2008-09-11

お引越し

卒業して帰国して、きりもよいので、気分転換をかねて以下にblogを引っ越します。

http://d.hatena.ne.jp/squawk1200/

2008-07-10

ソフトバンク表参道店に行ってきました

本日夜、丁度表参道まで出る予定があったので、そのついでに今話題のソフトバンク表参道店を見学してきました。ホテルから徒歩でおよそ20分ほど。ご存知ない方のため注釈を入れますと、ソフトバンク表参道店はソフトバンクショップの旗艦店で、明日発売になるiPhoneを全国の12時販売に先駆けて朝7時から販売、かつ最も多く入荷されると見込まれているため、1週間ほど前から行列が出来始めている、という場所です。


ソフトバンクショップ前に並ぶ人々。このへんの人は1週間前から並んでいるそうです。完全にキャンプ状態。結構気合入ったパネルとか作ってたり。先頭の人が、方々で取材されていた「名古屋からきた大学院生」でしょうか。あと、結構マスコミっぽい人もいました。


店舗前に張られていた張り紙。明日から3日間は、業務を完全にiPhoneだけに絞るらしい・・・・


結構な数の警備員がいます。なお、この写真では分かりにくいですが、行列はここからJRを超えて原宿駅の方まで延びており、午後10時の時点でその数は800人あまり。

・・・・いいなあ、このイベントがあと2週間早ければ、私も並べたのになあ、並びたかったなあ・・・(涙)

ちなみにソフトバンクがなにやら工事を始めたなんて実況中継記事もあって、これを見てると、もしかしたら明日は一イベントあるのかなあ、という気も。夜10時ごろにはなんと孫さんも登場して、並んでいる人全員に握手してた、なんて話もあるし。

私のiPhoneはといえば、同僚に予約してもらった店舗から「初日は無理ですが、日を改めてならお渡しできます」という電話を貰っていたので、どうせ週末からNYだしそれでいいや、と満足していたのですが、このお祭り騒ぎを見るために、明日の朝もう一度表参道に行ってみようか、という気がちょっとだけしてきました・・・・

と書いている間にWebをチェックしたら、ついに行列は1000人を超えたそうです。完全にお祭りですね、こりゃ。ますます見に行きたくなってしまった・・・・

2008-07-06

飯田橋/リピート/スカイ・クロラ

新しい住まいは飯田橋に決定。飯田橋の駅から徒歩4分、後楽園の裏。元々、神楽坂近辺に住みたくてそのあたりの物件を探していたのだけど、物件数が少なくて一苦労。最終的に、先週の土日+昨日という短い期間の中でなんとか希望に沿う物件が見つかった。

それにしても、大学院を卒業するまでの25年間同じ場所で過ごし続けていたのに、そこからの7年間は青葉台(3年)→菊名(2年)→Berkeley(1年)→東京(3ヶ月)→North Berkeley(1年)→そして再び東京、とあちらこちらを転々と。好んで引っ越しているわけでもなく、むしろもう少し落ち着いて住みたいと思っているのだけれど、様々な理由からこんな状況に。

最初の青葉台は会社の寮だったし、次の菊名の頃には数年後に留学することを視野に入れていた。そしてBerkeleyでの滞在も、基本的には2年後に東京に戻ることが前提。だから、どこの場所にいても、なんとなく「今のこの住まいは仮住まい」感が強くあった。ここではない、その先を目指すための仮の場所。充実感はあるのだけれど、同時に、いつも何かに追われているような感覚があって、どこか落ち着かない。普通なら、ゆったりとくつろいだ気持ちでいられるはずの週末の深夜、その静けさに逆に耐えられなくなって、「ああ、こんなところでくつろいでいる場合じゃないんだ、もっと前に進まなきゃ」という焦燥感に駆られるような。

そんな仮住まい生活もようやく終わりを告げるのか、はたまたここもやっぱり次の場所に向かうための一時的な避難所にしか過ぎないのか。どっちなんだろうね。


帯の「あのイニシエーション・ラブより驚けます!」の文字に惹かれて買った乾くるみのリピート。



良く出来た話だと思います。でも。

・・・・・イニシエーション・ラブほど驚けなかったよ、帯のアオリは誇大広告すぎる・・・(泣)

今の記憶を保ったまま10ヶ月前の世界へ戻れることになった互いに見知らぬ10人の男女。リピート後の世界で以前よりも「良い」人生を手に入れようともがく彼らが、なぜか一人、また一人と殺されてゆく。誰が彼らを殺そうとしているのか?世界観のベースとなっているのは、ケン・グリムウッドの「リピート」とクリスティの「そして誰もいなくなった」。どちらも非常に有名な作品。それを、上手にまとめてます。

話としてのまとまり具合は、多分イニシエーション・ラブよりこっちの方が上。イニシエーション・ラブは正直、途中で「何このベタな80年代ラブストーリ?」とやや読むのに飽きた感があったけど(最も、一読し終わった後では、それら全てが伏線になってくる、というのが面白さではあったのだけど)、リピートの方は、要所要所に話をひっぱる展開を入れて、かなりの分量をぐいぐいと読ませてくれる。けれど、ラストがあっけなさすぎる。「え?それで?」とあっけにとられたまま、おしまい。実はさらに、文章にかかれてない伏線やオチがあるのかと、結構真剣に最後の部分を読み返してしまったけど、どうやらそんなこともないようで。

面白かったんだけど、イニシエーション・ラブは超えないよ。それとも、私のイニシエーション・ラブに対する評価が高すぎるんだろうか?

ちなみに、小説内でも紹介されている、この話の元ネタとなったケン・グリムウッドのリプレイ、これは名作です。


ラジオのディレクターをしている43歳のジェフは、妻と電話をしている最中に、突如心臓発作に襲われて死んでしまう。意識を取り戻したジェフが発見したのは、43歳の意識を持ったまま18歳に戻った自分。前の人生の記憶を利用し、株や競馬で大儲けして大金持ちになったジェフはしかし、再び同日同時刻に死亡してしまう。何度も繰り返される人生のリピートの果てに、ジェフがたどり着いた結末とは・・・・というお話。

あの日あの時に戻って人生をやり直せたら、ということは誰もが一度は願うことだろうけど、果たしてそれが実際に叶ったとして、人は本当に幸せになれるんだろうか?やり直しの聞かない人生の意味とはなんだろう・・・ということを、真剣に考えさせられる作品。

あとこの作品の何が素敵かって、作中にグライダーが出てくる点です(笑)。なかなか見かけないです、グライダーが出てくる小説なんて。飛行機は結構あるけど。


森博嗣の原作を、押井守でアニメ化した「スカイ・クロラ」。予告編をyoutubeで発見。



菊池凛子、加瀬亮と声優に有名俳優を使ってるようなのですが、なんか声が微妙・・・でも戦闘機の空戦シーンは予告編だけみてもかなり魅力的。森博嗣が原作で趣味丸出しで書いていたとしか思えない(笑)空戦シーンが映像で見れるというのには、ちょっと期待。

ところで、この作品の主要女性登場人物の一人の名前は「草薙」さんなのですが、これってやっぱり「草薙素子」のイメージで作られたんでしょうかね?

2008-06-29

帰国/時差/氾濫する情報

一昨日の夕方無事帰国しました。

帰国便はJALだったのですが
・機内放送が英語、日本語に加えて中国語
・中国人(台湾人?)CAが男女あわせ5名ほど搭乗
という状況を見て、そうか、やっぱり中国人旅行者って増えているんだなあ、と改めて認識。しかし私の席にサービスしてくれていた中国人女性CAは非常に可愛かったです。一応日本語で話しかけてくるのですが、やや片言で、所々英語と片言日本語のチャンポンになるあたり、相当萌え心をくすぐられました。「オキャクサマ・・・ワショク カクニン シマス。maybe not カモ」とかね。JALはいい人材をとってますね、ホント。



今は青山のサービスアパートメントにいます。外苑前の駅から徒歩3分ぐらい。なんか道行く人がおしゃれです。Berkeleyから帰ってきたそのままの格好(GパンTシャツスニーカーに帽子)で青山通りを歩いていた私は、明らかに街から浮いてました。それにしても日本の女の子はみんな細いし、おしゃれだね。

帰国の翌日から部屋探しして買い物して美容院に行って・・・とフル稼働で動き、「なんだ、私、時差なんて全然平気じゃん」と思っていたら、昨日の夜は気づかぬうちに9時頃眠りに落ち、目が覚めたのは朝の3時。西海岸時間で午前11時。全然克服できてません、時差。体は正直だ。



去年の夏にも、今年の3月にも帰国していたので、カルチャーショックのようなものはありません。ただ、目と耳を通じて入ってくる情報量が格段に増えたのには、少々参っています。

私の英語力だと、基本的に意識して「聞こう」としないと、会話の内容は頭に入ってきません。だから、アメリカにいたころは、カフェでどれだけとなりのアメリカ人が騒ごうが「What's the hell! Fuck you!」と電話で叫ぼうが、「ああ、なんか怒っとるのー」という程度で聞き流すことができました。意識しない限り、その人が話している内容は頭に入ってこないから。

でもここでは、耳から入ってくる全ての音が意味を持っています。電車の中で、カフェの隣の席から、道端ですれ違う人から、聞こえてくる言葉が全て理解できてしまいます。これがどうも慣れない。別に聞きたいと思っているわけではないのだけど、頭の中に次から次へと流れ込んでくる言葉をどうシャットダウンしていいのか、どうもよくわからない。言葉が頭の中で氾濫して、それだけで随分と疲労してしまいます。

以前はどうやってたんだろう?



そんなわけで、明日から新しい会社での仕事が始まります。

2008-06-26

合格!

本日無事にチェックフライトを終え、Plivate Pilot Certificationを得ることができました。しかしまあ、オソロシイことにIFR条件下でのチェックフライトでした・・・・




*IFR:Instrument Flight Rule:計器飛行。IFRの反対であるVFR(有視界飛行)で飛ぶには、視程が3mile以上とか雲底が1000ft以上とかの気象条件がある
普通なら試験がキャンセルになっても文句は言えない状態なのですが、「明日日本に帰るの!」と事前に強調しておいたせいか、はたまた試験官がいい人だったのか、急遽IFR装備のついた同型のCessna152に乗り換えて、ほとんど無理やりにチェックフライトを敢行。地上付近の視程はなんとか2mile確保されていたのだけど(まあそれでもUnder VFRなわけですが)、1000ftぐらいから上はもう靄で真っ白。こんな中でチェックができるわけもなく、完全にIFR状態の中計器を頼りに上昇して、視程がクリアになる8000ftまで登っていき、そこでなんとかmaneuvering practice。といっても、対地目標なんか全く見えないわけで、完全に計器だけが頼りです。
*IFR装備:正確に言えば私が最初に乗っていたCessnaも装備自体はIFRに必要なものがそろっていたのですが(というかIFRに要求される最低限の計器って、Radio、高度計、Attitude Indicator、Turn Cordinator、Heading Indicatorなど、普通の飛行機なら大概ついているようなものばかりのようです。VORがrequiredじゃないことを知ったときにはちょっと驚いた・・・)、IFRで飛ばすためのaltimeter pressureのチェックがされていなかったのでした。
ちなみに、飛んだことのある方は分かると思いますが、対地目標や地平線が全く見えない状態で飛行すると、自分の「感覚」は全くあてになりません。自分が「これは水平だ」と思っている状態で機体が30度ぐらい傾いていたり、一定に保っているつもりでもものすごい勢いで機首が上がったり下がったりしていたり。擬似IRFの練習を何度かやったのですが、最初はこの「自分の感覚が間違っている」ということが全く腑に落ちず、「おかしいなあ、これ計器が狂ってるんじゃないの?」(←そんなわけはない)などと思ってしまったものでした。これを克服するのに結構かかりましたが、最終的にはこの擬似IFRの練習で、今日のようなIFR条件下でもなんとか飛ぶことができたようなものです。
*擬似IFR:上部にフードのようなものがついたメガネもどきをかけて、「計器は見えるけど外の景色は見えない」状態を作り出して、計器だけで飛行する練習をする。
8000ftでmaneuvering practiceを終えた後は、再び空港付近まで降下して、IFRの飛行機が着陸する合間をぬって着陸を何パターンか。降りた後は、Special VFRでclearanceをリクエストしたためIFRに優先権があるようで、とにかくひたすら待たされました。普通にtraffic patternを周っていて時間がかかりすぎると思われたのか、はたまたIFR進入機との兼ね合いか、試験官に指示された着陸R/Wはなんと19→14→32と毎回変わっていくという結果に(試験を受けた空港のR/Wは14-32と1-19)。風がほぼゼロだったとはいえ、なんというアクロバティックな。
*Special VFR:気象条件がVFR以下でも、空港周辺でのtraffic patarnに限定とか、出発地はIFRだけど行き先はVFR条件だとかいた場合に、ATCにリクエストすればclearanceを得ることができる
多分相当irregularな試験だったんだと思います。通常なら課目に入っているはずのクロスカントリーからDivertして他の空港を目指す練習だとか、対地旋回は(地上目標をとって旋回したりS字に飛んだりするアレです)もやらなかったし。いいのかなあこれで・・・と思いつつも、それでも試験を実行して合格させてくれた試験官にはホント感謝の気持ちで一杯です。

