同級生からも。個別に返信させてもらいますが、みなさん本当にありがとうございます。月並みな言葉しか言えませんが、こうしていろんな場所からメッセージをもらうと、そうやってみんなから祝ってもらえるに値する人間にならんとな、とちょっと真面目に思ったりします。

そういえば、丁度去年の今頃(正確には数日前)に、別の学校から合格通知をもらい、行き先は未定だけどとりあえず渡米すること決定、となったのでした。あれから1年。様々な出来事がものすごいスピードで通りすぎていって、その中を、息を止めて全速力で泳ぎぬけて、というような1年間。随分と長い距離を泳いできた気がしますが、ちゃんと遠くまでこれているのかは未だ不明。「目の前にどうしようもなく横たわる、巨大すぎる人生と、茫漠とした時間」に時折怯みながらも、とりあえず今年も1年がんばります(って年始の挨拶みたいだなあ)

ちなみに、写真は本日遊びに行ってきたNapa Valleyのワイナリー。Napaは2度目ですが、本日のワイナリーはなかなか「通っぽく」てよい感じでした。詳細はまた後ほど。

2007-03-07

試験期間中なのですよ

Spring Aのコア科目、オペレーションとマクロ経済、そしていくつかの選択科目のmid term。切羽詰れば詰まるほど他のことがしたくなるところは、昔から全然変わってません。

で、こんなの見つけたり。

One more time, One more change-秒速5センチメートルバージョン


やばい、泣ける。既に見た第1話のみならず、まだ本編を見てない第2話、第3話とおぼしきあたりの映像にすら涙腺を刺激されるんですが。

あとは「サルまん」の英語版をamazonで発見して注文してみたり(ちなみにこの本、同級生の一部の間で最近かなり盛り上がり中。春から再度連載決定だそうで・・・)。

ああもう、余計なことしすぎだって。

アナタも知らないアナタのココロ

本日のManagerial Accountingの授業のゲストスピーカーによる「コンジョイント分析(Conjoint analysis)」の話が非常に面白かったので、そのご紹介。

コンジョイント分析とはマーケティングなどで消費者嗜好分析に使われる分析手法。例えば、「ホテルにどんな機能・サービスをつければ顧客満足度が上がるかしら?」ということを調べる場合、よくあるパターンとしては、「禁煙ルーム」「アメニティの充実」「ホテル内ジム」「朝食サービス券」などの項目を挙げて

「次のそれぞれの項目について「強く希望する」から「全く希望しない」まで5段階で評価してください」

とか

「次のそれぞれを、希望する順序に並べてください」

といった風にアンケート調査を実施し、「顧客に一番望まれているのは禁煙ルームです!」なんて結果を出したりする。

ただ、最初の方法だと「どれも希望する!」という回答は十分予測されるところで、結局どれがどの程度重要なの?ということがいまいち分からなかったり。二つ目の方法でも、重要度がの順序が分かったとしても、じゃあ「AのためならBを犠牲にできる」といった、「どれが必要」で「どれが必要でない」ということがなかなか分かりにくかったりする。

さらに、例えば上の項目に「アダルトチャンネルの充実」なんて、ちょっと人目をはばかる選択肢が入っていた場合(ちなみに、これ実際に授業で説明された事例です)。さて、どのくらいの人が正直に自分の嗜好を答えるでしょう?いくら匿名無記名アンケートとはいえ、本心では「アダルトチャネル超重要!、それが無いホテルには泊まりたくない!」と思っていても、堂々とそれを回答するにはどうしてもためらいがあるのでは。

さて、コンジョイント分析は、そうした「それぞれの選択肢の本当の重要性」を明らかにするために、いろいろな選択肢を組み合わせて「セット」にして、そのセット同士で比較したり、順位をつけたりする。

例えば、上のホテルの例で言うと

ホテル1:禁煙ルーム、朝食券つき、アダルトチャネルなし、ホテル内ジムなし、アメニティ充実

ホテル2:禁煙ルーム、アダルトチャネルあり、朝食券なし、ホテル内ジムあり、アメニティ充実

という2種類のホテルがあった場合、あなたはどちらを選びますか?というのを尋ねる。で、これを何セットもつくり、2択を繰り返してもらう。あるいは、上のようなセットを複数作って「1~10のホテルの中から、泊まりたい順に並べてください」という順位付けをおこなってもらう。

そうすることで、その人が「何に重点を置いているか」が相対的に分かる。単に「これとこれは重要」ってだけじゃなくて、「ホテル内ジムのためなら、アメニティの充実は犠牲に出来る人」とか「何はともあれ禁煙ルーム」とか。あと、上で挙げた選択肢に対する心理的なバイアスも、単純選択に比べてかなり軽減できる。「いやいや、ホテル1じゃなくてホテル2を選ぶのは、オイラはホテル内ジムを超重視してるからさっ。別にアダルトチャネルのチャネルが理由じゃないよ~」なんてね。

実際に、授業で紹介された過去のデータによると、上のような嗜好調査を単純な順位付けでやった場合は「ホテル内ジム」が1位でだったけど、コンジョイント分析でやると「アダルトチャネルの充実」が圧倒的1位だったらしい。そしてその嗜好調査を裏付けるようなデータとして「アメリカのホテルで、男性一人で宿泊した場合の、アダルトチャネルをつける割合は70%」という統計があるそうな。マジですか。それはそれで、ホテルの使い方を間違っている気が。

このちょっと手間のかかる調査から、それぞれの顧客の、各項目に対するUtility(効用?と訳すのだろうか?それぞれの人に対して、それぞれの項目がどの程度「有効か」を示す値)を出し、例えばAさんにとっては「禁煙」のUtilityは0.8、ジムは0.3、アダルトチャネルは-0.4なんて数字が出る。そのデータが数百人、数千人分用意できれば、例えば「禁煙ルームの割合を○室にして、アメニティにこれぐらい投資して、価格を幾らにした場合、どのくらいの人がホテルを利用し、投資に対する利益はどの程度か」といった感度分析ができ、どこにどのくらい投資すべきか、という判断ができる、というもの。これがマーケティング的なコンジョイント分析の使い方、だそうです。

授業で紹介されたコンジョイント分析の面白い事例としては、他にも、ビジネススクール卒業を控えた学生を対象に、「あなたが就職先を選ぶ際に重視するものは?」と尋ねた質問があった。10個ぐらいの項目のうち、通常の調査だと「co-worker」が1位で「salary」は7位ぐらい。でもコンジョイント分析だと、「salary」が1位だったり。

いや、これホント面白い。授業ではマーケティングへの応用が紹介されていたけど、心理学系の調査でもどんどん使えそう。ある種「欲」に絡むことを尋ねられると、匿名無記名のアンケートとはいえ、どうしても「自分をよく見せたい」という心理が働く。その「歪み」を取り去る手段として、完璧とまではいかないまでも、かなり有効なのでは?

