2007-03-23

日本人はチップを払わない?

UC Berkeleyは明日から春休み。ビジネススクールはsemester制なので、学期の変わり目、というわけでもないのだけど、とりあえず春休み。LAに遊びに行ってきます。3日で遊園地4つをハシゴする予定です(←やりすぎ)。

さて、昨日はボストンからビジネススクール受験時代の友人Keroさんがベイエリアにやってきたので、久々の再会。Kero夫妻と私にHaasの2年生T氏も交えて、Berkelyのタイレストランに集合。タイ料理とシンハビールを満喫し、会計のタイミングで伝票を取り上げてちょっと驚いたことが。

通常、アメリカのレストランの伝票は

Base $80.00
Tip $_____
Total $_____

という風に、Tipの料金を記入する欄があって、カードで支払う場合はここにチップの額を記入して決済してもらうのだけど。なんとTipの欄に、既に「Base×15%」の金額が記入されている!

「日本にはチップの習慣がないから、日本人はチップを払わないことがある」ってのはこちらでは結構有名な話らしく、例えば先日出かけたSan Joseの日系スーパーMitsuwaの中にあるラーメン屋でも、「日本から出張で来られた方へ:チップについて」という張り紙があるぐらいなのだけど*1。しかしTipをあらかじめ記入されたってのは、さすがにこれまで経験したことなかったなあ。

このタイ料理屋は以前にも来た事があったのだけど。そのときは普通にTip欄は空白でした。おそらく、日本人と台湾人で来た前回は英語で話していた→こいつら、一応こっちの住人っぽいからチップのことは分かっているな、と思われた、のに対して、今回は完全に日本語で話しまくっていたため「こいつら日本からの旅行者か、チップ払わねー可能性があるな」と思われたのでしょうか。

まあ、「感謝の気持ちとして置くのではなく、働く人の生活に必要なアイテムになっていて、相場は15%なんて決まってるのなら、チップじゃなくて普通に代金に含めればいいじゃん」と思ってしまうチップの感覚がよく分からない私としては、いっそみんなそうやって金額を固定してしまえばいいのにね、とも思ってしまうのですが。

*1張り紙には、チップはウェイター・ウェイトレスにとって重要な収入源であること、彼らの給料もチップを見込んで支払われていること、チップについてもきちんと税金の申告がされていますよー、みたいなことが書かれていた。単なる「気まぐれでサービスに払うもの」ではなく、きちんと経済活動の一環を担ってる、ということを強調したかったのでしょう。

2007-03-19

Yang sing in SF!

本日のお昼は大学時代の飛行機友達とサンフランシスコで。パロアルトに短期出張しているI氏とは、お互いのblogやmixiの日記を読んでいたせいもあって、なんとなく「すごい久しぶり!」という気がしなかったのだけど、よく考えたら殆ど卒業以来ですよ。7年ぶり?

I氏は某電機メーカーでエンジニアをされているのですが、普段はあまり聞くことのできない、ちょっとマニアックな業界裏話など聞けて、大変楽しかったです。自分が好きなことをやっている人が、その好きなことを楽しそうに語る、というのは、大変刺激されるモノがあります。

お昼はサンフランシスコ市内にある飲茶の店Yang Sing。正統派飲茶(英語ではDeem Sumという)の店らしく、昼間しかやっていないというなかなか高飛車(?)な店ですが、ここの飲茶はかなりお勧め。個人的にはエビ餃子とマンゴープリンが絶品かと。



本日の「これはすごい」

直感を信じろ、自分を信じろ、好きを貫け、人を褒めろ、人の粗探ししてる暇があったら自分で何かやれ。
http://d.hatena.ne.jp/umedamochio/20070317/p1

直球でささります。すばらしいエントリー。友人と、このエントリーについて話したりして、いろいろ考えさせられることもあり。いろいろ書きたいこともあるのだけど、うまくまとまっていないのと、明日の課題がまだ終わっていないので、またの機会にします・・・