というわけで無事にライセンスも取れたので、明日の飛行機で帰国します。さてこれからパッキングだ・・・・

(しかし読み直してみるとマニアックな内容ですね。分からない人には「なんのことやら」という内容でしょうねこれは・・・)

2008-06-22

Rubik cube

にはまっています。飛行機の学科試験と実技試験を控えていて、勉強しなきゃいけないことは大量にあるので、そんな暇はないはずなんですがね・・・時間がないときに限って、別のことをやりたくなるというこの矛盾。

しかし面白いです、ルービックキューブ。幸いインターネット上には山のような情報があるので、それを見れば6面そろえるのはそう難しくないのですが、何も見ずに6面は結構大変。最初の1面と、4つの側面を2列そろえる、あたりまではマニュアルを見ないでもできるようになったのですが。そこから先の動きが結構複雑で、動きを理解するのもそれを覚えるのもなかなか難易度が高い。

面白さの要素としては数独とかクロスワードパズルとかに近いけれど、実際に手をかちゃかちゃ動かすという動作が入っている分、体感的な気持ちよさが大きいような気が。

ちなみに飛行機の実技試験は、帰国前日の26日です。なんというギリギリスケジュール。これで落ちたら冬休みにでももう一回、試験のためだけに渡米です。できることなら避けたいシチュエーションですがね・・・・

2008-06-20

アメリカではありえない駅ダンジョン

本日船便で送る引越し荷物を取りにヤマト(サンフランシスコに支店があるのです)の人が来たのですが。集荷に来た人、思いっきり関西弁でした。

結論。関西人は東京どころか、世界中どこに行っても関西弁を話す。

ちなみに私は、こっちに来て関西人の同級生とよく話していたせいか、最近再び言葉が関西弁に戻りつつあります。どうしたもんだか。



さて、タイトルにあげた駅ダンジョンの話。

確かに、東京の駅のダンジョンっぷりには恐ろしいものがあります。

知られざる「駅ダンジョン」の世界

冒頭に上がっている渋谷駅なんて、ダンジョンというかこれはもうエッシャーの絵みたいな世界ですね。てくてく下っていったらいつのまにか登っていた・・・なんてことになってもおかしくないような印象が。

記事では渋谷が一番手に上がってますが、個人的には新宿駅の方がヤバイと思います。新宿駅って、フロアが整数単位じゃないんですよね。中二階とかだけでなく、地下1階と地下2階の間とかに、やたら天井の低い通路の両側に店がにぎわう場所とか、そんな「隠し通路」みたいなのが一杯。だから「2フロア分上がったからここで地上か~」とか思っていても、全然違ったりするわけです。しかも、地上のレベルが一定じゃないんだこれが。首都圏に5年住んでいましたが、未だに攻略できていません。

ところで、日本と比較するとアメリカの鉄道システムのしょぼさは誰もが知るところだと思いますが、私の住んでいるベイエリア(サンフランシスコ一帯)にはBART(BART、Bay Area Rapid Transit)と呼ばれる鉄道があります。BARTは、アメリカ合衆国公共交通協会 からアメリカの中で一番優秀な輸送システムであると認定されているらしいです。まあ、一番といっても非常に母数の小さい中での一番だとは思いますが。一応、鉄道としてアメリカの都市部を代表してもらっても問題ないでしょう。

で、そのアメリカ代表のBARTの駅ダンジョンっぷりはどんなものだろう、まあたいしたことないのは分かってるけど、それでも一応サンフランシスコ中心部ではちょっとは複雑な駅構造になっていたっけな・・・と思ってHPを見てみたのですが。

BARTのホームページ、駅の構内マップなんてものはカケラも見当たりませんでした・・・

原文をあたることの重要性

興味深い記事を発見。


2008-06-20 - 備忘録ことのはインフォーマル:司法修習生のブログ


司法修習生が取り調べの様子をブログに書いて守秘義務違反に問われるというニュースに対して、原文にあたってみると実はマスコミで報道されていたものと全然ニュアンスが違う、という内容のもの。ニュースで引用されている「受刑者たちは何だかロボットのよう。何を考えて生きているんだろうか」とか、「相手は八十歳のばあちゃん。途中から説教しまくり。おばあちゃん泣きまくり」という部分だけ読むと、受刑者や取り調べ相手を莫迦にしたようなニュアンスに反感を覚えてしまうけど、実際には、その前後を見てみると


ただ,工場で作業をしている受刑者たちは,なんだかロボットのようで,
彼らの心が読めなかった。何を考え生きているんだろうか。 

なんか,刑務所って,やたらめったら厳しくて,そりゃ,犯罪者たちの
刑罰として,彼らを立ち直らせるための場所だから,緩くてはダメなんだろうが,
なんか,世間と離れすぎていて,受刑者を刑務所社会の中でしか
生きていけない人間に育てているようにも感じる。

偶然にも,いま自分が取り調べ中の被疑者は,刑務所出所後5日目に,
また犯罪行為に出た人で,なんかその被疑者を見ていると,
この人は刑務所でしかうまく生きていけないんじゃないかと感じた。
 
ただ,そうは言っても,刑務所の中では,受刑者は塀の中にはいるが,
身柄の拘束はなく,それと比較すると,未決の取調べ中の被疑者が
腰縄に結ばれて,手錠をはめられて,調べ室に来たり,裁判所に来たりする姿を
見ると,その姿があまりにも人間扱いされていない感じがするので,
刑務所のほうがまだ人間扱いされているのかなぁなんて感じた。

という感じで、刑務所の存在意義について思索していて、反感を覚えるどころかむしろ共感してしまう文章だったりする。もう一つの引用部分「80歳のばあちゃん~」の部分もしかり。

文章って怖いなあ、全文を読むって本当に重要だなあ、ということをしみじみと感じさせられます。ニュースを報道したマスコミの人も、一人ぐらいは原文をあたった人がいてもいいのにね(ブログは削除されてますが、キャッシュから閲覧可能)。

2008-06-16

その発想はなかったわ・・・

アメリカ人と接していると、なんだかんだ言って、根本的な発想のスタイルが違うよなあと思うことがしばしばあります。

現在、引越しに備えて大物家具を売り払っているのですが、本日、アメリカ人のカップルがベッドを引き取りにやってきました。ベッドを運ぶのだから大型トラックをどこかで調達してくるのか、と思っていたら、やってきたのはハッチバックで後部座席が2列になっている広いタイプではあるものの、どうみても普通の乗用車。いやー、いくらハッチバックを空けてロープで固定するとしても、それ絶対ベッド乗らんだろうって。

案の定、入れようとしてみたもの、そもそもベッドの横幅が車の横幅を越えているんだから、入るわけがない。どうするのかなーと思っていたら、彼氏が「よし、分解しよう」と言い出しました。なるほどね。ま、IKEAだし、簡単に組み立てられたんだから、分解もありか。

しかし、重要なパーツが一つ、どうやっても外れない。IKEAの家具は組み立ては簡単なのですが、簡単にするためにIKEA独自のネジやらそのネジを締める工具やらを使っているので、専用工具がないと通常のドライバやペンチじゃなかなか外れない部品があるのです。


2枚の板を90度に止め合わせる際に、一方を専用工具で固定して、一方をこれまた専用の六角レンチで回してネジを固定する。そんなパーツがあったのですが、どうせもう使わないだろうと(まさかベッド分解するとは思ってなかったし!)思っていた私が専用工具を保管しているはずもなく。ドライバやらペンチやらで頑張ってなんとかネジを外そうとするのですが、なかなか外れない。

こりゃ無理だなー、日を改めてトラックを借りてもらってもう一回きてもらうしかないかなーと思っていた私の耳に、信じられない言葉が。「これ、(上の図の)左側の部分を掘り出して壊してしまえば、ネジ外れるんじゃない?」わかりにくい図で恐縮ですが、左側の板の部分は、ボルト部分までは板の中に埋まっているけど、ネジ頭の部分だけネジ頭が見えるように穴があいていて、その穴から専用工具を差し込んで固定するのです。彼の提案は、そのネジ頭部分とボルト部分の板を掘り返してしまえば、ネジ外れるんじゃない?というもの。

・・・・・マジですか?!

そりゃ合板だからドライバあれば結構簡単に壊せるだろうし、壊した部分はあとから場所をずらして釘でも打てばいいんだろうけど、ていうか車に乗らないからって壊しますか、普通?

彼女の方も「あら、それいいわね」と全く異論が無い様子。で、5分後。ドライバでぐりぐりと穴をあけられたベッドは無事に解体され、車に詰まれて貰われていきました・・・・・

車に乗らないから「分解する」まではまだ同意できるのですが、ネジが外れないから「ネジ部分を壊してしまえ」という発想は、どれだけ頭を振っても日本人からは出てこないだろうなあ、としみじみ。

確かに、後から釘で組み立てれば十分機能するしそもそも安いIKEAベッドだし、もう一回トラック借りて取りに来る手間考えれば壊したほうが全然合理的かも、いやでも、それでも「壊す」はないだろう壊すは、とぐるぐる考えながら、それでも微妙に負けた気分になってしまったのは一体何故なんでしょう・・・・この発想力が、iPhoneでお財布ケータイを使えるようにするための画期的な方法を思いつかせる原動力なんでしょうか・・・

2008-06-14

iPhone予約しました

正確に言うと、東京の友人にお願いして予約してもらいました。TOさんHYさんありがとう。こんなアホなお願いを聞いてくれる友人を持って私は幸せです・・・・

ただ、正確に言うと、「入荷台数もプランも全く未定なので、発売日にお渡しできるかどうかは分かりません、がとりあえず予約は受け付けます」って状態らしいです。なにせ、予約が殺到しすぎて、孫さん直々に予約受付の中止を依頼するほどの騒ぎに。

iPhoneといえばあちこちで聞いた「でもお財布ケータイ使えないしなあ」という声。これに対して、Appleが画期的な回答を発表したようです。


これ、2chのネタ画像じゃないですよ。Appleの公式HPに掲載されている画像です(正確にはiPhoneじゃなくてiTouchなんですが)。なんというか、まさに神対応との言葉しか思い浮かびません。カードケースにどうみてもスイカが入ってるあたりが、確信犯的というか。こういう発想はドコモにはないんだろうなあ・・・・

2008-06-13

料理漫画で植えつけられた知識

カツオの刺身はマヨネーズで食べると美味しいとか、トンカツの肉の厚さは5ミリが最適とか。料理漫画で植えつけられた正しいのか間違っているのか分からない知識というのは誰でもあると思うのですが。どの漫画で見たかもわからないのに、私がずっと覚えていて、そして未だにたまに実践してしまうのがこれ。

パスタがアルデンテに茹で上がったかどうかを調べる方法
茹で上がったパスタをぱしっっと窓ガラスに貼り付ける→するとパスタの内部の状態が良く見える→中心に少し芯が残っていたら完成

・・・・まあ、アルデンテの定義として間違ってはいないと思うんですけどね。だからといって、別に窓ガラスに貼り付けなくてもよかろう、と思うのですが(噛んで確かめればいいじゃん)。

とまあ、ばかばかしいとは思いつつ、ついつい今日も窓ガラスにぱしっっとやってしまったのでした。アホやねえ。しかしこれって一体何の漫画だったんだろう。やっぱり美味しんぼ?