私は今まで、こういった個人の嗜好調査系の調査結果がいまいち信じられなくて、ちょっと奇麗事っぽいアンケート結果を見るたびに「んなわけないって!みんな本音で答えよーよ!」などと思う、かなり歪んだ性格の持ち主なわけですが。こういう「あの手この手で、人の深層心理を探り出す」手法を見ると、お、統計調査もなかなかやるね!と思ってしまいます。

コンジョイント分析はアメリカではそれなりに普及している手法みたいだけど、日本ではあまり聞いたことがない、気がする。私も始めて聞いたし、某外資系戦略コンサルに勤めていた同級生も「これは初めて聞いたわ」といっていた。実際にやるとなったらかかる手間と費用は通常のアンケート調査以上だと思うけど、マスターしておくと後々役に立ちそうな技な感じです。

2007-03-04

はっけんぼくのまち


はてなブックマーク日本の都市の人口順位というのを見つける。上位陣は大体予想通りだけど、眺めているとなかなか面白い。ちなみに、私の出身地尼崎は「兵庫県では神戸に次いで第二位の人口」とずっと思っていたのに、いつのまにか姫路に抜かれていてちょっとショック。

これを眺めながらふと「そういえばアメリカの都市の人口構成ってどうなってるのかなー」と思ったので、調べてみたら、ちゃんとありました。こちらに。さすがwiki。

驚いたことに、上位100位までの人口の分布は、アメリカと日本でそれほど変わらない。たとえば、上位10都市でこんな感じ。




順位日本
アメリカ

都市名人口都市名人口
1東京都区部8,134,688ニューヨーク8,143,197
2横浜3,426,651ロサンゼルス3,845,541
3大阪2,598,774シカゴ2,842,518
4名古屋2,171,557ヒュースト2,016,582
5札幌1,822,368フィラデルフィ1,463,281
6神戸1,493,398フェニックス1,461,575
7京都1,467,785サンアントニオ1,256,509
8福岡1,341,470サンディエゴ1,255,540
9川崎1,249,905ダラス1,213,825
10広島1,126,239サンノゼ 912,332



*日本の元データでは「東京都区部」は別扱いになっていて(実際に一つの市ではないからだろうね)、実際の順位は横浜からになっているけど、そこは一応東京都区部を一位とおいて順位を一つずつずらしています。あと、アメリカと日本では統計の取得年が違うので、一応それも注意。

なんとなく「日本の人口はとにかく東京に一極集中、一方でアメリカは比較的各都市に分散している」というイメージがあったものだから、日本の東京への集中度合いはもっとすごいのかと思っていたけど、実はそうでもない。東京とニューヨークがほぼ同じぐらいで、それに続くそれぞれの都市の人口も、ほぼ同レベル。

(最も、日本とアメリカでは人口の母数が倍ぐらい違うので、「都市部への人口の集中度合い」という意味で考えると、やはり日本の方が倍ぐらい集中しているのだろうけど)

これは実は上位10位だけでなく、以下続く100位までを見ても、大体同じような感じだ。日本の100位は沼津市で207,558人、アメリカはルイジアナ州シュベレポート市(ど、どこだ?)で198,675人。

とはいうものの、日本の上位陣のうち、横浜-川崎、はほぼ東京都市圏(10位広島市の下にはさいたま市があって、これも勿論東京と試験)で通常の通勤圏内、大阪-神戸-京都もほぼ同じ状況。一方でアメリカの上位10都市は、この中でお互いに「通勤圏内」にある都市はおそらくない(ヒューストン、ダラス、サンアントニオのテキサス三都市はどうなのだろう?多分違うと思うけど、ここはちょっとあいまい)。これらの都市を移動するとしたら全て飛行機。同じカリフォルニア州内にあるサンディエゴとサンノゼですら、飛行機。

つまり一つの「市」という単位で考えると、日本とアメリカの人口分布状況はそれほど異ならないけど、国土の狭い日本の場合はそのそれぞれの「市」が隣接しているので、結局は三大(四大?五大?)都市圏へ人口が集中している、ということでしょうか。実際に、日本の都市圏人口で見てみると、東京都市圏で約3000万人、大阪都市圏で1200万人、と圧倒的。世界の都市圏人口で見ても、2位のサンパウロ都市圏(ブラジル)、NY都市圏に約1千4000万人の差をつけて、ダントツ世界トップです。人口集中しすぎ。そりゃ電車もあれだけ混みますって。

あと、もう一つアメリカのデータを見ていてびっくりしたのが、上位10位にサンフランシスコ市が入っていないこと。なんとなく、アメリカの都市人口って、1.NY,2.シカゴ、3.LA、4.サンフランシスコ、と思っていたのだけど、実際にサンフランシスコは73万人で16位。

うーん、でも上の順位ってなんとなく良く耳にするよな・・・と思いながら、アメリカの都市圏人口の順位を見てなるほどと納得。上の順位って個別都市の人口順位じゃなくて、都市圏の人口順位だったんですね。

シカゴとかLAに比べて(NYは行ったことないのでわからない)、サンフランシスコって明らかに街の規模が小さいのに、何で4番目にランキングされてるのかなー、とこれまで謎だったのが、一つクリアになりました。一つの街としてはサンノゼより人口が少ないんだから、そりゃ小さいわ。