2007-03-17

ミツワに行ってきました

Berkeleyから車で40分ほど。StanfordのあるPalo Altoを通り過ぎたSan Joseにあるスーパー「ミツワ」は、ベイエリアではおそらく最大の日系スーパー。隣接する、これまたベイエリア最大の日系書店紀伊国屋(まあ、本屋はSFとSan Joseしかないですがね・・)とともに、ベイエリアに暮らす日本人必須の地。といいつつ私はこれまで行ったことがなく、というのもBerkeleyにある日系スーパーや韓国系・中国系スーパーでそれなりに事足りていたからなのだけど、今回、香港人クラスメイトのPatriciaが行く、というので連れて行ってもらうことに。

ちなみにこのPatricia、月に2回はミツワに日本食の買出しに行くという、相当な日本食好き。「どんな料理作ってるの?」と聞いたら「一昨日はカレーうどん、昨日はとろろ蕎麦」。う、私どっちも作ったことありませんがな・・・・ちなみにミツワではカルピス(原液)とか日本酒の一升瓶とかを買い込んだり、ワサビのコーナーで「Fakeの奴じゃなくて本物がいいんだけど、どれか分かる?」と尋ねてきたり(生わさびのことか?すいません、私、練りわさびにそんな違いがあるなんて知りませんでしたよ・・・)。

土曜の午後のミツワは、駐車スペースを探すのに一苦労するほどの混雑ぶり。大きさは、日本の普通のスーパー(ダイエーとか東急ストアとか)ぐらい。品物的には「どうしてもここじゃなきゃ手に入らない!」ってのは余り無いような気がしましたが、やはり店が大きい→ある程度まとまった需要もある、せいか、値段はBerkeleyの日系スーパー「Tokyo Fish Market」に比べて安い気が。魚とか肉とか野菜とか、生物系はとくに。私は日本のスーパーの値段を全然知らないので、日本との比較はできませんが。あと、大きいスーパーだと「特価品」がいろいろあるのもいいね。相変わらず大量にお菓子を買い込んでしまいましたさ。


本日のレシピ

アスパラガスがかなり賞味期限ぎりぎりになってきたので、大量に処分できる方法、ということで、アスパラのポタージュを作ってみた。レシピはこちら。

アスパラポタージュ


なかなか良い感じです。固形スープの素はよくわからなかったので、ビーフコンソメをいれてみました。改善点としては、ミキサーにかけた時に、見た目は全部砕けていても、以外とつぶつぶが残っているので、念には念を入れてミキサーにかけたほうがいい、というところでしょうか。

2007-03-13

Go round Napa!

今回Napaで行ったワイナリーは3件。去年の夏、到着直後に行ったときは、下調べもせず、とりあえず有名なRobert Mondavi、Opus one、そしてあと2つほど目に付いたところ、と実に適当に回っていたのですが、今回は友人がきっちりと下調べをし、なかなかバラエティに富んだ選択となりました。

*Sterling Vineyards
ナパの中でも北部に位置するカリストーガにあるワイナリー。入り口から、さらにケーブルカーで登ったところにワイナリーがあり、景色とワインのテイスティングを楽しめる、というのが売り。確かに、ケーブルカーから見渡す景色は素晴らしい。ただ、テイスティング料金込みとはいえ、入場料20ドルはちょっと高いよね・・というのが友人たちの評。

Prager Winery
ポートワイン、と呼ばれる独特の甘みを持ったワインを造っているワイナリー。入り口の看板に気づかずにそのまま通り過ぎてしまうほど、小さなワイナリーなのだけど、テイスティングルームに入ると満員で待ち行列ができていたりして、結構びっくり。10ドルで5種類のワインがテイスティングできます。独特の香りと甘さ(でも、いわゆるデザートワインの甘さとは違う)が個人的にはかなり気に入って、買って帰ろうか、と検討してしまった。ポートワインが好きな人にはお勧め。