ちなみに、パスタを茹でるときには、ついついアルデンテの歌を歌ってしまいます。

2008-06-11

6/28に帰国します

そういえば先日、友人からこんな感じのメールをもらいました。

ところでおまえさんは日本に戻る気はあるのかね?なんかそのまま中東あたりに行ってふらふらして、拉致されてそうな感じなんだが。

・・・戻りますったら。

ちゃんと日本に戻って働き始めますよ。6/28帰国、7/1から溜池山王で仕事開始です。帰国日をえらくぎりぎりまで伸ばしたのは、当然飛行機のためです。結構ぎりぎりなんですよね、ライセンス取るまでに必要な時間が。

7月1日から働き始めますが、7月半ばからは研修で3週間ほどNYです。引越しはそのあとになるので(帰国してしばらくは多分ホテル住まいです)、8月半ば頃にはようやく落ち着いている感じでしょうか。おひさしぶりの人もそうでない人も、そのあたりで遊んでやってください。

2008-06-09

上空からWWDCを攻めてみる

あれ、てっきり冬頃発売と思ってたら、なんと来月発売ですか。

iPhone 3Gを7月11日に世界同時発売

というわけでこちらの時間で9日午前10時、日本時間で10日午前2時から開催された、AppleのWWDC(WorldWide Developers Conference)にて7月11日より全世界一斉投入が決まったiPhone。会場の様子がustreamで中継されたりスティーブ・ジョブスの基調講演がリアルタイム同時翻訳されていたりと、なんだかもうすっかりお祭り騒ぎ。

個人的に興味深かったのは、8Gモデルが199ドル、16Gモデルが299ドルと従来の価格(8Gで399ドル)から大幅に値下げしている点。iPodのこれまでの歴史を見ていると、Appleって常に最上位モデルの価格を維持して、その分性能を向上させているんですよね。iPodの最上位モデルの価格は500ドル前後で常に維持されていて、その分HDの容量が増えていく、といったように(当然、バージョンアップすれば、同じ容量のHDのモデルの価格は下がるわけですが)。なので、従来モデルを値下げするのであれば、さらに上位の32Gモデルを出してくるんじゃないのかなあ、と思っていたのですが。現にiTouchは32Gモデルが出てますしね。このあたりは、iPodの時と価格戦略を変えてきているんでしょうか。

さて、このWWDC、サンフランシスコで開かれていることだし、折角だから行ってみようかと思ったのですが、直前にWebをチェックしてみるとチケットは既にSold Out。残念!でもこのまま引き下がるのは悔しいので、上空からちょっと会場を攻めてみました。丁度この日の午前中に、フライトの予定が入っていたので。

時刻は午前10時半ごろ、スティーブ・ジョブスの基調講演の真っ最中です。

中央の、壁面にAppleロゴがついている建物が、会場となったMoscone Convention Center。当日は朝5時から大行列だったようですが、基調講演の真っ最中のこの時間に外に出ている人はさすがにいません。


壁面のAppleロゴの拡大。ロゴの下に、WWDC2008の文字が。

とりあえず、上空から攻めることができたので、満足満足(←何もしてないけどね・・・)。

とまあ一部の人たちの間でお祭り騒ぎなわけですが、そうはいっても、初動でiPhoneを買う人は、いわゆるコアなマニアで、一般に浸透するにはしばらく時間がかかるような気がします。

といっても、Appleの場合、その浸透のじわじわ度とスピードが、恐ろしく速い。iPodもそうでした。最初に発売されたときはMacにしか対応していなくて、そのデザイン性で話題にはなったものの、そもそも「パソコンに繋がないと使えないオーディオプレイヤー」の存在自体に「それってどうよ?」との声も多々あり。それが、いつのまにかじわじわと浸透していき、今ではすっかり携帯オーディオプレイヤーのヒット商品です。iPhoneも、同じような感じで徐々に浸透していくんじゃないかなあ、と。

2008-06-07

数学ガール


登場人物は数学の才媛ミルカさん、元気少女テトラちゃん、「数学が好きです。趣味は数式の展開です」という「僕」の3人の高校生。そんな彼ら/彼女らが、おしゃべりしたり数式をといたりという、数学の解説書なのかライトノベル風小説なのか、一言では言い表すのが難しい、不思議な本。

難解な数式を鮮やかに解き明かすミルカさんの章もおもしろいけど、「それって、そもそもどういうことなの?」というシンプルな問いを投げかけてくるテトラちゃんとの対話には、なかなか考えさせられる部分がある。

「素数に1は含まれない。それはわかりました。でも-まだ納得してません。どうして素数に1を含めないんですか。含めてはいけないんですか。素数に1を含めないrationaleな理由が分かりません。」
「ラショナル?」
「正当な理由、原理的説明、理論的根拠-です」
へえ、この子は-この女の子は、納得することの重要さをわかっているんだ

テトラちゃんに僕が話す「学ぶこと」についての意見にも、はっとさせられる。

「時間はかかる。とてもかかる。でも、それは、あたりまえだ。考えてごらん。数式の背後には歴史がある。数式を読むとき、僕たちは無数の数学者の仕事と格闘しているんだ。理解するのに時間がかかるのは当然だ。一つの式展開のあいだに、僕たちは何百年もの時を駆け抜ける。数式に向かうとき、僕たちは誰でも小さな数学者だ」

数学の面白さって、一見複雑に見える数式に手を加えてやることで驚くほどシンプルな式が導出される、その瞬間の気持ちよさにあると思う。数学ガールは、その気持ちよさを、とても丁寧に伝えてくれる。バーゼル問題、カタラン数、と耳慣れない、一見ややこしそうな問題が扱われているけれど、高校数学の知識があれば話についていくのに十分。

数学は好きだし得意だったけど、あくまでそれは「受験のツール」の枠内だったように思える。高校生ぐらいのときにこの本を読んでいたら、もっと数学の面白さに目覚めていたんじゃないかなあ。

元々Web上で連載されていたこの作品。本の一部はWebでも読めます。興味をもたれた方は著者のページへどうぞ。

ちなみにこの本を知ったのは、ニコニコ動画で初音ミク関連の動画をあちこち飛び回っていたら、数学ガールのテーマソングを作ってミクに歌わせた動画を発見したことから。


おまけ。この間教えてもらったパズル。これも、解けた瞬間は背筋がぞくぞくするくらい気持ちよかった。

2008-06-06

早すぎる・・・・

51歳なんて、まだこれからじゃないですか・・・ヽ(`Д´)ノ

訃報:氷室冴子さん51歳=作家 「なんて素敵にジャパネスク」など少女小説で人気

ジャパネスクが有名ですが、それ以前のクララ白書のシリーズとか、雑居時代とか、なぎさボーイ・多恵子ガールのシリーズも好きでしたね。元気はつらつでお節介焼きで感情的な多恵子は正直あまり好きではなかったのですが、思春期の微妙な心象風景とか、何気ない言葉で深く傷つくところとか、リアルに胸にぐさぐさくる話だなあ、と思いながら読んでおりました。槙修子の凛々しさと格好良さは今でも印象に残っています。全四部作だという話もあったので、いつか四作目(野枝編かあるいは槙修子編?)が出ないかなあと期待していたのですが。

そういや、西村しのぶの「サード・ガール」にも、夜梨子が「図書室で多恵子ガール読破して~」とつぶやくシーンがあったなあ、とか思い出したり。

あと、海が聞こえるはアニメも含めて名作ですね。続編の「海がきこえる2~アイがあるから」も、津村知沙がツボにはまりまくりで泣けましたね。


ご冥福をお祈りいたします・・・・

しかしこういうときにつくづく思いますが、電子書籍ってもっと普及してくれないもんですかね。今日本全国+海外で、多分同世代の百万人ぐらいが「ジャパネスク面白かったなあ・・・もう一回読み返したい!」とか思っていると思うんですよね。本持ってた人もそうでない人も、押入れ探せば本多分本が出てくる人ももう古本屋に売っぱらっちゃった人も。とりあえず、「今」読みたいんですよね、ほんと。絶版本も多いみたいですが、絶版にするぐらいなら電子化の許可を是非残しておいてほしいもんです・・・

2008-06-04

iPhoneキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

きましたねー

「iPhone」について
http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/press/2008/20080604_01/

昨日までの夏モデルの発表が一気にぶっ飛ぶ衝撃のプレスリリース。わずか50文字足らずの文章の向こうに、孫さんの「してやったり」という顔が見えるのは私だけではないはず。しかしこうなってから見ると、先日の「女性をターゲットにした夏モデルの発表」は、「(おそらくiPhoneの主なターゲット層である)男性は夏モデルは買わんでいいから、冬までにお金貯めてiPhone買う準備しといてねー」というメッセージであるようにも思えてきますよ・・・

ソフトバンクが夏モデル12機種を発表,女性をターゲットにした端末を前面に
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080603/305883/?ST=keitai
正直防水機能とか丸みを帯びたデザインとか、Geekなワタクシからしてみれば「そんなんどーでもええやん!」という全く面白みの無い夏モデルだったんですが。

帰国を控えて、いつまでたっても日本の携帯メーカーからiPhoneが出る気配がないもんだから、これはこっちでitouchを買って帰るべきかとか(今の為替レートだとアメリカの方が安いです)、実はChumbyの購入も考えてるんだけどitouchとchumbyって機能的にかぶる部分があるよなあどうしようかなあとか、ていうかどうせ会社からBlackBerry持たされることを考えると私は一体いくつカバンの中にガジェットを持ち歩く気なんだろう、とかいろいろ考えていたのですが。

これはもう、帰国したらソフトバンクで携帯契約してiPhone即効予約ですかねえ・・・・

あ、ちなみにchumbyってのはこういうモノです。

日本語未対応だし、ウィジェットの追加とか結構手間をかけないと面白いおもちゃにならなさそうなんだけど、そんなところがまた心をくすぐったり。日本では今のところ未発売だけど、共同購入してる人たちもいて、そのうちニコニコ動画視聴ウィジェットとか誰か作ったりするんじゃないかなあ、とか。

Overconfidence

以前にも書いた、最終学期に取ってたBehavioral Financeからのネタを一つ。

この授業のトピックの一つにあったのが「バブル」。バブルに巻き込まれた投資家には、どんな心理的バイアスがかかっていたのか、というような話をしながら、教授が言った一言。

「ITバブルとか不動産バブルのときに、ありえないような高額の株や不動産に投資した投資家は、その株や不動産が本当にそれだけの価値を持っていたと信じていたと思いますか?そんなことはない、投資している彼ら自身も“いやあ、どう考えてもこの株/不動産にこの価格がついてるのはオカシイだろう”と思いながら投資していたんですね。じゃあなぜそれでも投資したか。それは“この株/不動産をこの値段で買う俺も莫迦だけど、世の中にはこれをもっと高値で買ってくれる自分よりも莫迦な奴がいるに違いない”と思っていたからですね」