しかし統計って、見てるだけで飽きないよなー。

2007-03-03

秒速5センチメートル

丁度今日当たり公開でしたっけ?新海誠の最新作「秒速5センチメートル」。

3話連作の第1作が何故かYoutubeに上がっていたので(Yahooの会員限定か何かでWebで公開されていたのが、upされているみたい)、早速見る。



2/33/3のリンクも、いちおう。

・・・切ない。とにかく切ない。あの、それ以外の形容詞が思いつかないんですが。

連作短編の第1話は、小学校の卒業と同時に会えなくなった「特別な人」に会いに行くために、中学1年生の主人公が東京から栃木まで旅をするが、当日は記録的な大雪で・・・・という、文字にすればそれだけの話。ただ、その中の主人公の焦りとか切なさとかやりきれなさとか何もできない自分に対する無力感とか、そいういった様々な感情が、実にリアルに描写されている。

例えば。

待ち合わせ時間に遅れそうだけど自分では何もできなくて、殆ど人の居ない車両の中、座る気にもなれずずっと立ったままでいるところとか

でも約束の時間を過ぎてしまって、どうしようもない気持ちで座席に座るところとか

見知らぬ駅の立ち食い蕎麦屋の風景がやけに暖かそうで、その暖かさが逆に自分の孤独感と寒さを際立たせる感じとか

とかとかそんな。

なんかもう、そういうディティールがとにかくリアルで、切ない。実際に自分が経験したことのないシチュエーションであっても、何故か「ああ、その感じ分かる分かる」と共感を呼び起こされるほどの圧倒的なリアリティ。

新海誠は、「ほしのこえ」は見たことがあって、ああ良く出来たアニメーションだなー、良い話だなー、とは思っていたけど、ここまで感情を直撃されることは無かったです。なんだろう、こういう「虚構のリアルさ」に弱いのかも。

第2話と第3話が見たい。心から見たい。誰かこれをアメリカに配信してくれ・・・(無理)

5月に帰国するまで、映画が公開されていることを(あるいはDVD化してくれる・・はありえないか、時期的に)切に願います・・・

2007-02-28

Mexico 2日目

Cancunを早々に出発してレンタカーを借り、I氏の運転で本日の目的地チェチェンイツアへ(ええ、私は今だに免許持ってませんよ)。Cancunからチェチェンイッツアへはユカタン半島を西に約3時間ほど。地図上でみて「あ、ほぼまっすぐな道ね」と思っていたら、本当に少しも曲がらないまっすぐな道。うーむ、これは遺跡に向けてまっすぐに道を引いたんだろうな・・・


ユカタン半島最大の遺跡、チェチェンイッツアは丁度半島の真ん中あたり。ジャングルの中に広がる古代マヤ文明の遺跡郡の見所は、カスティージョと呼ばれるピラミッド。このピラミッド、四面にそれぞれ91段の階段があり、91段×4面+頂上の1面で暦と同じ365日になることでも有名。サイズ的にはエジプトのものよりもかなり小ぶりなのだけど、緑の草原の中に突如現れるピラミッドはなかなかの存在感。


しかーし!このピラミッド、かつてはその頂上まで登れたみたいなのだけど、なんと今は登れなくなっていました・・・・Σ(゜Д゜)。保存のためにはしかたないんだろうけど、登れないピラミッドなんて価値が半減だよ・・・・とがっかりする私。

と文句を垂れてみたものの、3時間ほどで全体を見て回って、かなり満足。何がよいって、こんな感じで結構森が残っているところが多いので



この「密林の中の遺跡」っぽさがなかなか素敵です。

2007-02-24

Lake tahoe!

行ってきましたLake tahoe。ここははカリフォルニアきってのリゾート地で、湖の周りには20以上のスキー場があるところ。Berkeleyから車で3時間という比較的気軽に行ける距離なこともあって、Berkeleyの学生の間ではスキーといえばとりあえずLake tahoe、という定番の場所。リフト券は日本とそれほど変わらない(場合によっては日本よりも高い!)けど、シーズンパスが250ドル~300ドル前後で手に入るため、スキー好きの皆さんはパスを購入して、冬の間滑りまくっている。



山に囲まれた湖に面したスキー場、ということで、天気がよければゲレンデの頂上からLake tahoeが見渡せるという絶好のロケーション。残念ながら今回はいまいち視界が悪く、湖は見えませんでした。しかし丁度木曜日に大雪が降ったこともあり、雪のコンディションはかなりよい感じ。

Berkeleyから車で3時間、というと、東京-長野、東京-新潟とそれほど距離は変わらないのだけど、東京に比べて随分と心理的な距離が近い気がするのは、高速道路がそこまで込まないのと、あとは道路が無料だからでしょうか。色々アメリカのダメなところを書いていますが、このフリーウェイが無料、という点だけは本当にすばらしい。「遠くに出かける」ことへの心理的なバリアがぐっと下がるんですよね。

ちなみに、スキー好きのクラスメート20人ほどは、スキー場近くにあるロッジを冬の間だけ共同で借り、週末スキーの拠点にしています。今回一緒に行ったクラスメートがその共有メンバーの一人で、ゲスト料金を支払ってそのロッジに泊めてもらったのですが、5ベッドルームにリビング・バスルームが2つ、屋外のジャグジーもついているというかなり素敵なロッジでした。遊び方は人によって色々で、グループで来てみんなで滑っている、という日本に似た遊び方の人もいれば、複数人だろうが一人だろうが毎週やってきて、黙々と滑っている、というアメリカ人もいる。ちなみに、iPod聞きながら黙々と滑ってる人も結構いて、そのあたりの日本との違いにちょっと驚きました。日本では、スキー場でヘッドフォンしてる人はさすがに殆どみたことない気がしますが、どうなんでしょ?

