2007-02-28

Mexico 2日目

Cancunを早々に出発してレンタカーを借り、I氏の運転で本日の目的地チェチェンイツアへ(ええ、私は今だに免許持ってませんよ)。Cancunからチェチェンイッツアへはユカタン半島を西に約3時間ほど。地図上でみて「あ、ほぼまっすぐな道ね」と思っていたら、本当に少しも曲がらないまっすぐな道。うーむ、これは遺跡に向けてまっすぐに道を引いたんだろうな・・・


ユカタン半島最大の遺跡、チェチェンイッツアは丁度半島の真ん中あたり。ジャングルの中に広がる古代マヤ文明の遺跡郡の見所は、カスティージョと呼ばれるピラミッド。このピラミッド、四面にそれぞれ91段の階段があり、91段×4面+頂上の1面で暦と同じ365日になることでも有名。サイズ的にはエジプトのものよりもかなり小ぶりなのだけど、緑の草原の中に突如現れるピラミッドはなかなかの存在感。


しかーし!このピラミッド、かつてはその頂上まで登れたみたいなのだけど、なんと今は登れなくなっていました・・・・Σ(゜Д゜)。保存のためにはしかたないんだろうけど、登れないピラミッドなんて価値が半減だよ・・・・とがっかりする私。

と文句を垂れてみたものの、3時間ほどで全体を見て回って、かなり満足。何がよいって、こんな感じで結構森が残っているところが多いので



この「密林の中の遺跡」っぽさがなかなか素敵です。

2007-02-24

Lake tahoe!

行ってきましたLake tahoe。ここははカリフォルニアきってのリゾート地で、湖の周りには20以上のスキー場があるところ。Berkeleyから車で3時間という比較的気軽に行ける距離なこともあって、Berkeleyの学生の間ではスキーといえばとりあえずLake tahoe、という定番の場所。リフト券は日本とそれほど変わらない(場合によっては日本よりも高い!)けど、シーズンパスが250ドル~300ドル前後で手に入るため、スキー好きの皆さんはパスを購入して、冬の間滑りまくっている。



山に囲まれた湖に面したスキー場、ということで、天気がよければゲレンデの頂上からLake tahoeが見渡せるという絶好のロケーション。残念ながら今回はいまいち視界が悪く、湖は見えませんでした。しかし丁度木曜日に大雪が降ったこともあり、雪のコンディションはかなりよい感じ。

Berkeleyから車で3時間、というと、東京-長野、東京-新潟とそれほど距離は変わらないのだけど、東京に比べて随分と心理的な距離が近い気がするのは、高速道路がそこまで込まないのと、あとは道路が無料だからでしょうか。色々アメリカのダメなところを書いていますが、このフリーウェイが無料、という点だけは本当にすばらしい。「遠くに出かける」ことへの心理的なバリアがぐっと下がるんですよね。

ちなみに、スキー好きのクラスメート20人ほどは、スキー場近くにあるロッジを冬の間だけ共同で借り、週末スキーの拠点にしています。今回一緒に行ったクラスメートがその共有メンバーの一人で、ゲスト料金を支払ってそのロッジに泊めてもらったのですが、5ベッドルームにリビング・バスルームが2つ、屋外のジャグジーもついているというかなり素敵なロッジでした。遊び方は人によって色々で、グループで来てみんなで滑っている、という日本に似た遊び方の人もいれば、複数人だろうが一人だろうが毎週やってきて、黙々と滑っている、というアメリカ人もいる。ちなみに、iPod聞きながら黙々と滑ってる人も結構いて、そのあたりの日本との違いにちょっと驚きました。日本では、スキー場でヘッドフォンしてる人はさすがに殆どみたことない気がしますが、どうなんでしょ?