自分よりも莫迦な奴がいるから、自分は売り逃げできる。単純といえば単純だけど、バブルを支えていた裏にあったのは、まさにこんな「自分に対する過剰な自信」だったのかも。



授業の中で行われた実験。クラス全員に配られた小さな紙には「上位25%、25%-50%、50%-75%、75%-100%(下位25%)」と書かれている。「さて、このクラスの同級生の顔を見渡して、自分の車の運転技術が、このクラスの中でどの程度に位置しているか考えてください。考えた結果を、4つの選択肢から選んで、提出してください」結果、4割程度の生徒が上位25%を、8割程度の生徒が上2つの選択肢(上位50%まで)を選んでいた。気持ちは分かる。「私の運転はそんなに傑出したものじゃないけど、でもまあみんなと比べたら並以上ではあるだろう」私もそう思ったもの。



どれだけ冷静に判断しているつもりでも、人間は基本的に自分に対してOverconfidence。「そうは言っても私だけは別」という思考パターンに陥ったその時こそ、一番自分自身を疑ってかかるべきで。

・・・とはいうものの、たまには自分にも他人にも全力ではったりかまさなければやってられない時もありますがね(笑)

2008-06-02

第一種接近遭遇

私がこのところ毎日通っているOakland Airportには、距離約3,000mのR/W29に加えて、長さ1,800m程のR/W27が2本ある。R/W29は専らエアライン用(最近では赤と紫にペイントされたサウスウェストの天下と化している・・・)、私が乗っているセスナが利用するのはR/W27なのだけど、こちらのR/Wのもう一つの重要な用途はビジネス用orプライベートジェットの発着。

Oaklandには二つのビジネスジェットセンターがある。ビジネスジェットセンターとは、小型のジェット機(十人乗り程度のものから50人規模の大型まで)とパイロットを、用途に応じて貸し出して、広大なアメリカをジェットで移動するというビジネス。Oaklandはサンフランシスコにも近いことからビジネスパーソンや政治家の利用も多く、かつ空港から5分のところにアメフトや野球が行われるMcAfee Coliseumがあることから、スポーツ選手の利用も多いみたい。

さて、本日いつものようにそのビジネスジェットセンターのターミナルを通り抜け、My練習機であるC152のPre Flight Checkをやっていると、センターの前に黒塗りの車が数台。かつ、そこから現れた「いかにもSP」風な人が数名。なんだなんだ、と思っていると、ターミナルの前に着陸したばかりの小型ジェットが到着した。


小型ジェット機ガルフストリーム。日本では、ホリエモンが買ったということで有名になったジェット機。新規で購入すると50億円以上するらしい・・・・

ん、誰か政治家でもくるのかね?と思ってインストラクターに尋ねると「ああ、あれ、シュワルツネッガーのジェットだね」と。なんと、カリフォルニアの州知事様をこんなところで見ることになるとは。ちなみにガルフストリームは、カリフォルニア州の持ち物ではなく、シュワルツネッガーの個人所有機らしい。さすが。


シュワルツネッガーが降りてくるのを待つ付き人。奥の、こちらを向いている制服の人はパイロット。

待つこと数分。パイロットも降りたその後に、シュワルツネッガーが降りてきた。


男性と女性の間に挟まれている人がその人。インストラクターに「あ、あれ、あれがシュワルツネッガーね」といわれたから分かったものの、私には判別できません・・・

女性に誘導されるように、そそくさと黒塗りの車に乗り込む州知事。飛行機の前まで車を乗り付けて、一応警備っぽいことはしているものの、意外に隙が多いなあ、と思ってしまった。私が狙撃手だったら、簡単に狙えてしまいますなあ(笑)。

そんな感じでとりあえず「あー見た見た」という満足感を得て、本日も練習、練習。

2008-05-31

Welcome to my laboratory!

そんなわけで最近は何をしているかというと、昼間→飛行機、夕方→ご飯を作る、夜→ネットとか本とかちょっとだけ引越しの準備とか、という感じです。本当はそろそろ、飛行機の学科試験の勉強を始めなければならないのですが、どうもPCが目の前にあるとダメだね・・・

そんな中、ニコニコを巡回していて、なつかしの番組を発見。



これって、関西でしか放送されてなかったんだろうか?私が高校生の頃に放映されていた番組です。

どんな番組かというと、平智之扮するトンチ博士(ちなみにこの人は京大卒のホンマモンの博士です)と、越前屋俵屋扮するポンチ君が、様々な実験を通じて様々な科学の謎に挑むお笑い科学番組。トンチ君とポンチ博士の漫才のような掛け合いの会話とか、大阪の街に繰り出した二人の素人いじりの面白さとか、といいつつもテーマに「ネオテニー」だの「カクテル・パーティー効果」だの、結構本格的なものを取り上げているあたりとかが、私のツボにぴたりとはまって。私と当時の同級生のSさんはこの番組が大好きで大好きで。番組の冒頭でトンチ博士が叫ぶ「うぇ~るかむ とぅ~ まい らぼらとり~!」をお互いの挨拶にしていたもんでした・・・

今改めてみてみると、よく言えば自由奔放、悪く言えば「これちゃんとシナリオあるのかよ!」的な勝手気ままで適当な作りっぷりに、今はもうこんな番組は作れないんだろうなあ、いい時代だったなあ、と改めて思った次第。しかし、ビデオとかDVDとか発売されてたんですね。これ欲しいなあ・・・・

ちなみに、ニコニコ動画が外部からも見れるようになったと聞いて試してみようとしたのですが、特定のblogじゃないと貼り付けられないのですね、残念。

2008-05-28

外人受けの良い日本食

2年目になって住み始めた今の家は私を含めて5人(アメリカ人、中国系アメリカ人、韓国人×2人、私)で住んでいたのですが、みんな2年目で比較的時間に余裕があったこともあり、結構な頻度で夕食をお互いに作りあっていました。私もいろいろ日本食を提供していたのですが、中でも圧倒的な支持を得たのが「おでん」。Bay Areaはきちんとしたところから実は経営者が日本人ではないアヤシイところまで含めて、それなりに日本食レストランがあるのですが、意外にもおでんはそれほどポピュラーでないらしい。

そんなわけで、「日本に戻る前に絶対に作り方を教えて頂戴、もしくは、詳しいレシピを頂戴」とルームメイト各位から要求され、先日ようやくルームメイトである中国系アメリカ人Jingを相手にOden Cooking講座を開催いたしました。


材料はこんな感じ。日本食スーパーがあるので、大体のモノは手に入りますが、さすがに牛筋はみかけない・・・・。昆布巻きは高くてあきらめました。だって6個で5ドルもするんだよ!あと、餅巾着は売ってるけど、これも微妙に高いので油揚げと餅で手作りです


餅巾着をつくるJingさん


鍋に投入して・・・・(ちなみにいちいち工程の写真を撮ってあるのは、あとでレシピにして残りのルームメイトたちに送るためです)


ハイできあがり。簡単簡単。


ついでにきんぴらごぼうなんかも作ってみました

こちらの人は何につけても人を褒めるが上手くて、些細なことでもこっちが気恥ずかしくなるくらい大げさに褒めてくれます。このおでんに関してもそうで、良く考えれば切って煮るだけの超簡単料理なのですが、とにかくみんな大喜びで大絶賛でした。まさかおでん作ったぐらいで「you are iron Ccef!」と褒められるとは(笑)まあでもそうやって大げさに喜んでもらえると、作っている方としても嬉しいもので、じゃあ次は何を作ろうかなーなどと考えたりするものです。

ちなみに、その他外人受けが良かった料理としては

・出汁巻き卵:味そのものというよりは、卵焼きフライパンでくるくると巻きながら作っていく手順に感心されました。こっちでも、卵焼きは寿司のネタとして知られているのですが、みんなあれは直方体の型に卵を流し入れて作る、と思っていたらしく、まさか薄い卵焼きを1枚1枚巻きつけて作っているとは思いもしなかったようです

・炊き込みご飯:これも材料準備して炊飯器に入れて焚くだけの簡単メニューなんですが。椎茸ひじきバージョンとか鮭バージョンとか色々なバージョンを作ってたら、「よくそんなにバリエーションがあるわねえ」と驚かれた

・お好み焼き:見かけで引かれるかと思いましたが、そうでもなかった。多くの関西人がそうであるように、私も「これだけは譲れない」ポイントがお好み焼きにはあり、それは「山芋を入れる(ただし、最近のお好み焼き粉には元々山芋が入っているものもあり)」と「水ではなくめんつゆで粉を溶く」がそれ。

2008-05-25

卒業しました!

報告が遅くなりましたが、5月16日をもって(おそらく)無事に卒業いたしまいた。実は最終的な成績はまだ出ていないので、今のところ全員卒業「見込み」なんですが、まあこの段階で落とされた人がいるという話は聞いたことないので、おそらく大丈夫でしょう、多分。

卒業式は激暑でした。この季節は日中20度前後の快適な気候が続くBay Areaですが、卒業式の数日前から最高気温が30度に達する猛暑(30度超えればここらでは猛暑です)が訪れ。そんな炎天下の中、真っ黒なガウンで全身を覆うもんだから、どこの我慢大会か、って感じでした。しかも会場は野外です。UC Berkeleyの校舎内にあるGreek Theaterという、ギリシャ時代の円形劇場に似せて作った野外ステージです。余りの暑さに倒れる人が出てはいけないと思ったのか、巨大霧吹きで生徒に水を噴きつけてまわるスタッフがおりました。同級生とも愚痴っていたのですが、卒業式に全身ガウンを着ることを考えた奴って、絶対東海岸の人だよね・・・・


会場はこんな感じです。卒業式の前日に、「明日は暑くなるので、ゲストの人には日よけになるものを持ってくるように伝えてください!」というメールが出回ってました。なのでこんな傘の嵐に。どこの神宮球場か、って感じですな。


ルームメイトと。今気づきましたが、私、暑さのあまりガウンの前を空けてますね・・・・

卒業式は意外にからっとしていて、なんかもっとみんな泣き崩れたりするのかなあとか思っていたのですが(日本のそれみたいにね)、どっちかっていうとみんな「卒業バンザイ!」ってな感じで、ひたすらはしゃぎまくっていた印象。私はというと、感動もさながら、「これでようやくほぼ5年越しのプロジェクトに片をつけたか・・・」というほっとしたような寂しいような感慨にひたっていました。思えば、留学を考え始めてそれまで全く勉強したことのなかったTOEICにちょっと真面目に取り組み始めたのが(何故TOEFLではないかというと、TOEFLはあまりにも難しそうに見えたので、まずはTOEICで真面目に勉強してみるか・・・と弱気になっていた)2003年の6月頃のこと。ちなみにその時点ではTOEIC450点でした。今思えば、よくそんな点数で留学しようとか思ったもんだ・・・・

最初に予定していたよりは時間がかかってしまったけど、とりあえずこれを終わらせないと色々な意味で人生次に進めない、と思っていたので、その意味でも「ようやく片がついたか!」という気分です。いやあ、長かったなあ・・・・

そんなわけで先週は、卒業式にやってきた親のサンフランシスコ観光や買い物に付き合ったあと、国立公園なんかに足を伸ばしてきました。飛行機も1週間ほどおやすみしてたので、明日から再び訓練再開。残り1ヶ月ほどで、なんとかライセンスが取れるといいのだけど。

2008-05-06

あのころの未来に

・・・・・・っと気が付いたらいつの間にか5月ももう半ばで、早いもので卒業まであと5日ほどです。信じられない。

そういえば先日、例の飛行機のアレでNAPAの空港まで飛んでいって離着陸の練習をしていたら、突如ATC(航空無線)に突如日本人訛りの英語が飛び込んできてびっくりしました。流暢な英語なんだけど、明らかに発音が日本人のそれ、という。どうもボナンザでTouch&Goを繰り返しているらしく、へー、こんなとこでトレーニングしてる日本人がいるんだ珍しいなあ、と思っていたのですが、あとでインストラクターに聞いたところによると、NAPAにはJALのパイロットの訓練所があるとか。日本人英語はJALの訓練生によるものだったようです。