スキーは数年ぶりでしたが、前後のめんどくささをぐっと我慢すれば、やっぱり面白い。2日間だと限界はあるけど、それでもずっと滑り続けていると、最後の方には「最初より上達したな」という感じはあって。基本的に「自分に負荷をかけて自分の性能を向上させる」のが好きなので、そういう実感が得られるのはとても面白い。今回はスキーグッズ一式全て日本においてきたので、借り物の道具でとりあえず遊んでみたという感じですが、この距離と手軽さで行けるなら、来年はちょっと気合いれて滑りこんでみようかな、などと思った2日間。

2007-02-19

Spring has come

朝晩の冷え込みはまだ厳しいものの、すっかり春めいてきた今日この頃。12月~3月の北カリフォルニアは雨続き、と聞いていたのだけど、予想していたよりもずっと好天気。1月の上旬はさすがに冷え込みが厳しく、こりゃ自転車通学はさすがに無理か、と弱音を吐いていたのですが、それもほんの束の間のこと。昼間はすっかりポカポカ陽気。まあ、だからといってアメリカ人のようにTシャツ1枚、というわけにはいかないのだけれど。


道路脇には、こんな感じの、一見桜っぽい花も咲いていたり。なんでしょうね、これ。時期的には梅に近いのかも。花びらとおしべの感じからするにバラ科なのは分間違いないでしょう(←もと理科講師の無駄知識)。

桜といえば花見、あー、この桜の下でビニールシート広げて宴会したいー、と思ってしまうのですが、残念ながらそれは出来ない相談。なぜなら、ここカリフォルニアでは、屋外での飲酒は違法だからですよ・・・

桜といえばここ数年は皇居周り&千鳥ヶ淵。なにしろ、旧職場から徒歩5分だったからね。改まった花見の宴会をしたことは無いけれど、夜の帰り道、缶ビール片手にふらりと皇居付近まで出かけ、飽きもせずに桜を眺めていたものです。酔いの回った視界は少し緩み、柵に持たれ頭上を見上げると、薄闇を背景に鮮やかな桜色の花弁が。酔っているのに感覚は不思議と研ぎ澄まされていて、その桜色がやけにくっきりと眼に映る。アルコールのせいだけじゃない、視覚も酔わされてしまいそうな、そんな時間。それもそのはず、桜の森の満開の下には秘密が、誰にも分からない秘密があるからね。*

*お分かりかと思いますが、当然出典はこちらです。名作じゃ。

2007-02-18

Yoshida brothers at Oakland

金曜夜は同級生とBerkeleyの隣町OaklandにあるJazz Club "Yoshi's"へ。Jazz好きの同級生に言わせると、このYoshi'sは「西海岸では一番、いや、NYのvillage vanguardを超えたとも言われているんだよ!」とのこと。私は詳しくありませんが、まあとにかく有名なスポットらしい。

しかし本日の演奏はJazzにあらず。津軽三味線奏者の吉田兄弟。こっちでは任天堂Wiiのコマーシャルソングを担当してたこともあって、名前ぐらいは聞いたことがあったけど、生で聞くのは勿論、曲をちゃんと聴くのも初めて。金曜夜10時、ライブハウスは満席。



いやー、格好いい!津軽三味線って、こんな張りのある、格好いい音を出すんだー、と正直びっくり。今Youtubeで見つけた映像を見てましたが、んー、やっぱり生で聞くと音の印象がちょっと違う感じ(あたりまえか)。とにかく、あっという間の2時間で大満足!

一緒に行った同級生とも話していたのだけど、こういう海外で頑張っている日本人を見ると、なんだかむ条件に応援したくなりますね。

おまけ。こちらがアメリカで放映されているWiiのコマーシャルです。

2007-02-13

Mexico 初日

行きのPhoenix経由はともかく、帰り便のフロリダFort Lauderdale、そしてPhiladelphia経由って一体何事?という格安チケット。しかし全て込みで450ドル。ピークシーズンにこの値段は大変魅力的。

同行者のいとぞー氏(以下I氏)はLAからやってくるので、Cancunの空港待ち合わせ。先について到着便を確認していたら飛行機が1時間半ほど遅れているとのこと。とりあえずその日のホテルを予約して、空港内のカフェで待つ。

現地集合といえば、その昔、某まみぞうさんとタイに旅行した際のことをいつも思い出します。バンコク南部のタオ島でのダイビングの後、途中一部別行動を経てバンコクで待ち合わせしたことがあるのだけど、あの時は1.私の乗ったタオ島からの船が海の上でエンジンストップし、本土に向かわず島に引き返す。しょうがないから、近隣のサムイ島に渡ってそこから飛行機でバンコク移動。2.当然連絡手段は何もなく、待ち合わせ時刻に大幅に遅れる。3.しかも待ち合わせ場所のダイビングショップは休日でお休み。という三重苦にも関わらず、なんとか合流できて感動の再会を果たしたなあ、と。

あれももう6年ぐらい昔のこと。時のたつのは本当に早いもんです。あの頃はまさか、その7年後にアメリカに住むことになろうとは、想像もしていませんでした。「あの頃の未来に僕らは立っているのかな」と書いたのはスガシカオですが、あの頃の未来どころか、全然予想もしないところに立っています。いやはや、10年後にどこにいるのか、全く想像がつきません。まあ、面白いからいいのですが。

そんな感じでI氏と無事合流し、一路Cancunの市内へ。ホテルについてチェックインし、早速待ちに繰り出して、タコスとビールで乾杯!

2007-02-06

All's well that ends well?

タイトル見たときは「嘘ニュース」かと思いましたが、ちゃんと普通の新聞社の記事でした。

宇宙の巨大鏡で温暖化対策 米政府、提案へ
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070129/usa070129004.htm

アメリカ以外の誰にも思いつかないであろう発想ですな・・・

常々思うのですが、アメリカ的問題解決発想法って「ゼロ・エミッション」ではなく「エンド・オブ・パイプ」的。

エンド・オブ・パイプとは:環境対策・公害対策に使われる用語で、工場内で発生した汚染物質を、中和したり固定化してまとめて捨てるなどして、最終的に外に出さないようにする方法。排出ラインの最後のところで公害被害を止めるのでこう呼ばれる。一方で「ゼロ・エミッション」は、人間の行動や工場の仕組みそのものを変えることで、汚染物質を減らそう(無くそう)とする考え方。

問題の発生源を発つのではなく、発生してしまった問題を「なんとかしよう!」とする考え方、とでもいいましょうか。

公害問題だけに限らない。例えば

問題:砂糖分の多い清涼飲料水(コーラとかね)の過剰摂取で肥満が問題に。

通常の解決法:それらの飲料水の過剰摂取をやめる。
アメリカ的解決法:飲んでも大丈夫なダイエット・コークを造ろう!(*1)