スキーは数年ぶりでしたが、前後のめんどくささをぐっと我慢すれば、やっぱり面白い。2日間だと限界はあるけど、それでもずっと滑り続けていると、最後の方には「最初より上達したな」という感じはあって。基本的に「自分に負荷をかけて自分の性能を向上させる」のが好きなので、そういう実感が得られるのはとても面白い。今回はスキーグッズ一式全て日本においてきたので、借り物の道具でとりあえず遊んでみたという感じですが、この距離と手軽さで行けるなら、来年はちょっと気合いれて滑りこんでみようかな、などと思った2日間。

2007-02-19

Spring has come

朝晩の冷え込みはまだ厳しいものの、すっかり春めいてきた今日この頃。12月~3月の北カリフォルニアは雨続き、と聞いていたのだけど、予想していたよりもずっと好天気。1月の上旬はさすがに冷え込みが厳しく、こりゃ自転車通学はさすがに無理か、と弱音を吐いていたのですが、それもほんの束の間のこと。昼間はすっかりポカポカ陽気。まあ、だからといってアメリカ人のようにTシャツ1枚、というわけにはいかないのだけれど。


道路脇には、こんな感じの、一見桜っぽい花も咲いていたり。なんでしょうね、これ。時期的には梅に近いのかも。花びらとおしべの感じからするにバラ科なのは分間違いないでしょう(←もと理科講師の無駄知識)。

桜といえば花見、あー、この桜の下でビニールシート広げて宴会したいー、と思ってしまうのですが、残念ながらそれは出来ない相談。なぜなら、ここカリフォルニアでは、屋外での飲酒は違法だからですよ・・・

桜といえばここ数年は皇居周り&千鳥ヶ淵。なにしろ、旧職場から徒歩5分だったからね。改まった花見の宴会をしたことは無いけれど、夜の帰り道、缶ビール片手にふらりと皇居付近まで出かけ、飽きもせずに桜を眺めていたものです。酔いの回った視界は少し緩み、柵に持たれ頭上を見上げると、薄闇を背景に鮮やかな桜色の花弁が。酔っているのに感覚は不思議と研ぎ澄まされていて、その桜色がやけにくっきりと眼に映る。アルコールのせいだけじゃない、視覚も酔わされてしまいそうな、そんな時間。それもそのはず、桜の森の満開の下には秘密が、誰にも分からない秘密があるからね。*

*お分かりかと思いますが、当然出典はこちらです。名作じゃ。

2007-02-18

Yoshida brothers at Oakland

金曜夜は同級生とBerkeleyの隣町OaklandにあるJazz Club "Yoshi's"へ。Jazz好きの同級生に言わせると、このYoshi'sは「西海岸では一番、いや、NYのvillage vanguardを超えたとも言われているんだよ!」とのこと。私は詳しくありませんが、まあとにかく有名なスポットらしい。

しかし本日の演奏はJazzにあらず。津軽三味線奏者の吉田兄弟。こっちでは任天堂Wiiのコマーシャルソングを担当してたこともあって、名前ぐらいは聞いたことがあったけど、生で聞くのは勿論、曲をちゃんと聴くのも初めて。金曜夜10時、ライブハウスは満席。



いやー、格好いい!津軽三味線って、こんな張りのある、格好いい音を出すんだー、と正直びっくり。今Youtubeで見つけた映像を見てましたが、んー、やっぱり生で聞くと音の印象がちょっと違う感じ(あたりまえか)。とにかく、あっという間の2時間で大満足!

一緒に行った同級生とも話していたのだけど、こういう海外で頑張っている日本人を見ると、なんだかむ条件に応援したくなりますね。

おまけ。こちらがアメリカで放映されているWiiのコマーシャルです。

2007-02-13

Mexico 初日

行きのPhoenix経由はともかく、帰り便のフロリダFort Lauderdale、そしてPhiladelphia経由って一体何事?という格安チケット。しかし全て込みで450ドル。ピークシーズンにこの値段は大変魅力的。

同行者のいとぞー氏(以下I氏)はLAからやってくるので、Cancunの空港待ち合わせ。先について到着便を確認していたら飛行機が1時間半ほど遅れているとのこと。とりあえずその日のホテルを予約して、空港内のカフェで待つ。

現地集合といえば、その昔、某まみぞうさんとタイに旅行した際のことをいつも思い出します。バンコク南部のタオ島でのダイビングの後、途中一部別行動を経てバンコクで待ち合わせしたことがあるのだけど、あの時は1.私の乗ったタオ島からの船が海の上でエンジンストップし、本土に向かわず島に引き返す。しょうがないから、近隣のサムイ島に渡ってそこから飛行機でバンコク移動。2.当然連絡手段は何もなく、待ち合わせ時刻に大幅に遅れる。3.しかも待ち合わせ場所のダイビングショップは休日でお休み。という三重苦にも関わらず、なんとか合流できて感動の再会を果たしたなあ、と。