ちなみに私は昔、JALの自社養成パイロットの試験を受けて最後の難関身体検査で落ちた過去があるのですが、そういえば面接の合間の雑談で社員の人が「うちの訓練所はカリフォルニアにあるんですよ、天気のいいところなんですよー」という話をしてたなあ、ということを、今更ながらに思い出しました。その時はその話を聞いて、よし、この試験に受かってカリフォルニアの空の下で飛びまくりだ!と息巻いていたのですが、まさかその10年後に同じカリフォルニアに来るとはいえ、MBAで留学して、さらにそこで自家用ライセンスを取ることになるとは、その時点ではみじんも予想しておりませんでした。あの頃の私の辞書に「留学」の二文字は全くありませんでしたし、そもそも正直言うと、「MBA」というものの存在を知らなかったからね・・・

そう考えると、人生はホント予測がつかないなあ、とつくづく思います。常に何かに急き立てられるようにして前へ前へと進んで来て、気が付いたらあの頃予想していた未来とは違った場所にいるけれど、それはそれでなかなか面白いものです。

2008-04-10

Song for you

私も今学期まで知らなかったが、うちの大学には音楽学科がある。といっても、あの有名なバークリー音楽院とは全く別物。単にUC Berkeleyの音楽学科、というだけなんだけど。ビジネススクールの校舎から歩いて5分ほど。赤茶色の壁でできた可愛らしいHallがあるな、と思っていたら、そこが音楽学科の校舎だったみたい。さらに、同級生に教えてもらって知ったのだけど、ここの練習室はUC Berkeleyの学生であれば、誰でも使えるらしい。しかも予約不要。現地に行って、学生証と引き換えに練習室の鍵を貰って、あとは好きなだけ使ってよい。

会社のクリスマスパーティでバンドを組んでキーボードを弾いたこととかはあったけど、最近は全然鍵盤を触ってないよな、と思いつつ、折角恵まれた設備があるのだからと、行ってみることに。Japan Tripで日本に帰った際に、実家で埃をかぶっていた楽譜を幾つか持ってきて、先日初めて練習室に行ってみた。

3畳ぐらいの小さな部屋に、アップライトのピアノと譜面台がでーんとおいてある部屋は、Berkeleyの校舎にはよくありがちな感じでかなり古い感じ。練習室って完全防音かと思ったらそうでもなくて、あちこちからピアノやらバイオリンやらトランペットやらの音が聞こえてくる。ま、でも、部屋はボロっちいけどそこはさすがの音楽科、見た目かなり年季が入ってそうなピアノもしっかり調律されていた。

演奏の方はというと、バッヘルペルのカノンで16分音符のメインフレーズに行くさらにその前、8分音符の部分で詰まってしまう、というダメっぷり。いやもう、指が全然動かないや。防音の不完全な周りの部屋から、音楽学科の皆さんの華麗な演奏が聞こえてくるもんだから、自分の演奏のたどたどしさがひときわ際立つ。それでも、指先から音が出来上がってくるというのは、やっぱり理屈抜きで気持ちよい。

卒業まで1ヶ月。とりあえずカノン攻略を目標にしますか。

よりにもよってサンフランシスコ

全米各地の都市を回るのかとおもってたら、なんと北米で聖火リレーが走ったのはサンフランシスコだけだったみたいで。そりゃまあ中国系住民の割合で言ったら全米でも有数なのかもしれないけど、超リベラルでプログレッシブな方々が集まるこの街を、「人権問題」とか「環境保護」とか言った言葉に敏感に反応する方々が集まるこの街を、全米で最もNon Profitが集積しているといわれているこの街を、よりにもよってリレーの場所に選ぶとは。サンフランシスコの街中なんて、普通に休日に出歩いてもやたらデモをみかけますからね。開催前から友人と「こりゃ無事に済むわけないわなー」と話していたら、無事に済まないどころか、トラブルを予想して事前告知とは異なった、沿道の人がほとんどいない場所を走ったみたいで。

サンフランシスコの聖火リレー、妨害でルート短縮
http://www.afpbb.com/article/politics/2376083/2815278

ここまで騒ぎになると、どこの街を走っても同じ結果だったかもしれませんが、もうちょっと他に街の選びようがあっただろうに、と思ってしまう。

ちなみにリレー当日、サンフランシスコの該当箇所上空にはTFR(Temporary Flight Restriction)と呼ばれるアメリカ航空局からの飛行禁止通達が出ておりました。実は、私が今日が聖火リレーの日だというのを知ったのは、空港でこのTRFを見たせいだったりします。「この時間は要人が街にいるので、上空を飛んじゃだめよ」という規制(エアラインは除く)で、一般には大統領と各国首相各地を訪問したときなんかに出されるらしい。上空からのテロ対策、ってところでしょうか。

2008-03-30

Japan Trip終了

23日の日曜の夜に京都の居酒屋に全員集合してから1週間。60人の外人を引き連れたJapan Tripがようやく終了!京都→有馬温泉→名古屋→東京と駆け足で移動しながら、毎晩のように宴会を重ねたもんだから、本当に疲れた。とりあえず外人の体力は異常。昼間は全力で観光して、夜は飲み会で全力で騒ぎまくって、さてホテルに帰るかと思ったら「So where do we go next?」ですからね。で、みんなでクラブに繰り出す。いや私別にクラブ行きたくないんだけど・・・と思いつつ、ほったらかすわけにも行かず。なかにはクラブで午前4時まで踊り続けて、そのまま朝の築地市場に行った人たちも。

そんなわけで1週間で1か月分ぐらいの体力を使い果たした気がするTripでしたが、実に楽しかったです。舞妓を呼んでのお座敷とかトヨタの工場とか朝の築地とか屋形船とか、実は私もいままで行ったことの無い場所にも行くことができたし。日本人的には全然なんとも思わないけど、へえ、外人から見るとこういうのが面白いのね、という新たな発見もあったり。とりあえず、自動販売機には異様に喜んでました。1つの自販機の中にあれだけ種類の違うドリンクがあって、しかもそれが複数並んでいて、かつ熱いのと冷たいのが一緒に並んでいたり、ディスプレイがついてたりするのが面白いんだと。見つける度に自動販売機でドリンクを買っているものだから、一体どれだけ飲んだのかと尋ねてみると、「いや、多分今日1日で1000円ぐらい使ってる」と。むしろそれだけ飲める胃袋がすごい。

屋形船はよかった。「何がいいかって、どれだけ騒いでも他の人に迷惑がかかる心配がないし、なにより閉鎖空間だから他の場所に行く奴がいないことやね!」と日本人同士でOrganizerらしいポイントに喜んでおりましたが、それなしで純粋に宴会としても楽しかったです。こんな感じ。



京都では舞妓さんとを呼んでのお座敷なんかをやったりもしました。当然初体験ですよ初体験。


お座敷遊びっつーのもやりました。小唄に合わせたジャンケンゲームですね。なかなかルールを分かってくれない外人の皆さん・・・(まあルール分かってなくても盛り上がってくれるんですがね)

2008-03-09

横風着陸

ありえないほど強い横風の中、ルフトハンザのエアバスが着陸を試みるも、風速はさらに強まりドリフト状態に・・・・・・



ジャンボジェットがまるでグライダーのように(笑)翼をふらつかせています。これ翼端が滑走路についてるよね・・・恐ろしや。グラウンドループ(地上で風に煽られたり翼端が接地したりしたため、航空機がループすること。地上での航空機大破の原因になる)に入っててもおかしくないくらいの。これ、パイロットはすごいと思うけど、そもそもこんな横風で滑走路に着陸許可が出ていることの方がおかしいのではないかと・・・

そういえば私は、妻沼でAstirⅢに乗ってるときにグラウンドループやっちまったっけ・・・・名阪戦の練習日だったなあ。接地直後に翼端を地上に落としてしまって、まだスピードが残っていたものだから、接地した場所を支点にそのまま90度回転。あまりに一瞬の出来事で、一体何がおこったか全く分かりませんでした。本当にラッキーなことに機体は無傷、本人も無事。運が悪ければテールがぽっきりと折れててもおかしくないぐらいだから、本当にラッキーだったなあ・・・・

2008-03-06

H.264がヤバすぎる件について

ニコニコ動画がまたメンテナンスしている・・・・と思ったら、新バージョンSPからはH.264に対応ですと。なんとYoutubeより先にニコニコが対応するとは。サイト内ではただいま、あちこちで「H.264画質テスト」が行われているよう。で、早速見てみる。画質テストといえばやはり新海誠でしょう。以下、ニコニコ動画を参照してます。



・・・・すごい。試しにダウンロードしてフル画面表示で見てみましたが、ほとんど画質が変わりません。フル画面なのにブロックノイズがでないよー!大画面TVとかに出力すればその差が分かるのかもしれないけど、少なくともPCの画面レベルでは、ほとんどDVDと変わらないのでは?これはヤバイね、いろんな意味でヤバイね。

ちなみに音質を優先したと思われるエンコードも上がっており。



ヘッドフォン推奨です。音が、音がヤバイです。なんという立体的な音。風の音のリアリティがたまりません。音だけで泣きそうになってきます。

しかしかまあ、高音質・高画質っていうのは、それを実際に体験するまでは「はあ?画質?そりゃ画質悪すぎるのはイヤだけど、別に見れればいいじゃん」なんて思っていたのが、一度そのハイスペックを体験してしまうと、戻れなくなってしまいそうなのが怖い。とりあえず今の私は、秒速5センチメートルのBlue-Ray版がみたくてしかたがない。SD画質からHDへのアップグレードじゃなくて、元々HD画質で制作されいている作品ですからね。うー見たい、見たいよう。大画面で見たいよう。Blue-RayとHD-DVDの争いも早々に決着がついたことだし、これはもう、帰国したらプレステ3を買うしかないんですかね・・・・

2008-03-04

Sashimi Knifeで一刀両断

国立公園巡りをしたメンバーのうち、韓国人Heavenとインド人Ashishは今回のJapan Tripの参加者でもある。アニメとマンガを通じてかなり日本文化に詳しい上に、仕事でも数回来日したHeavenに対して、Ashishの方は今回が初の来日。彼の発する時に微妙に間違ってたりピントがずれていたりする質問を、Heavenと私で真面目に訂正したり、時にはいじって遊んだり、という日々。

そんなAshishが「ジャパニーズ・ヤクザ」について質問してきた。

Ashish「京都にはヤクザはいるのか?」
私「京都はいない(よね?)けど、その近所の神戸はヤクザの本拠地があるよー」
Ashish「俺、ヤクザ見たら写真撮りたいんだけど、撮ってもいいのかな?」
アホかこいつは。さて、どう返したものか・・・・と考えていると、横からHeavenがずばりと切り込む。
Heaven「莫迦ねー、そんなことしたら、サシミナイフでばっさり切られちゃうわよ!」
Ashish「さ、サシミナイフ?!」
Heaven「そうよー、日本のヤクザは拳銃の代わりにサシミナイフを持っているの。怒らせたりしたら、サシミナイフでばっさりやられて、お刺身にされちゃうから!」

・・・
・・・・
・・・・・いやあ、その発想はなかったわ・・・・

荒唐無稽なんだけど、なんだか妙にリアリティのある「サシミナイフ」という単語。言われたAshishは、まさかそんな・・・という顔をしつつも、「お、俺筋肉質だし、サシミにしても美味くないよ・・・」と微妙に焦っているあたりが面白い。