とか

問題:スーパーマーケットの卵はしょっちゅう割れている(*2)
。→そのままにしておくと顧客から文句が出るだろう。

通常の解決法:不良品卵を取り除く努力をする
アメリカ的解決法:卵パックを店頭で開閉できるようにして、その場でチェックできるようにしよう(*3)

とか。「ていうか、問題を根っこから絶とうよ!」と叫びたく場面が多々あるのですが、彼らにしてみればどんな方法であれAll's well that ends well、終わりよければ全てよし、ということなのでしょうか。いいのか、それで。

まあでも、こういう「なるべく現状はそのままで問題解決法を考えよう!」という姿勢から、実は革新的な技術とかビジネスモデルが生まれたりするのかもね・・・

(*1)コーヒーは飲みたいけど体に悪いというカフェインは怖い→だったらカフェインレス・コーヒーを飲もう、ってのも同じ発想ですな。カフェインレス・コーヒー(デカフェ)もアメリカ発かどうかは確かではありませんが、とりあえず普及率は日本とは比べ物にならない。立食のイベントなんかでセルフサービスのコーヒーポットが置かれるときは、かならず一つはデカフェが設置されている。

(*2)たまに、個数が足りないこともあります。あと、明らかにサイズが違うものが混ざっていることも(Lサイズ卵の中に1つだけSサイズとか)。

(*3)こっちの卵のケースはプラスチックではなく紙製。で、空けて中身をチェックすることができます。最初は知らずにそのまま買ってました。「買った卵が割れていた!」と文句を言ったら、ルームメイトに「ちゃんと箱を空けてチェックしないと」と言われました・・・

2007-02-04

中国語はじめました

学部の語学の授業も一定数までは単位にできるので、最初は無料だしそっちをとろうかと思ってたんだけど、回りの人から授業の厳しさを聞いてひよりました。だって、週5日毎日授業で、毎回恐ろしく宿題が出るそうなんだもん。本業じゃない部分でそれだけ負担を課されるとさすがに厳しい。

ということで、大学がやってるExtension Collageの授業を先週から受講開始。といっても、週2回、毎回2時間半なので、それなりにボリュームはあります。中国語は「発音が難しくて文法は簡単」らしいのだけど、最初はとにかくひたすら発音。「まー、まー、まー、まー(同じ「まー」でも4種類の発音がある)」をひたすら練習。さて、学期の終わりにはどこまで話せるようになってるやら。

2007-02-03

「生みたくない人」に生んでもらう方法を考えるよりも、「生みたいけど生めない人」への支援を考える方が効果的

政治家としてあの失言はまずいだろうと思うものの、みんな言葉だけを捕らえてヒステリックに叩きすぎだよなあ、と思っていた例の「生む機械」発言。擁護するつもりはないけど、テレ朝の橋下弁護士発言、とりわけ以下の部分に深く同意。

テレ朝で橋下弁護士がコメンテーターらと対立し、柳沢大臣を徹底擁護

ボクは生むことが素晴らしいとは思いません。○○(聞き取れず)い人生だってあるし、いろんな事情で産めない方も居るし、それはいろいろある。そういうことをここでは言っていないとおもう。唯一柳沢さんが問題だったのは、子供を生むと言う機能は男にはないのだから、生むと決めた人には出来る限りの補償をする、働く女性に対する権利はものすごく労働基準法なんかで守られているけど、家庭内の専業主婦で子供が生まれた主婦に対しては何の補助も援助も無い、それを援助していきましょう、機械と言う表現はともかくとして、機械であるなら円滑に回るようにいろんな潤滑油なり何なり与えないと・・・・

たとえ話ってのは「分かりにくい話を分かりやすくする」ために使うもので、子供を生む、生む人を支援する、という非常に分かりやすい話を「機械」だとか「潤滑油」などのたとえ話を使う必要は全く無いとは思いますが。まあその部分はおいといても、発言の内容は実にまっとう。

少子化対策というと「結婚してるけど子供がいない人」「結婚していない人」に焦点が当たっていますが、それよりも「結婚してすでに子供がいるが、第二子、第三子をあきらめている人」に焦点を絞ったほうがよっぽど効率的だ、と言う話がなされないのは何故なのでしょう。

こちら、国立社会保障・人口問題研究所がやってる「妊娠と出産に関する全国調査」

http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou12/doukou12.pdf

さてこの中の、「結婚持続期間別に見た、平均理想子供数と平均予定子供数」のデータ。


        (http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou12/point12.pdf)

人口が減少しないために必要な出生率は2.1。例えば30歳以上の未婚率を3割と仮定しても、この「平均理想子供数」が達成できれば、少子化問題はかなり解決に向かうのでは?

じゃあ何故「予定子供数」が「理想子供数」を下回るかという理由を見ると。



圧倒的に多いのが「子育てや教育にお金がかかりすぎるから、これが全体の62%(複数回答)。続く理由が「高年齢で生むのはいやだから」で33%であることを考えると、経済的保証が完璧になされたからといって必ずしもこの「理想子供数」が達成されるかというと、そうはならないのだろうけど。それでも、第二子、第三子に対して手厚い経済的補助がなされれば、経済的理由で子供をあきらめる割合はかなり減るのでは?