あれももう6年ぐらい昔のこと。時のたつのは本当に早いもんです。あの頃はまさか、その7年後にアメリカに住むことになろうとは、想像もしていませんでした。「あの頃の未来に僕らは立っているのかな」と書いたのはスガシカオですが、あの頃の未来どころか、全然予想もしないところに立っています。いやはや、10年後にどこにいるのか、全く想像がつきません。まあ、面白いからいいのですが。

そんな感じでI氏と無事合流し、一路Cancunの市内へ。ホテルについてチェックインし、早速待ちに繰り出して、タコスとビールで乾杯!

2007-02-06

All's well that ends well?

タイトル見たときは「嘘ニュース」かと思いましたが、ちゃんと普通の新聞社の記事でした。

宇宙の巨大鏡で温暖化対策 米政府、提案へ
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070129/usa070129004.htm

アメリカ以外の誰にも思いつかないであろう発想ですな・・・

常々思うのですが、アメリカ的問題解決発想法って「ゼロ・エミッション」ではなく「エンド・オブ・パイプ」的。

エンド・オブ・パイプとは:環境対策・公害対策に使われる用語で、工場内で発生した汚染物質を、中和したり固定化してまとめて捨てるなどして、最終的に外に出さないようにする方法。排出ラインの最後のところで公害被害を止めるのでこう呼ばれる。一方で「ゼロ・エミッション」は、人間の行動や工場の仕組みそのものを変えることで、汚染物質を減らそう(無くそう)とする考え方。

問題の発生源を発つのではなく、発生してしまった問題を「なんとかしよう!」とする考え方、とでもいいましょうか。

公害問題だけに限らない。例えば

問題:砂糖分の多い清涼飲料水(コーラとかね)の過剰摂取で肥満が問題に。

通常の解決法:それらの飲料水の過剰摂取をやめる。
アメリカ的解決法:飲んでも大丈夫なダイエット・コークを造ろう!(*1)

とか

問題:スーパーマーケットの卵はしょっちゅう割れている(*2)
。→そのままにしておくと顧客から文句が出るだろう。

通常の解決法:不良品卵を取り除く努力をする
アメリカ的解決法:卵パックを店頭で開閉できるようにして、その場でチェックできるようにしよう(*3)

とか。「ていうか、問題を根っこから絶とうよ!」と叫びたく場面が多々あるのですが、彼らにしてみればどんな方法であれAll's well that ends well、終わりよければ全てよし、ということなのでしょうか。いいのか、それで。

まあでも、こういう「なるべく現状はそのままで問題解決法を考えよう!」という姿勢から、実は革新的な技術とかビジネスモデルが生まれたりするのかもね・・・

(*1)コーヒーは飲みたいけど体に悪いというカフェインは怖い→だったらカフェインレス・コーヒーを飲もう、ってのも同じ発想ですな。カフェインレス・コーヒー(デカフェ)もアメリカ発かどうかは確かではありませんが、とりあえず普及率は日本とは比べ物にならない。立食のイベントなんかでセルフサービスのコーヒーポットが置かれるときは、かならず一つはデカフェが設置されている。

(*2)たまに、個数が足りないこともあります。あと、明らかにサイズが違うものが混ざっていることも(Lサイズ卵の中に1つだけSサイズとか)。

(*3)こっちの卵のケースはプラスチックではなく紙製。で、空けて中身をチェックすることができます。最初は知らずにそのまま買ってました。「買った卵が割れていた!」と文句を言ったら、ルームメイトに「ちゃんと箱を空けてチェックしないと」と言われました・・・

2007-02-04

中国語はじめました

学部の語学の授業も一定数までは単位にできるので、最初は無料だしそっちをとろうかと思ってたんだけど、回りの人から授業の厳しさを聞いてひよりました。だって、週5日毎日授業で、毎回恐ろしく宿題が出るそうなんだもん。本業じゃない部分でそれだけ負担を課されるとさすがに厳しい。

ということで、大学がやってるExtension Collageの授業を先週から受講開始。といっても、週2回、毎回2時間半なので、それなりにボリュームはあります。中国語は「発音が難しくて文法は簡単」らしいのだけど、最初はとにかくひたすら発音。「まー、まー、まー、まー(同じ「まー」でも4種類の発音がある)」をひたすら練習。さて、学期の終わりにはどこまで話せるようになってるやら。