White SandsとCarlsbad:ようやく本編

「アメリカといえば国立公園」と誰かに言われた記憶はあるけれど、正直日本にいたときは、アメリカの国立公園にはそれほど興味はなかった(ま、そもそも、アメリカ自体出張でしか行った事がなかったんですが)。国立公園のイメージが日本のそれで固められていたせいかもしれない。そのイメージが変わったのは秋に行ったヨセミテ国立公園以降。Berkeleyから車で4時間、週末の2泊3日で十分楽しめるというせっかくの立地だから、と同級生と向かったヨセミテで、む、アメリカの国立公園ってもしかしてちょっと凄いかも、と心を動かされた。日本の国立公園とは、まずは規模が桁違い。とにかく大きい。そんでもって景色の壮大さも圧倒的。広大な大地の上で、長い年月をかけて自然が作り出した様々な景観は、想像を絶するほどに素晴らしい。さらに、観光地化された日本の国立公園とは異なり、「なるべくそのままの自然の姿を保存する」ことに全力が注がれている。生態系を保護するために、動物の餌付けや公園内の動植物の持ち帰りなどは一切禁止。園内の建物やレストランは全て管理局によって管理され、可能な限り景観を損ねないようにとの配慮のもとで作られている。ビジターセンターやレストランに併設されたギフトショップはあるが、観光地にありがちな派手な看板の土産物屋は一切ない。

あなどれないぞ、アメリカの国立公園。そんなわけで、ヨセミテだけでなくもう少し訪れてみよう、と次にターゲットを絞ったのがニューメキシコ州にあるWhite Sands。ここは世界にも類を見ない「白い砂漠」が広がる場所。その近くにCarlsbadという世界最大級の洞窟を持つ国立公園もあることを発見し、2泊3日でこの2つを回ることに決定。

結論から言うと、どちらも大満足。どこまで行っても白い砂漠の上に雲ひとつない青空が広がるWhite Sandsに、巨大な地下の洞窟の中を大小様々の鍾乳石が彩りまさに「秘境」といった雰囲気を醸し出すCarlsbad。その絶景ぶりは、言葉でつらつらと説明するよりも、写真で見てもらった方が何十倍も良く伝わる。というわけで以下からどうぞ。

http://picasaweb.google.co.jp/torizou/200803WhiteSandsCarlsbad02

ちなみに2つの公園のうちCarlsbadは世界遺産に登録されている。がしかし、園内のどこを見渡しても、もらったパンフレットのどこを見ても、「うちは世界遺産ですよ」という主張はなし。アメリカ人にとって「世界遺産に登録されること」の重要性は他に比べてきわめて低い、という話は聞いていたけど(事実、同級生と話しているときに「World Heritage」と言っても一発では通じない確立はかなり高い)、まさかここまで「世界遺産?は、なにそれ?」的な扱いだったとは。

2008-03-02

White SandsとCarlsbad:本編より長い導入編

2月上旬のある週末、互いに作ったパスタとオニオンスープグラタンで夕食を食べていると、ルームメイトのHeavenが突然口を開いた。「もう卒業まで4ヶ月もないのよ!」「そ、そうだね」「せっかくの週末にのんびり家でご飯食べてる場合じゃないと思うの!これからは、出来るかぎり週末を有効活用して、 今までに行っていないところに行かなきゃ!」唐突な流れではあったものの、丁度よい機会だと思い以前から狙っていた場所を提案。「じゃ、White Sandsでも行く?」「White Sands?」「ニューメキシコの国立公園、石膏の粉末でできた一面の白い砂漠が見れるそうです」「行く!」

という経緯で行ってきましたニューメキシコ。週末を利用して23日で2つの国立公園を回ってきました。一つは、Carlsbad National Park。ここは世界最大級の規模を持つ地下洞窟群。もう一つは上にあるWhite Sands National Park。同行者はルームメイトの韓国人2人にインド人、私の4人。

Oakland
の空港からPhoenix経由でおよそ5時間のフライト。到着したEl Pasoの街でレンタカーを借りて車を走らせること約1時間。テキサス州とニューメキシコ州の州境で検問に遭遇する。車を止める我々。車内を覗き込んだアメリカ人の係官は、3人のアジア人と1人のインド人を見つけて質問を開始。「どこから来たの?」「カリフォルニアから」「US citizenか?」「いや違う、F1 Visa(留学生Visa)で滞在している」「身分証明はある?」「運転免許証が」「パスポートとVisaは?」「国内旅行だから持ってきてない」お決まりの質問を一通りこなせば通過できるだろうと思っていたのが、このあたりから雲行きが怪しくなってくる。「持ってきてないのか?Visa保有者は旅行するときはパスポートを携帯しておかなきゃいけないんだぞ」「え、そんなこと知らなかった。だって国内旅行だし」「国内でも。カリフォルニアを離れる時は。特にここみたいな国境近くに来るときは」そう、El Pasoはメキシコ国境からわずか7マイル。たかが州境の検問で妙に警戒が厳重な理由はそこにあったのか。

「とりあえず、確認するから運転免許証を貸して」といわれ、係官は我々の免許証を集めて検問所の小屋に帰っていく。そのまま放置されること
30分。「どうなるんだろ?」「でも別に不法滞在とかじゃないし、運転免許で身分が確認できたらOKじゃないの?」と比較的気楽な私と韓国人Helenに対し、Visaや入国問題で散々トラブルにあってきたというインド人Ashishと本人はトラブルに遭遇してないものの、様々なトラブルの話を見聞きしてきたという韓国人Heavenが反論。「いやでも、下手するとこのままかなり長時間留め置かれる可能性もあるよ」「なんで?身分確認できたらいいんじゃないの?」「Visaは身分を保証するものだけど、その判断は係官にまかされちゃうからね。例えば書類がそろっていても彼らが“こいつら怪しい”と思えば、その場で拘留される可能性もあるよ」「法的にはパスポート持ち歩かなくてもいいはずだけど、そういえば学校のInternational Studentのオフィスからも、“持ち歩くことを推奨する”って言われてたね・・・・こういうトラブルのためだと思う」なんとなく、車内に重い空気が漂う。そのとき、再び係官が車の方に近寄ってきて言った「ちょっと身分の確認するから、あっちの小屋の方まできてくれないかな」。指差した先には、検問所の詰所とおぼしき小屋が。

結論から言うと、チェックポイントで足止めされてから再び出発するまでに、およそ1時間半の時間が必要だった。留学生はSEVISStudent and Exchange Visitor Information System)というシステムに名前と学校が登録されていて、そこでVisaが有効であるかどうかを確認できる。チェックポイントの係官はそこから我々の 身分を調べようとしたのだけど、やはりアメリカ、予想通りの「落第級仕事人」ぶりが発揮。「君(私)のビザは確認できたんだけど、他の人の分はF1 Visaが確認できないんだよね。Visaの状態がH1Bになっている。学校が更新してないんじゃない?」学校に来る前にアメリカで働いていた Ashishは以前にWorking VisaであるH1を、アメリカ入国にビザの必要な韓国人2人は観光用のBビザを以前に取得していた。どうも昔のVisaの状態が残ったままで、F1のス テータスが確認できないらしい。そんな莫迦な、こっちは入学するときにSEVIS登録料で100ドル近く払ったんだよ。じゃあ指紋で調べようか、ということになり、何故かインド人Ashishだけが(何故彼だけだったのか、 この辺の理由もよく分からないのだが)指紋をとられることに。ここで取った指紋と、入国時にイミグレーションで採取したものをマッチングさせて、本人確認をするらしい。「指紋は100%だから。ほら、名前とかだと同姓同名があったりするけど、指紋なら100%本人を確認できるからね」のんびりとした口調でそう言う係官。しか し「・・・・あれ、おっかしいなあ、指紋、合致しないなあ・・・」ちょっとまてこら、と言い出したいのをぐっとこらえる。100%じゃなかったんか い・・・・・そのとき、SEVISからプリントアウトされたデータを見ていた係官が「あ、ここに最新のVisaのデータがあったよ。OKOK 「・・・・・・・・(ちょ、見落としかい!最初からそれをちゃんと確認しろ!)」

そんなこんなでようやく開放された1時間半後。無事に出発できたからこそ、笑い話にもできるというもの。相変わらずの「アメリカの役所の事務能力のダメっぷり」に口々に文句を言いながら、まあでも開放されてよかったね、と言い合う。私は気づかなかったけれど、あの掘っ立て小屋の中には簡易留置所みたいなものもあったらしい。「トイレ借りようかな、と思って首のばして小屋の中眺めてたの。そしたら”Women”って表示のある部屋っぽいのがあったから、あ、女性用のトイレかな、と思ったら、扉に鉄格子がはまってたよ・・・」とはHeavenの言葉。場所柄、不法移民の疑いで拘留、というのも多いエリアなんだろう。塀の中の住人にならなくて良かった、としみじみ。


海外に住んだり、そこからさらに様々な国を訪れたりしていると、なんとなく、物理的な制約から少しずつ解放されるような気分になってくる。それは、文化や習慣の違いを感じて改めて「日本」を「日本人であること」を意識するのとは別のところで、「行こうと思えば世界中どこだっていけるさ」、という気持ちが心の奥底に根付くような感覚。隣町に行くような感覚で「次は南米にでも行くかあ」と思えるその意識の変化は、自分の体が軽くなったような気がしてちょっと気持ちよかったりもしたのだけど、実はそうした「身軽さ」は単なる幻想でしかないことを、今回のような事件に遭遇すると、改めて思い知らされる。当たり前のようにBerkeleyに住んでいる自分の立場は実はとても不確かで、紙切れ1枚で保障されたものでしかなく、何かあればあっというまに今の場所を追われてしまっても不思議ではない。旅もしかり。1ヶ月をかけて南米を回って、好きなときに好きな場所に行くことのできる自由さに身を浸しても、それは結局は仮の地でしかなく、訪問先の国に拒否されてしまえば、あっというまに日本に戻らざるを得なくなるのだ。好きなだけあちこち飛び回っているように見えても、結局自分の足元は日本という場所に繋がれている、という事実を嬉しいと感じるのか嫌だと感じるのか、それは自分でもよくわからない。ただ、ああ、自分の足元は宙に浮いているんじゃなくて、ある一つの場所に繋がれているんだなあ、ということを改めて実感させられ、うまく言葉にはできない、奇妙な感覚だけが後にのこった。


まあそれでも、旅に出るんだけどね。見たことも無い風景を見るために、触れたことのない空気に触れるために。

2008-02-24

オタク in USA

ルームメイトの韓国人Heavenは、かなりのマンガ・アニメ好き。私の部屋にあるのだめカンタービレを見つけては「あ、ノダメだ!今どこまで話が進んでるの?私千秋がコンクールで優勝するところまでしか読んでないの!」と日本語の最新刊を恨めしそうに手に取り、働きマンを見ては「これは読んだことないけど、この作者の別の話は読んだことあるわ(おそらくハッピーマニアだと思われ)」とのたまう(さすがに絶望先生は読んだことがなかったようだ・・・・)ちなみに一番好きなアニメはエヴァらしい。

韓国で日本の文化の輸入が正式に認められたのは2000年ごろからだけど、それ以前からアンダーグラウンドで出回っていたマンガ・アニメを入手しては楽しんでいたそうだ。韓国では、日本のマンガを輸入する際に、主人公の名前を韓国名に変えたりすることがあるそうだけど、非合法のだと翻訳によってその名前が違ったりして、大変だったのよ、と彼女は言う。「スラムダンクを読んでたときなんて、翻訳のバージョンが3つあって、全部名前が違って追いかけるのが大変だったんだから」。わざわざ名前を翻訳しなくても・・・と思うけど、そこは一言では片付けられない事情というのもあったりするのだろう。