*Mumm Cuvee Napa
Mumm Cuvee Napaというスパークリングワインを専門に作っているワイナリー。ブドウ畑が見渡せる(冬なんで枝だけでしたが・・)レストランで、スパークリングワインの試飲ができる。グラス3つで10ドル~20ドルぐらい。ここは試飲、といっても普通のスパークリングワイングラスとほぼ変わらないサイズなので、3種類も飲むと結構酔っ払い。珍しい赤ワインのスパークリングなんかもあったりして。

2007-03-11

僕らの前には、未だ巨大すぎる人生が

また一つ年をとりました。時差があるので、日本時間だと昨日ですが。16進法で数えたらこれが最後の10代です・・・とネタで言ってみたりもしますが、実際のところそれほど年に対するこだわりはなかったり、というのが正直なところ。31か、素数だなあ、孤独で綺麗な数字だな、というぐらいの感想です(←森博嗣の読みすぎ)。

それはおいといて。いろんな人から、メールで、メッセンジャーで、mixiやGree経由で、お祝いしてもらいました。今日一緒にNapaに行った同級生からも。個別に返信させてもらいますが、みなさん本当にありがとうございます。月並みな言葉しか言えませんが、こうしていろんな場所からメッセージをもらうと、そうやってみんなから祝ってもらえるに値する人間にならんとな、とちょっと真面目に思ったりします。

そういえば、丁度去年の今頃(正確には数日前)に、別の学校から合格通知をもらい、行き先は未定だけどとりあえず渡米すること決定、となったのでした。あれから1年。様々な出来事がものすごいスピードで通りすぎていって、その中を、息を止めて全速力で泳ぎぬけて、というような1年間。随分と長い距離を泳いできた気がしますが、ちゃんと遠くまでこれているのかは未だ不明。「目の前にどうしようもなく横たわる、巨大すぎる人生と、茫漠とした時間」に時折怯みながらも、とりあえず今年も1年がんばります(って年始の挨拶みたいだなあ)

ちなみに、写真は本日遊びに行ってきたNapa Valleyのワイナリー。Napaは2度目ですが、本日のワイナリーはなかなか「通っぽく」てよい感じでした。詳細はまた後ほど。

2007-03-07

試験期間中なのですよ

Spring Aのコア科目、オペレーションとマクロ経済、そしていくつかの選択科目のmid term。切羽詰れば詰まるほど他のことがしたくなるところは、昔から全然変わってません。

で、こんなの見つけたり。

One more time, One more change-秒速5センチメートルバージョン


やばい、泣ける。既に見た第1話のみならず、まだ本編を見てない第2話、第3話とおぼしきあたりの映像にすら涙腺を刺激されるんですが。

あとは「サルまん」の英語版をamazonで発見して注文してみたり(ちなみにこの本、同級生の一部の間で最近かなり盛り上がり中。春から再度連載決定だそうで・・・)。

ああもう、余計なことしすぎだって。

アナタも知らないアナタのココロ

本日のManagerial Accountingの授業のゲストスピーカーによる「コンジョイント分析(Conjoint analysis)」の話が非常に面白かったので、そのご紹介。

コンジョイント分析とはマーケティングなどで消費者嗜好分析に使われる分析手法。例えば、「ホテルにどんな機能・サービスをつければ顧客満足度が上がるかしら?」ということを調べる場合、よくあるパターンとしては、「禁煙ルーム」「アメニティの充実」「ホテル内ジム」「朝食サービス券」などの項目を挙げて