2007-02-03

「生みたくない人」に生んでもらう方法を考えるよりも、「生みたいけど生めない人」への支援を考える方が効果的

政治家としてあの失言はまずいだろうと思うものの、みんな言葉だけを捕らえてヒステリックに叩きすぎだよなあ、と思っていた例の「生む機械」発言。擁護するつもりはないけど、テレ朝の橋下弁護士発言、とりわけ以下の部分に深く同意。

テレ朝で橋下弁護士がコメンテーターらと対立し、柳沢大臣を徹底擁護

ボクは生むことが素晴らしいとは思いません。○○(聞き取れず)い人生だってあるし、いろんな事情で産めない方も居るし、それはいろいろある。そういうことをここでは言っていないとおもう。唯一柳沢さんが問題だったのは、子供を生むと言う機能は男にはないのだから、生むと決めた人には出来る限りの補償をする、働く女性に対する権利はものすごく労働基準法なんかで守られているけど、家庭内の専業主婦で子供が生まれた主婦に対しては何の補助も援助も無い、それを援助していきましょう、機械と言う表現はともかくとして、機械であるなら円滑に回るようにいろんな潤滑油なり何なり与えないと・・・・

たとえ話ってのは「分かりにくい話を分かりやすくする」ために使うもので、子供を生む、生む人を支援する、という非常に分かりやすい話を「機械」だとか「潤滑油」などのたとえ話を使う必要は全く無いとは思いますが。まあその部分はおいといても、発言の内容は実にまっとう。

少子化対策というと「結婚してるけど子供がいない人」「結婚していない人」に焦点が当たっていますが、それよりも「結婚してすでに子供がいるが、第二子、第三子をあきらめている人」に焦点を絞ったほうがよっぽど効率的だ、と言う話がなされないのは何故なのでしょう。

こちら、国立社会保障・人口問題研究所がやってる「妊娠と出産に関する全国調査」

http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou12/doukou12.pdf

さてこの中の、「結婚持続期間別に見た、平均理想子供数と平均予定子供数」のデータ。


        (http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou12/point12.pdf)

人口が減少しないために必要な出生率は2.1。例えば30歳以上の未婚率を3割と仮定しても、この「平均理想子供数」が達成できれば、少子化問題はかなり解決に向かうのでは?

じゃあ何故「予定子供数」が「理想子供数」を下回るかという理由を見ると。



圧倒的に多いのが「子育てや教育にお金がかかりすぎるから、これが全体の62%(複数回答)。続く理由が「高年齢で生むのはいやだから」で33%であることを考えると、経済的保証が完璧になされたからといって必ずしもこの「理想子供数」が達成されるかというと、そうはならないのだろうけど。それでも、第二子、第三子に対して手厚い経済的補助がなされれば、経済的理由で子供をあきらめる割合はかなり減るのでは?

(あと、高年齢で生みたくない、っていうその理由には、勿論身体的な問題もあるのだろうけど、「高年齢で生んだら、子供の成長まで経済的に支援できるか不安」ってのも含まれている気がします)

勿論、難しいのがこの「経済的保証」の部分で、例えば同じ「経済的理由で生まない」って答えている人の中にも「学校は普通に公立に行かせるならもう一人生めるけど、子供一人あたりの教育にはしっかりお金をかけて、良い学校に行かせたいから、もう一人は生まない」って人もいれば、「もう一人生んだら、家族が生活していくことすら苦しい」って人もいるわけで。誰に、どういう基準で支援を行うかについては様々なシミュレーションが必要なのだろうけど。例えば、子供一人当たり幾らの支援があれば2人目、3人目を生む気になるのか、学校や医療機関などの公的機関をどこまで無料にできるか、といった検討を行うことは、意味のあることだと思う。

「結婚しようとしない、生もうとしない人にどうやったら結婚してもらえるか、生んでもらえるか」を検討するという戦術レベルどころか戦略すら定まっていない部分に力を注ぐよりは「2人目、3人目を欲しいけど経済的理由から埋めない人に、どうやったら生んでもらえるか」という戦術を考えるほうが、よっぽど費用対効果が良いと思いますがね。

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