Heavenは私の部屋の棚にあるマンガを見て、冗談混じりに人のことを「オタク、オタク」とからかう。ま、オタクは認めますが、でも今私の部屋にあるマンガなんてせいぜい30冊程度だよ、こんなの日本で「マンガを読む人」の平均からしたら、とんでもなく少ないよ、数十冊レベルじゃなくて普通に100冊、200冊っていうレベルだよ、と反論。韓国では、日本のマンガはとてもポピュラーな娯楽だけど、実は買って読む人は結構少なくて、マンガ喫茶で読むのが普通らしい。気に入ったマンガは家においておいて、好きなときに読み返したくならないのかなあ、とたずねたけれど、「買うのではなくマンガ喫茶で読む」が普通の読み方として定着してしまうと、そういうもの、と思ってしまうようだ。「でもそういう読み方だと、作者に対する印税だって少なくなっちゃうだろうし、そういうのもなかなか韓国から漫画家が育っていかない原因じゃないかとも思うのよね。これだけ日本のマンガが大量に輸入されているのに、なかなか韓国の漫画家で面白い人は出てこないもの」なるほど、確かに。マンガを「買う」習慣がないと、「自分でもちょっと書いてみよう」という次のステップには進みにくいだろうし、そうした「自分で書こう」と思う母体が少ないと、なかなか漫画家を育てるのも難しいんだろうなあ。

さて、今期取っているGame Theoryの授業のスタディグループは、このHeavenと日本人のI氏、それにインド人のRajiと私の4人。授業の後に一緒にランチしたりするのだけど、HeavenとI氏(この人もまた日本からamazonでマンガを取り寄せている結構なマニア)と私が集まると、何故かついついマンガの話に。マスターキートンは何話が神だとか(私は「砂漠のカーリマン」だと思うんだ)、いやでもマスターキートンもいいけど、私はMonsterの方が好きよ(by Heaven)とか。インド人のRajiは「Mangaとは何だ?それはComicとは違うのか?」という程度の認識しかないごく普通のインド人で、ついつい加速する我々の会話に時々呆然としている。ついこの間も、ランチをとりながら何故かデスノートの話になり、こんな会話が。(以下、ネタばれ防止で一応文字を反転させておきます)

Heaven「デスノートは面白いんだけど、最後の方は話がこんがらがりすぎてちょっとね。個人的には初代Lが死ぬところまでがよかったなあ。その後の3人のLが出てくるところとかは話がややこしくなりすぎたた感があるよね
私「ちょっと待って!私
初代Lが死ぬところまでしかまだ読んでないんだから、こんなところでネタ晴らししないで!」

かなり全力で叫んでしまう私、横で笑い転げるI氏、こいつらは何を盛り上がってるんだ?と不思議な顔をするRaji。行われている会話が全て英語であることを除けば、一体ここはどこの日本の大学だ?というような風景に。

いやあまさか、アメリカで韓国人に英語でデスノートのネタ晴らしをされそうになるとは思ってもいなかったよ。人生いろんなことが起こるなあ(笑

月明かりの雪景色

さて、先週末はヨセミテに行ってまいりました。サンフランシスコから車で約5時間の位置にあるヨセミテは全米でも有数の国立公園。氷河に削り取られたU字谷の中に、半円形の巨大な岩ハーフドームや、切り立った岸壁エルキャピタンなどの見所が点在。園内にはキャンプ場やさまざまなトレッキングルートも整備されており、アウトドア派にはたまらない場所だ。

実はヨセミテには昨年の秋に一度行っている。学校のRed Wood Clubというアウトドア部が主催するキャンプ。2泊3日でヨセミテでキャンプ、昼間は好きに遊び、夜はとりあえず火を囲んで飲もう、という。ちなみにそのときの写真はこちら。

http://picasaweb.google.co.jp/torizou/200710Yosemite

数ヶ月前に行った場所を再び訪れる目的は何かというと、この時期になると雪に覆われる(もうちょっと融けかけだけど・・)ヨセミテの雪原を、スノーシューを履いて歩こう、というもの。とりわけ、満月が近づくと、夜間であっても月明かりで雪原が照らされ、幻想的な風景を目にすることができる、という。

ヨセミテ内のスキー場の麓から(小規模だけどヨセミテにはスキー場があります)、かんじきにも似た形の金属製のスノーシューを履いて、雪をざくざくと踏みしめながら歩くこと数十分。小さな丘を登りきると、遥か遠くに、ごく小さくではあるけれど、ヨセミテの見所ハーフドームが見える場所に到達。



日没少し前に到着し、そのまま日が沈むのを待つ。ヘッドライトを消してしまえば、人工の明かりはひとつもない、耳が痛くなるほどの静かな世界。しかしそれにしても寒い。気を紛らわそうと、とりとめの無い話をする。突然誰かが「悟空のしっぽって、あれいつ取れたんだっけ・・・・」などと言い出す。満月→満月で変身する悟空、という発想だったらしい。なんじゃそりゃ。しかし何故かそれをきっかけにドラゴンボールネタで盛り上がる。ヨセミテまできて、一体我々は何をやってるんだか・・・・



ようやく日が沈む。あたりは予想以上に明るい。ヘッドライトなしでも、それほど不自由なく動き回れる位に。満月に近い月の明かりが、一面の雪原に反射しているからだろう。驚いたことに、月明かりで雪原の上に人の影ができている。それがこの写真。これ、フラッシュ無しで高感度(ISO800か1600かぐらい)でとってます。



月明かりの影、なんてもの、こんなにはっきりと目にしたのは初めてかも。

その他の写真はこちらから。
http://picasaweb.google.co.jp/torizou/200802_

【南米その2】空中都市

マチュピチュへのルートはごく限られていて、ほとんどの人はクスコから列車に4時間ほど揺られ、遺跡の麓のマチュピチュ村に到着する。観光客向けの完全な独占路線。故に、あくまで、ペルーの物価水準からすれば、ではあるけど、高い。片道約60ドル。でもまあ、高いだけあって、列車の造りはしっかりしていて、乗務員もちょっと一昔前の長距離列車風な制服に長い外套で、それなりに雰囲気はある。



クスコの街を出発してしばらくの間は、列車はスイッチバックを繰り返しながら、すり鉢上の盆地を上っていく。おお、これがスイッチバックか~と、初体験の私はやや興奮気味。スイッチバックといえば、森博嗣の「今はもうない」だよなあ、などと思い出しながら(余談だけど、S&Mシリーズの中では、あの作品が一番好きだ)。ちなみに、隣の欧米人は、「なんで前に進んだと思ったら後ろに進むんだよ、遅いなあ」と文句をたれている・・・



「空中都市」ともよばれるマチュピチュ遺跡。その理由は、遺跡が山の尾根につくられており、地上からはその存在を確認することが困難だから。事実、遺跡の麓のマチュピチュ村からバスで山を登っていくも、あたりには遺跡の気配は全くない。公園入り口に到着して、細い通路を抜けると、突如目の前に巨大な遺跡が広がる。本当に、突然。見張り小屋、神殿、居住区、農耕地・・・と小さな街としての全ての機能をそなえた遺跡をみていると、とてもここが高度2800メートルという場所にあるなんて、信じられない。インカ帝国には太陽信仰があったため、太陽により近づくためにこんな場所に街をつくった、というのがマチュピチュ建設の理由、と考えられている。



さて、マチュピチュの向かいにあるのがワイナピチュ。ガイドブックにあるマチュピチュの写真は大概が以下のようなものだと思うけど、その中央、遺跡の向かいに聳え立っているのがそれ。このワイナピチュ、1日500人限定で(人数制限をするのは遺跡の保全のためらしい)登山することができる。目前に見るとかなりの圧迫感があるけど、実際にはマチュピチュとの高度さは250メートル。およそ1時間ほどで頂上に到達できるらしい。


というわけで早速登ってみる。なだらかな上り坂をゆっくりと歩いて・・・と思っていたのは最初のほんの数分のこと。登山、というよりはもはや岩の階段登り。いや、それどころか、岩と岩の間に張られたロープをつたって、岩をよじ登らなければならない場所もあり・・・これはかなりキツい。途中で出会った日本人から、軍手を分けてもらって、随分助かる。ロープと岩をがしがしと掴んでいくので、手を保護するものが無いままだったら、もっとペースは落ちていたに違いない。



黙々と登ること1時間弱。急な岩の階段を登り、頂上に出ると、目前にマチュピチュ遺跡の全景が一気にひらける。


絶景!こうしてみると、マチュピチュが「空中都市」と呼ばれるのも納得だ。マチュピチュとワイナピチュ、二つの峰の尾根にそって街が造られており、これではどうがんばっても地上から街を発見することはできない。唯一、空から眺めたときにだけ姿を表す太古の都市。そういえば、ファイナルファンタジーには「飛空艇でしかアクセスできない街」がでてきてたけど、まさかリアルにそんな街が存在したとは・・・

2008-02-12

経済は感情で動いている

たまには(笑)勉強の話など。

今学期とっている授業の一つで面白いのが、Behavioral Finance。日本語では「行動ファイナンス」とか「行動経済学」などと訳されている。2002年、日本が田中さん小柴さんのノーベル賞受賞で盛り上がっていたその裏で、アメリカの経済学者ダニエル・カーネマンがノーベル経済学賞を受賞したのがこのテーマ。

経済学やファイナンス理論の中では、人間は「合理的」に行動する、と考えられてきた。ここでいう「合理的な人間」は、例えば配当率がおよそ50%しかない宝くじを買ったり(回収された金額のうちおよそ半分しか購入者には還元されない、ということです)、株価収益率を計算せずに「この会社の製品が好きだから☆」という理由で株を買ったり、流行を気にして服をかったり、そういうことはしない。常に得られる期待値やwilling to payやmarginal utility(限界効用)を考えて行動する。

・・・・いや、そんな人間どこにもいないじゃん。というのが行動ファイナンスのとっかかり。人は必ずしも経済合理的に行動するわけじゃない。感情や直感やそのときの気分でモノを買ったり売ったり投資したりする。そうした、人のココロの動きに注目して、経済やファイナンスを見直してみましょう、というのがこの行動ファイナンスのテーマ、だ。



じゃあ具体的に、どんな事例があるのか。

例えば、以下のような二つの選択肢が与えられたとき、アナタはどちらを選ぶだろうか?

a)80万円を確実にもらえる
b)100万円もらえるが、10%の確率でもらえない

では次に、以下の二つだったらどうだろう。

a)80万円を絶対に相手にあげなければならない
b)100万円を相手にあげなければならないが、10%の確率であげなくてもよい

「合理的」に考えた場合の正解は、最初がbで次がaだ。最初の問題の場合、(a)を選んだ場合の期待値は80万円なのに対して、(b)は100万円×90%で90万円。なのでbの方がもらえる金額の期待値は高い。次の問題も同様に考えて、(a)の場合の損失期待値は80万円だけど(b)は90万円。なので、より損失を少なくするためには、(a)を選ぶのが合理的。

でもこの質問をすると、大半の人は(a)-(b)という正解と逆の組み合わせを選ぶ。何故か?

(a)-(b)を選んだ人が心の中で考えたのは「お金をもらえるなら期待値は低くても確実に貰いたいし(つまり、リスクを避けたい)、可能性が低くとも”お金を失わなくてもすむ可能性”を追求した(つまり、リスクを積極的に取りたい)」ということじゃないだろうか。「合理的」な人間にとっては利得か損失かでリスクに対する感応度が変わったりはしないけど、実は人間は利得に関してはリスク回避的(なるべく安全側をとりたい)で、損失に関してはリスク追求的(低い可能性にかける)なのだ。

株式投資で重要な一つの要素である「損切り」(保有していた株価が下がった場合に、なるべく損失の少ない段階でさっさと株を売ってしまうこと)のタイミングが難しいといわれるのは、この「損失に対してはリスク追求的」な人の心理が働いているから、といわれている。「もしかしたらもう一度株価が上がるかも・・」という低い可能性にかけてしまうわけですね。



あるいは、こんな実験もある。

「50%の確率で100万円もらえるが、50%の確率で100万円失う」という賭けがあった場合、あなたはその賭けにのりますか?