「次のそれぞれの項目について「強く希望する」から「全く希望しない」まで5段階で評価してください」

とか

「次のそれぞれを、希望する順序に並べてください」

といった風にアンケート調査を実施し、「顧客に一番望まれているのは禁煙ルームです!」なんて結果を出したりする。

ただ、最初の方法だと「どれも希望する!」という回答は十分予測されるところで、結局どれがどの程度重要なの?ということがいまいち分からなかったり。二つ目の方法でも、重要度がの順序が分かったとしても、じゃあ「AのためならBを犠牲にできる」といった、「どれが必要」で「どれが必要でない」ということがなかなか分かりにくかったりする。

さらに、例えば上の項目に「アダルトチャンネルの充実」なんて、ちょっと人目をはばかる選択肢が入っていた場合(ちなみに、これ実際に授業で説明された事例です)。さて、どのくらいの人が正直に自分の嗜好を答えるでしょう?いくら匿名無記名アンケートとはいえ、本心では「アダルトチャネル超重要!、それが無いホテルには泊まりたくない!」と思っていても、堂々とそれを回答するにはどうしてもためらいがあるのでは。

さて、コンジョイント分析は、そうした「それぞれの選択肢の本当の重要性」を明らかにするために、いろいろな選択肢を組み合わせて「セット」にして、そのセット同士で比較したり、順位をつけたりする。

例えば、上のホテルの例で言うと

ホテル1:禁煙ルーム、朝食券つき、アダルトチャネルなし、ホテル内ジムなし、アメニティ充実

ホテル2:禁煙ルーム、アダルトチャネルあり、朝食券なし、ホテル内ジムあり、アメニティ充実

という2種類のホテルがあった場合、あなたはどちらを選びますか?というのを尋ねる。で、これを何セットもつくり、2択を繰り返してもらう。あるいは、上のようなセットを複数作って「1~10のホテルの中から、泊まりたい順に並べてください」という順位付けをおこなってもらう。

そうすることで、その人が「何に重点を置いているか」が相対的に分かる。単に「これとこれは重要」ってだけじゃなくて、「ホテル内ジムのためなら、アメニティの充実は犠牲に出来る人」とか「何はともあれ禁煙ルーム」とか。あと、上で挙げた選択肢に対する心理的なバイアスも、単純選択に比べてかなり軽減できる。「いやいや、ホテル1じゃなくてホテル2を選ぶのは、オイラはホテル内ジムを超重視してるからさっ。別にアダルトチャネルのチャネルが理由じゃないよ~」なんてね。

実際に、授業で紹介された過去のデータによると、上のような嗜好調査を単純な順位付けでやった場合は「ホテル内ジム」が1位でだったけど、コンジョイント分析でやると「アダルトチャネルの充実」が圧倒的1位だったらしい。そしてその嗜好調査を裏付けるようなデータとして「アメリカのホテルで、男性一人で宿泊した場合の、アダルトチャネルをつける割合は70%」という統計があるそうな。マジですか。それはそれで、ホテルの使い方を間違っている気が。

このちょっと手間のかかる調査から、それぞれの顧客の、各項目に対するUtility(効用?と訳すのだろうか?それぞれの人に対して、それぞれの項目がどの程度「有効か」を示す値)を出し、例えばAさんにとっては「禁煙」のUtilityは0.8、ジムは0.3、アダルトチャネルは-0.4なんて数字が出る。そのデータが数百人、数千人分用意できれば、例えば「禁煙ルームの割合を○室にして、アメニティにこれぐらい投資して、価格を幾らにした場合、どのくらいの人がホテルを利用し、投資に対する利益はどの程度か」といった感度分析ができ、どこにどのくらい投資すべきか、という判断ができる、というもの。これがマーケティング的なコンジョイント分析の使い方、だそうです。

授業で紹介されたコンジョイント分析の面白い事例としては、他にも、ビジネススクール卒業を控えた学生を対象に、「あなたが就職先を選ぶ際に重視するものは?」と尋ねた質問があった。10個ぐらいの項目のうち、通常の調査だと「co-worker」が1位で「salary」は7位ぐらい。でもコンジョイント分析だと、「salary」が1位だったり。

いや、これホント面白い。授業ではマーケティングへの応用が紹介されていたけど、心理学系の調査でもどんどん使えそう。ある種「欲」に絡むことを尋ねられると、匿名無記名のアンケートとはいえ、どうしても「自分をよく見せたい」という心理が働く。その「歪み」を取り去る手段として、完璧とまではいかないまでも、かなり有効なのでは?