(あと、高年齢で生みたくない、っていうその理由には、勿論身体的な問題もあるのだろうけど、「高年齢で生んだら、子供の成長まで経済的に支援できるか不安」ってのも含まれている気がします)

勿論、難しいのがこの「経済的保証」の部分で、例えば同じ「経済的理由で生まない」って答えている人の中にも「学校は普通に公立に行かせるならもう一人生めるけど、子供一人あたりの教育にはしっかりお金をかけて、良い学校に行かせたいから、もう一人は生まない」って人もいれば、「もう一人生んだら、家族が生活していくことすら苦しい」って人もいるわけで。誰に、どういう基準で支援を行うかについては様々なシミュレーションが必要なのだろうけど。例えば、子供一人当たり幾らの支援があれば2人目、3人目を生む気になるのか、学校や医療機関などの公的機関をどこまで無料にできるか、といった検討を行うことは、意味のあることだと思う。

「結婚しようとしない、生もうとしない人にどうやったら結婚してもらえるか、生んでもらえるか」を検討するという戦術レベルどころか戦略すら定まっていない部分に力を注ぐよりは「2人目、3人目を欲しいけど経済的理由から埋めない人に、どうやったら生んでもらえるか」という戦術を考えるほうが、よっぽど費用対効果が良いと思いますがね。

2007-01-30

From 8 to 6

1コマだけの月曜日とは打って変わって、火曜日は何と4コマも授業が。朝8時から夜6時まで、間に休憩を挟みつつ全力で飛ばすと、さすがに疲れます。「お試し期間」に1日4コマを試していて、さすがにこれは厳しいかな、と思い一旦は3コマに減らしたものの、最後の最後で滑り込みでもう一コマとってしまった。しかもOverload Request(学期の規定の単位数をオーバーしてとること)までして・・・

追加で取った1コマはReal Estate。ファイナンス系の授業では「この企業の価値は結局なんぼや!」ってのをやるわけですが、こっちは「この不動産の価値はなんぼや!」の世界です。ちょっと興味があった&Berkeleyはこの分野が結構強い、というので取ってみようと。

教えるのは、教授陣の中でも結構若手(に見える、見た目は)のThomas Davidoff 。歯切れのよい口調、そしてかなりの早口。情報量の多い、うーんコンサルっぽいなあ(笑)という話し方。いろいろな実例なんかを織り交ぜて話すので、話の内容はかなり面白いし、人をひきつける力はかなりのもの。

ただし、英語の早さはかなりきびし目。正直、ちょっと気を抜くとあっというまに何を話しているかわからなくなる。今期取っている中でも、最も「英語についていくのがしんどい」授業だ。といいつつ、内容に惹かれて取ったわけですが。

しかもこの先生、やたら話が回りくどい。比喩とか事例とかを使って「なるべく無味乾燥にならないように」と進めるのはいいんだけど、時々「まずは最初に答えとポイントをざくっと言ってくれー!」という気分になる。

例えば、本日の授業で出てきた「Loan To Value」という言葉についての解説の時。これは不動産の価格に対する社債の発行額の割合で、ポイントとしては「この数値が低いほど安全」というもの。最初にこの定義をずばっと言ってくれればいいのだけど、例えばこんな風に話を始める。「君が投資対象としての不動産を買おうと考えているとしよう。Berkeley? San Francisco? あるいはMonterey?さて、いくつかの候補が挙がってきた際に、君ならどんな尺度で購入の判断を行う?利回り?それも勿論重要だ。他に見るべき点はないか?安全性?そう、安全性は重要だ。じゃあどうやってそれを計る?・・・・」

・・・本題にたどり着くまでが長いよ・・(ノД`)

これ、日本語で聞いている分には具体的だし、話のテンポもいいしで面白いと思うんだけど、英語でこれを追っかけるのはかなり大変。「ポイント、話のポイントはどこ!」と叫びたくなってしまう。

まあでも、当然のことながらネイティブの学生の評判は非常に良い。「あの先生Coolだな!」みたいな感じです。

2007-01-27

Up to date

月曜日は授業が一つだけなので、そのうえ午後からなので、気分的にかなり楽。月曜の朝に授業があった先学期は、日曜の夜に「ああ、あれもやらなきゃこれもやらなきゃ・・・」という気分になったけど、不思議なもんで「月曜日の午前中があるや」と思うと、日曜の夜が不思議と気楽に過ごせたりする。会社も、月曜日は午後から開始になったりしませんかね・・(無理)。

で、月曜日はCore科目のマクロ経済。理系の私にとってみれば、経済学なんて高校の時の現代社会以来じゃないだろか・・・(大学の教養課程で勉強した内容なんて、一切合財覚えていませんさ・・)。需要と供給、IS-LM曲線、ケインズの交差図、といった、内容的には多分大学の経済学部でやるようなこと。ただ、面白いのが、出てくる事例がup to dateなこと。遥か彼方の記憶で「1930年代の大恐慌のときは~」なんていわれても全然実感わかないけど、1990年代の日本の不況とか、最近のアメリカの経済政策とか、リアルで通過してきた時代の考察ができる、ってのは結構面白い。1990年から2000年にかけての日本の不況は、1930年代のアメリカの大恐慌と非常に似通った特徴を示しているそうです。

以前、ポール・クルーグマンの日本がはまった罠ってのを読んだことがあって、その当時は流動性トラップの話って「ホントかよ!そんなのアリ?」みたいな論調が多かったような気がする。でも、今使ってるテキストには、しっかりその話も載っていた(勿論、経済学者の中にはこれに異論を唱える人もある、っていう注釈つきだけど)。私の中では、大学で使ったテキストにのっている理論とか数式は、大概数十年単位での昔のもの、というイメージがあったのだけど、こんな風につい最近の出来事とか、そのイベントを分析した内容がのっている、というそのリアルタイム性にちょっと感動。

あ、上に上げた山形浩生氏のページにある、クルーグマンの論文の翻訳は面白いです。

2007-01-22

落第級仕事人の集積地

アメリカのサービスのいい加減さについてはあちらこちらで書かれているようだけど、本日はその総本山とも言うべきDMVに行ってきた。DMVとはDepartment of Motor Vehiclesで、日本でいうところの運転免許センター+陸運局の事務所、みたいなところ。免許の取得やら車の登録やら、車に関する作業を一手に担っているお役所。ワタシの目的はTemporaryの免許証の発行。DMVで筆記試験に合格して、かつ日本の免許証があれば、Temporaryの免許証を発行してもらえるのだ。9月に筆記試験を受けて、そのあとしばらくほったらかしになっていたのだが、ようやくちゃんと免許をとるかと重い腰を上げたところ。

ちなみに、アメリカには「自動車教習所」なるものはない(プライベートで、ドライビングレッスンをやってくれるサービスはあるようですが)。免許を取るには1.筆記試験をうける、2.筆記に合格したら路上試験を受ける、3.免許取得、というステップ。1と2の間には、免許を持っていないにも関わらず、自分で練習して路上試験を受けましょう、という前提になっているようです。しかも、3の路上試験を受ける際には自分で車を持ち込む必要あり。一応、「同乗者に運転してきてもらう」ことが前提のようですが、それにしてもあまりにアバウトな・・・・

さてこのDMV、サービスのダメっぷりには定評あり。渡辺千賀さんの「ヒューマン2.0」の中でも「生粋のアメリカ人でも頭をかかえる落第級仕事人の集積地」なんて書かれているくらい(落第級仕事人の定義は「要求されたことを要求されたとおりに実行できない」だそうで)。日本では公的機関のサービス精神のなさを「お役所仕事」なんて揶揄するけれど、このDMVこそまさに、お役所仕事も極まれり、という感じ。

窓口に行って筆記試験の合格証と日本の免許証を見せ、「Temporaryの免許を発行してください」というと、キーボードをかちゃかちゃとたたいたお姉さんが困ったような顔をしている。何だ何だ?と思っていると、私に向かって一言「あなた、筆記試験は合格している?」

ハア?合格しているもなにも、私がアナタに差し出したのは、筆記試験を合格したときに貰った紙なんですが。そういうとお姉さん、「うーん、でも、コンピューターにあなたの合格データが入っていないのよね」

ちょー。ちょっとまってよー。なにさ、それ。ちゃんとここに書いてるじゃん!とまくし立てる私を横目に、お姉さんは奥の方にいたちょっと偉そうな感じの上司Aをつれてきて、なにやら相談している。キーボードをいろいろと打ち直したり、困ったわねえ、なんて言ったり。まさかここに来てもう一回筆記試験?それだけは避けたい。大して難しい試験ではないけど、でも一応直前にちょこっとは勉強しなくちゃいけないし、何よりそんなめんどくさいことはイヤだ!

内心かなり焦るワタシを尻目に、困ったわねえ、なんてCrazyなコンピュータなんだ、これを入力した担当者はFuckinだ、などと機械と入力者を責めるお姉さんと上司A。日本とは異なり、ここで客(ワタシね)に「申し訳ありません」なんて言葉は当然ない。彼らにしてみれば、自分たちのせいじゃないのにトラブルに巻き込まれて、全くメンドクサイわねー、なんて気分なんだろう。

とりあえず、どうでも良いからもう一回試験を受けるのだけはイヤだ!と祈っていたところ、どうやらその最悪の状況は避けることができたみたい。どういう裏技を使ったのか、コンピュータのワタシのデータを「筆記試験合格」に書き換え、無事にTemporaryの免許証をゲットすることができた。

さて、ワタシの手元には紙の合格証明書があったにも関わらず、コンピュータにはデータが入力されていないという奇妙な事態。なんでこんなことが発生したのか。お姉さんと上司Aの推測は、以下のとおり。

私の筆記試験の結果を受け取った職員が、コンピュータに合格データを入力する。

合格データの入った証明書をプリントアウト

プリントアウトされた証明書を取りに行く

戻ってきて、データをセーブせずに、プロセス終了


・・・・・Σ(゜д゜lll)

・・・・・Σ(゜Д゜)


ありえない。まったくもってありえない。初心者の使うワードじゃないんだから。プリントアウトしに行く前にセーブしろよ、ていうか、セーブしてないのにプリントアウトできるようなシステムにしてること自体が・・・・orz

そんなところです、DMVってのは。ちなみに、最初に試験を受けに行ったときも、「あ、免許はSSN(ソーシャルセキュリティナンバー:アメリカ版住民基本台帳番号みたいなやつ)がないと取れないから、まずそれを取得してから来てね」と追い返されそうになった。これは全くの間違いで、SSNが取れない留学生なんかはナシでも免許の試験を受けられる。その時は、隣の窓口で手続きしていた同級生を指差して「彼もSSNないけど、あっちは手続きしてるじゃん!」と食い下がり、事なきを得た。こんな風に、明らかに間違っていることを何の疑問もなく遂行しようとする素敵なアメリカのお役所。これに比べりゃ、日本のお役所なんて全然マシ(そもそも、ここ最近、特に市役所なんかのサービスレベルの向上には目を見張るものがあるしね)。

ともあれ、なんとかTemporaryの免許をゲット。あとはこの勢いが衰えないうちにさっさと実技試験を受けてしまって、早いとこ免許をゲットしなければ。

New semester

新学期の、最初の1週間が終了。今学期からCore(必修)に加えて選択科目が取れるので、最初の1週間はみんな様子見で履修登録していない科目なんかにも出席している。最初の週なのでまだそれほどAssignmentとかは無いものの、そんなわけで結構な数の授業に出るので、結構消耗した1週間。さすがに1日4科目授業受けた日は、最後の方で疲れがピークに達したのか、なんと授業中に鼻血が・・・・小学生か、ワタシは。

今学期のCoreはオペレーションとマクロ経済。で、選択はManagirial Accounting、Financial Information Analysis、そしてFinancial Modelign。最初のはいわゆる管理会計(これ、大概のビジネススクールでは必修になっているみたいなんだけど、うちは選択だった・・・)、2個目はバリュエーションとか10Kや10Q(いわゆる、アニュアルレポートですな)の読み方とか、ratio analysisとかそんな感じ。最後のは、ひたすらエクセルにかじりついてモデリング、というもの。なんかもう、ものすごい勢いでファイナンス系で固めてしまって、さすがにちょっと息抜きがほしかったため、最後にCSR Speaker seriesというものを付け足してみた。Speaker Seriesとはその名のとおり、毎回いろんなゲストスピーカーがきて、その話を聞く、という講座で、成績は付かず出席とレポートでPassがもらえる、という美味しい講座(ただし、1タームに1つまでしかとれない、とか制限がある)。PEとかTechとかテーマがいくつかある中で、ワタシはCSRを選んでみた。しばらく遠ざかっていましたが、久々にこのあたりの知識もアップデートしておこう、と。

新学期のばたばたした空気の中、学校は就職活動モード一色に。最近の会話といえば「ひさしぶり!」「冬休みどうだった?」「就職活動はどう?」がほぼ定番に。サマーインターンに向けての就職活動はとりあえず終了、のワタシは「いいねえ~」という言葉を笑って受け流すものの、その分11月は死にそうだったんだから・・・と内心こっそりつぶやいてみたり。