私は今まで、こういった個人の嗜好調査系の調査結果がいまいち信じられなくて、ちょっと奇麗事っぽいアンケート結果を見るたびに「んなわけないって!みんな本音で答えよーよ!」などと思う、かなり歪んだ性格の持ち主なわけですが。こういう「あの手この手で、人の深層心理を探り出す」手法を見ると、お、統計調査もなかなかやるね!と思ってしまいます。

コンジョイント分析はアメリカではそれなりに普及している手法みたいだけど、日本ではあまり聞いたことがない、気がする。私も始めて聞いたし、某外資系戦略コンサルに勤めていた同級生も「これは初めて聞いたわ」といっていた。実際にやるとなったらかかる手間と費用は通常のアンケート調査以上だと思うけど、マスターしておくと後々役に立ちそうな技な感じです。

2007-03-04

はっけんぼくのまち


はてなブックマーク日本の都市の人口順位というのを見つける。上位陣は大体予想通りだけど、眺めているとなかなか面白い。ちなみに、私の出身地尼崎は「兵庫県では神戸に次いで第二位の人口」とずっと思っていたのに、いつのまにか姫路に抜かれていてちょっとショック。

これを眺めながらふと「そういえばアメリカの都市の人口構成ってどうなってるのかなー」と思ったので、調べてみたら、ちゃんとありました。こちらに。さすがwiki。

驚いたことに、上位100位までの人口の分布は、アメリカと日本でそれほど変わらない。たとえば、上位10都市でこんな感じ。




順位日本
アメリカ

都市名人口都市名人口
1東京都区部8,134,688ニューヨーク8,143,197
2横浜3,426,651ロサンゼルス3,845,541
3大阪2,598,774シカゴ2,842,518
4名古屋2,171,557ヒュースト2,016,582
5札幌1,822,368フィラデルフィ1,463,281
6神戸1,493,398フェニックス1,461,575
7京都1,467,785サンアントニオ1,256,509
8福岡1,341,470サンディエゴ1,255,540
9川崎1,249,905ダラス1,213,825
10広島1,126,239サンノゼ 912,332



*日本の元データでは「東京都区部」は別扱いになっていて(実際に一つの市ではないからだろうね)、実際の順位は横浜からになっているけど、そこは一応東京都区部を一位とおいて順位を一つずつずらしています。あと、アメリカと日本では統計の取得年が違うので、一応それも注意。

なんとなく「日本の人口はとにかく東京に一極集中、一方でアメリカは比較的各都市に分散している」というイメージがあったものだから、日本の東京への集中度合いはもっとすごいのかと思っていたけど、実はそうでもない。東京とニューヨークがほぼ同じぐらいで、それに続くそれぞれの都市の人口も、ほぼ同レベル。

(最も、日本とアメリカでは人口の母数が倍ぐらい違うので、「都市部への人口の集中度合い」という意味で考えると、やはり日本の方が倍ぐらい集中しているのだろうけど)

これは実は上位10位だけでなく、以下続く100位までを見ても、大体同じような感じだ。日本の100位は沼津市で207,558人、アメリカはルイジアナ州シュベレポート市(ど、どこだ?)で198,675人。

とはいうものの、日本の上位陣のうち、横浜-川崎、はほぼ東京都市圏(10位広島市の下にはさいたま市があって、これも勿論東京と試験)で通常の通勤圏内、大阪-神戸-京都もほぼ同じ状況。一方でアメリカの上位10都市は、この中でお互いに「通勤圏内」にある都市はおそらくない(ヒューストン、ダラス、サンアントニオのテキサス三都市はどうなのだろう?多分違うと思うけど、ここはちょっとあいまい)。これらの都市を移動するとしたら全て飛行機。同じカリフォルニア州内にあるサンディエゴとサンノゼですら、飛行機。