そんな感じで、新学期がスタートです。

2007-01-15

International CES 2007

忘れないうちにラスベガス・CESの感想など。

CESというのはラスベガスで開催されているConsumer Electronicsの展示会(どうしてCESっていうのかは良くわからない・・・)。各企業がブースを構えて新製品を展示したり、イベントやったり、カンファレンスがあったり、という奴なのですが、日本との違いは規模が半端なく大きい。今回のCESの予想来場者数は4日間で16万人!Berkeleyの人口10万人を大きく上回るその規模。

当然、航空券やホテルの取り合い競争も激しく、ホテル側もかなり強気な値段設定。ラスベガスのホテルって、普段は高級ホテルでもそれほど高くない(カジノで儲けるから)のだけど、CESの期間中は通常時の3倍~4倍ぐらいの値段設定にされていたから、驚き。かつ、その値段でもなお、ホテルを確保するのが難しいらしい。

展示の目玉の一つは、やはりシャープの世界最大108インチ液晶、でしょうか。ここ数年、ディスプレイ業界はひたすら「数インチを競う巨大化競争」だったみたいだけど、今年はシャープが108インチを出して誇らしげに「World Largest LCD」と展示されておりました。正直、100インチを超えるディスプレイってどれだけ需要があるか謎なんだけど・・・ここまでくるともう、メーカーとしての意地なんだろうなあ、と。

108インチがどれほどの大きさかは、隣に立っているおねーさんを見てもらえば実感できるかと・・・

日本企業もいろいろブースを出してたけど、印象に残ったのは韓国勢の勢い。会場内で巨大ブースを確保していたSamsungとLG、この二つ、私は今回始めて知ったのだけど、液晶(LCD)とプラズマの両方を生産しているのだ。「世界最大」には及ばなかったけど、どちらも100インチクラスまでの液晶とプラズマをずらずら~っと展示。

ご存知の方もいると思うけど、液晶とプラズマって生産工程が全然違う。で、どちらも結構な規模の投資を必要とする。日本だと液晶はシャープ、プラズマは松下が注力して大型パネルを生産しているけど、SamsungもLGもどちらも100インチクラスの液晶・プラズマパネルの両方を生産している。行ってみれば、シャープと松下の両方を一つの企業の中に抱え込んでいるようなもんでしょうか。恐るべし、韓国企業。

これ、上の方に展示されている奴も32型とか40型なんですが、下の100インチと並べられると、全然そんな風に感じないのが恐ろしい・・・

パネルディスカッションなんかもいくつか聞いてきました。テーマはそれぞれ違ったのですが、共通して出てくるキーワードは結構同じだったりして、その辺はなかなか面白い。良く出てきたのは「User Experience」「User Generated Contents」「Social Network」ってあたりですかね。特に最初の「User Experience」はもうこれでもか、これでもか、と。日本ではまだあまり使われていない感じの言葉ですが、こちらではすっかり当たり前のよう。

2007-01-13

あけましておめでとうございます


いまさらですが、年の初めの決まりごと、ということで。今年もよろしくお願いします。年も改まったということで、テンプレートなど変えてみました。

去年1年いろいろあったなあ、と振り返っていろいろ書いてみようと思っていたのだけど、気がついたら来週から授業開始で、しかもこの週末にやらなきゃいけないことが沢山で、そんな余裕もなく新学期が始まりそうな予感。まあ、時間のあるときにでもあらためて。

ちなみに年末年始は、LA在住のビジネススクール仲間(かつ去年からの受験仲間)のイトゾウ氏とメキシコへ。ユカタン半島の遺跡めぐりと、カンクンの近くにあるコズメルという島でのダイビング三昧でした。カンクンといえばアメリカ人の定番のリゾート地、ということで、やや観光化されすぎている感じはありましたが、何を食べてもおいしい、ありえないぐらい海が綺麗、というすばらしいところでした。湿度が高いからビールがおいしいったら。メキシコ旅行記、これもまた改めて。

で、戻ってきたその足で再びラスベガスに。といっても遊びに行ったわけではないですよ。CES2007というConsumer Electronicsの展示会がラスベガスで開催されておりまして、とある事情でそのお手伝いに行ってきたのです。日本から来た人たちのご案内。3日間で16万人が来場する、というものすごい規模のイベントです。ちなみにBerkeleyの人口は10万人なので、それより多い。ラスベガスで3日ほど過ごして、ようやく本日Berkeleyに戻ってまいりました。

さて、今年の目標はストレスのコントロール。ストレスを無くそう、とはあまり思わなくて、適度なストレスは自分を成長させるためにも必要だけど、それが過ぎるとあまりよくないよな、ということを、年越しのメキシコで考えておりました。

その昔、友人に「どんなに前向きな変化であっても、環境が変わると必ず人はストレスにさらされる」ということを言われて、そのときはふーん、そんなものかな、と思っていたのだけど、今になってその言葉の正しさを実感しています。特に、自分が望んで起こした変化の場合だと、ポジティブな気持ちとストレスを感じている状況が相反するため、自分自身がなかなかストレスにさらされていることを気づきにくい。

そんなことを実感できたのも、年末年始になって時間の余裕ができて、新年の挨拶で久しぶりの人に年賀メールを送って、それがきっかけでちょっと話したりして、そんなことをぽつぽつとやっているうちにようやく、という感じ。あー、渡米してから5ヶ月、結構いろいろなストレスにさらされてたんだなーと。

私は基本的に、自分の中のマイナスのエネルギーを嫌う部分があって、自分がストレスにさらされている、といったネガティブなことには目を瞑りがちなのだけど。でも、そういうネガティブな部分もきちんと認識しておかないと、コントロールはできないよなあ、と改めて思った次第。自分の状態をきちんと把握しながら、ストレスのコントロールをしていきましょう、というのが今年の目標です。

あ、あと、ストレスをコントロールするためには「逃げ場を作る」のも重要だな、と思います。なので、逃げ場を確保する、ってのも今年の目標かな。

Template Design: © 2007 Envy Inc.