つまり一つの「市」という単位で考えると、日本とアメリカの人口分布状況はそれほど異ならないけど、国土の狭い日本の場合はそのそれぞれの「市」が隣接しているので、結局は三大(四大?五大?)都市圏へ人口が集中している、ということでしょうか。実際に、日本の都市圏人口で見てみると、東京都市圏で約3000万人、大阪都市圏で1200万人、と圧倒的。世界の都市圏人口で見ても、2位のサンパウロ都市圏(ブラジル)、NY都市圏に約1千4000万人の差をつけて、ダントツ世界トップです。人口集中しすぎ。そりゃ電車もあれだけ混みますって。

あと、もう一つアメリカのデータを見ていてびっくりしたのが、上位10位にサンフランシスコ市が入っていないこと。なんとなく、アメリカの都市人口って、1.NY,2.シカゴ、3.LA、4.サンフランシスコ、と思っていたのだけど、実際にサンフランシスコは73万人で16位。

うーん、でも上の順位ってなんとなく良く耳にするよな・・・と思いながら、アメリカの都市圏人口の順位を見てなるほどと納得。上の順位って個別都市の人口順位じゃなくて、都市圏の人口順位だったんですね。

シカゴとかLAに比べて(NYは行ったことないのでわからない)、サンフランシスコって明らかに街の規模が小さいのに、何で4番目にランキングされてるのかなー、とこれまで謎だったのが、一つクリアになりました。一つの街としてはサンノゼより人口が少ないんだから、そりゃ小さいわ。

しかし統計って、見てるだけで飽きないよなー。

2007-03-03

秒速5センチメートル

丁度今日当たり公開でしたっけ?新海誠の最新作「秒速5センチメートル」。

3話連作の第1作が何故かYoutubeに上がっていたので(Yahooの会員限定か何かでWebで公開されていたのが、upされているみたい)、早速見る。



2/33/3のリンクも、いちおう。

・・・切ない。とにかく切ない。あの、それ以外の形容詞が思いつかないんですが。

連作短編の第1話は、小学校の卒業と同時に会えなくなった「特別な人」に会いに行くために、中学1年生の主人公が東京から栃木まで旅をするが、当日は記録的な大雪で・・・・という、文字にすればそれだけの話。ただ、その中の主人公の焦りとか切なさとかやりきれなさとか何もできない自分に対する無力感とか、そいういった様々な感情が、実にリアルに描写されている。

例えば。

待ち合わせ時間に遅れそうだけど自分では何もできなくて、殆ど人の居ない車両の中、座る気にもなれずずっと立ったままでいるところとか

でも約束の時間を過ぎてしまって、どうしようもない気持ちで座席に座るところとか

見知らぬ駅の立ち食い蕎麦屋の風景がやけに暖かそうで、その暖かさが逆に自分の孤独感と寒さを際立たせる感じとか

とかとかそんな。

なんかもう、そういうディティールがとにかくリアルで、切ない。実際に自分が経験したことのないシチュエーションであっても、何故か「ああ、その感じ分かる分かる」と共感を呼び起こされるほどの圧倒的なリアリティ。

新海誠は、「ほしのこえ」は見たことがあって、ああ良く出来たアニメーションだなー、良い話だなー、とは思っていたけど、ここまで感情を直撃されることは無かったです。なんだろう、こういう「虚構のリアルさ」に弱いのかも。

第2話と第3話が見たい。心から見たい。誰かこれをアメリカに配信してくれ・・・(無理)

5月に帰国するまで、映画が公開されていることを(あるいはDVD化してくれる・・はありえないか、時期的に)切に願います・・・

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