この賭けの期待値は50%×100万円+50%×(-100万円)=0円。期待値が0だということは、この賭けはアナタにとって損でも得でもないはずだけど、多くの人はこの賭けを「損だ」と感じるんじゃないだろうか。何故か?実は、人間にとって、「100万円をもらえる喜び」と「100万円を失う悲しみ」は、同じではない。金額は同じ100万円でも、失ったときの悲しみは貰ったときの喜びよりもずっと大きいのだ。モノの種類にもよるけれど、「失う悲しみ」は「得る喜び」の2倍~10倍に相当するらしい。1000円拾ったときの喜びよりも、1000円を落としたときのショックの方が、ずっと大きいのだ。

とまあ、そういった「合理的判断では説明がつかない人の行動」を説明しようとするのが、この行動ファイナンスという学問なのだ。そういう意味で、扱う題材は経済学でありファイナンスだけど、かなり心理学的な要素も大きい分野ではある。

それにしても、「失う悲しみは得る喜びの数倍大きい」なんて、経済活動だけに限らず、日常のさまざまな出来事全てに応用できる理論じゃないですか、ねえ?

60人は多すぎる

まして外国人ともなればなおさらだ。

・・・とちょっと「9マイルは遠すぎる」の冒頭のパクりではじめてみたり。何のことかというと、Japan Trip。HBSとかUCLAとかWhartonとかその他いくつかの学校では既に恒例になっている、日本人学生が外人を引き連れて日本を訪れる、いわばビジネススクール版修学旅行ともいうべきJapan Trip。うちの学校ではなぜかこれまで一度も実施したことがなかったのだけど、今年になってついに初のJapan Tripを実施することに決定。そもそも1学年240人しかいない小さい学校だし、今年初めてだし、maxで30人も来ればいいとこだろう・・・・と思っていたのだけど、蓋をあけてみると参加者はなんと60人。正直、びびった。が、びびっていてもしかたないので、日本人7人で試行錯誤しながら準備中。どうなることやら。

日程は3月22日~3月29日。京都→有馬温泉(私のチョイスだ、渋いだろう!)→トヨタ→東京、というルートです。というわけでこの時期日本に戻りますが、なにせ自己主張の強い皆さんの引率なので、どこまで自分の時間がとれるのやら。まあでも、大阪で前泊1泊、東京で後泊2泊の予定なので、時間があえば是非お茶でもしましょう>みなさま

しかし、予定ルートの中には、実は私も体験したことのないものもあって、それはちょと楽しみだったり。屋形船とか舞妓のお座敷とか、私だって初体験だ・・・・

あ、そうそう、京都、大阪、東京でオススメの場所(見所、レストラン、等々)があれば是非おしえてくださいな。とりあえず大阪はやはり、ペリーのいくら丼に連れて行くべきか・・・・(でもイクラって人によって好き嫌いが激しいんだよなあ)

2008-02-11

おっかしいなあ・・・・

なんで私はこんなところにいるんでしょうね・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

いやもう、これには手を出さずに留学生活2年間を終えることができると思ってたんだけどね・・・・なんか気がついたらオークランドの空港にいる自分を発見。おっかしいなあ、なんで私、こんなところにいるんだろうなあ。

セスナに乗ったのは初めてではないですが、それでも「基本的に自分で操縦する」心持ちでのるのは、これまでのお客さんフライトとは随分違っていろいろ感動した。とりあえず、グライダー乗りの私は「ノーズを上げてパワーを入れると高度が獲得できる」のに感動した!最初から動力機にのってる人には「何当たり前のこと言ってるの?」と言われそうだけど。「あ、ちょっと前方に山あるから、3000フィートまで上げてね。パワー入れて、機種を上げて」で上がるんだよ・・・サーマルなくても山越えれるんだよ・・・エンジンってすごいね・・・・(しかし習性で、プラスを感じると咄嗟にバンクを入れそうになるということが何度も・・・・)

空を飛ぶのは慣れているけど、よく考えたら「自分が住んでいる街」の上を飛んだことはなかったりして。木曽川?ああ、確かに一時期「住人」とか「表札オマエの名前に変えとけ」とか言われてたけどね。あんなの「我が家」じゃないやい!で、今回はオークランドの空港から出発して、ベイを渡ってサンフランシスコの上空を通過して上からゴールデンゲートブリッジ眺めて、ノースベイからBerkeleyに戻って最後に上空から自分の家を確認。普段地上から見ている景色が上空からくっきりと見えるというそのことに、なんかもう、感動。

上空での操作は、パワーの扱いに最初はとまどったものの、まあそれなりに。そもそも高気圧接近中の超好天気、超静穏だったしね。ただ、「ひげ」がついてないので、滑ってるのかどうかの感覚がまったくわからず。ボールゲージなんて見ないし・・・体感で滑りがわかるほど上級者じゃないんですよ。

そんな感じで本日は1時間ほど。ああ、ついにここにまで足をつっこんでしまったか・・・と、自嘲半分、楽しみが半分。いや、自嘲は自分への言い訳かな・・・・正直言うと、かなりわくわくしてたりするのですよ。残り4ヶ月弱、さて、どこまでいけるやら。

2008-02-08

Happy New Year!

投稿日時を間違えたのでもなんでもありません。本日はChinese New Year、日本語で言うところの旧正月。うちには韓国人とChinese Americanのルームメイトがいるので、朝一番の挨拶はとりあえずHappy New Year!。とはいうものの、特別な行事はなし。SFのチャイナタウンあたりにいくと、いろいろイベントをやっているようですが。知らなかったけど、韓国でも旧正月は1月1日より盛大に祝われていて、旧正月の前後を挟んで国民の祝日が設定されているらしい。日本も、かつては旧暦を使っていた筈なのに、なんで旧正月がすっかり過去のものとなったんだろう?

Netflixをためしてみました

今さら感はありますが、NetFlixの会員になってみました。

NetFlixとはオンラインDVDのレンタルサービス。Webページ上で見たいDVDをリスト登録しておくと、郵送でそのDVDが送られてくる。見終わったら、同封の封筒に入れてポストに投函。返却した本数分だけ、リストに登録済みの新しいDVDがまた郵送されてくる、という仕組み。

料金システムが面白い。料金は月ベースの定額制で、延滞料金はなし。例えば、月額16ドル払うと、手元に3本のDVDをキープしておける。で、最初に3本送られてきて、例えば2本は見終わったけど1本はまだ・・・・というときは、その残りの1本は手元にキープしておいても問題なし。たとえ1年持ち続けていても、延滞料金は発生しない。その代わり、「手元に持っておけるDVDは3本」なので、新しく借りれるDVDは2本が限度。

一見、「じゃあずっと借りたまま返さない人がいたらどうするんだ!」と思いますが、借りたまま返さなければ新しいビデオは借りれない→でも料金は定額制なので毎月聴取される、という仕組みで、結果としてはNetFlixにはきちんと収益が入ってきているという。従来のレンタルビデオの収益モデルの発想を逆転させた、なかなか面白い仕組みです。

けれど複数本のビデオを郵送するんだから、郵送コストがかかるよな(行きも帰りも郵送コストはNetFlixが負担)、頻繁に借りられたらその分のコストが・・・と思っていたら、実際に送られてきたDVDを見てびっくり



薄い!!

最初は普通にダイレクトメールかと思いました。封筒、ぺらぺらです。



ということは予想どおり、中に入っているDVDは剥き身のまま。ちなみに、送付先住所(うちの住所ね)の書かれた一番上の赤い用紙をぺらりとめくると、その下には返却先の住所が。発送用封筒がそのまま返送用封筒になっていて、ここでも重量とコストを削減。

DVDはケースにいれて、さらにそのケースを緩衝材入りのビニールケースにいれて・・・・というレンタルのイメージしかなかった私は、てっきりこちらでもきちんとケースに入って梱包されたDVDが来るもんだと思ってました。しかしなるほど、この方法ならそりゃ郵送コストはほとんど問題にならないわ。

こんな剥き身のままで送付してたら、劣化も激しいだろうし傷もつくだろうし、その分ロスが大きいんじゃないかなあ、と思ったけど、簡易包装でDVDがダメになる分と郵送コストを天秤にかけると、後者の方が圧倒的に大きいんだろうね。

日本でも同じようなサービスがあるみたいだけど(http://www.at-r.net/dvd/)、料金はやや高め(NetFlixの一番安いプランは、1回に1枚しか借りれないプランで、それだと月5ドル)。しかも延滞料金をとるところもあるみたい。発送方法はどうやってるんだろうか。NetFlixみたいに普通郵便使ってDVD剥き身で送ってきたり・・・はしないのかなあ、さすがに。

2008-02-01

【南米 その1】旅の始まり、異国の匂い

冷蔵庫の中の食材を片付ける。保存可能なものは冷凍して、冷凍できないものは捨てるか、メモをつけてルームメイトに託す。最後に残った部屋のゴミを片して、普段はDrive wayに止めている車をガレージに入れたら、準備完了。後に家に人が残っているというのは、出発を随分気楽にするなあ、としみじみ。残った時間で買ったばかりのiPodにひたすらmp3と動画を詰め込む。なにせ5週間の長旅だ。「夏のパタゴニアはなかなか日が沈まないからね、ぶっちゃけ、夜は相当暇よ」とは、同じルートを去年旅した友人の話。文庫本も数冊詰め込んだけど、なるべく荷物は増やしたくない。頼りにするのはNintendo DSとiPod。早朝7時、Oakland発、LA、Lima経由のクスコ行き。乗り換え時間を含めてほぼ丸1日。いよいよ、旅の始まり。



経由地のLimaではLost Bagageが発覚。どうやら荷物のコンテナごとLAの空港に置き忘れてきたらしく、50人ほどの乗客の荷物が全て未到着。1時間あまり荷物を待ち続けた挙句、Bagage Claimの係員が突然何かを大声で伝えたり、それで乗客が一斉にカウンターに列を作ったり(Lost Bagageの書類を書くためだったらしい)、係員がパスポートを集め始めたり、と、突然発生した混乱状態の中、話される言語は全てスペイン語。通常なら英語とスペイン語の二ヶ国語でアナウンスがあるはずなのに。仕方ないので、スペイン語を理解しているらしい欧米人に尋ね、ようやく状況を掴む。到着早々のトラブル、これが南米の入り口での洗礼かあ、とそれでも微妙に心に余裕があるのは、5週間という長旅だから。ま、1日2日の遅れであれば、調整できるってもんです。



高度3800メートルにあるクスコは、その周囲をさらに高い山々で囲まれたすり鉢状の盆地の底に位置している。ぐるりと囲まれた山を見ていると、とてもそんな高地に位置しているとは思えない。その高度を思い知らされるのは、ほぼ全ての道が坂道となっている市街を歩いたとき。高山病予防の薬を飲んでいても、普段の半分ぐらいの速度でゆっくりと歩いても、少し歩くだけでたちまち息が切れる。歩いては休み、歩いては休み、を繰り返す。薬のおかげか、頭痛や吐き気といった高山病の症状が出ていないのが幸い。



数多のコロニアル都市と同様、クスコの街は中心におかれたアルマス広場とそこから放射状に伸びる道路からできている。いくつかの大通りを除いて、多くの道はとても狭い。そして、世界遺産である町並みを保存するためか、それらの通りの多くは昔ながらの石畳のまま残されている。細い道を両側から挟むのは、インカ時代に作られた石垣。研磨した石と石を、カミソリ1枚すら通らないほどの精度でピタリと合わせられている。見ているだけで息が詰まりそうな、そんな圧迫感すら覚えるほどの。日の光のある日中ですら、この道はいつのまにかどこか異次元に通じているのでは・・・とそんな気分になってくる。



中央市場の賑わいは世界共通。野菜、果物、肉、魚、そしてこまごまとした日曜用品。旅の途中の私が買えるものは少ないけれど、さまざまな匂いがまじりあった市場の中を歩いていると、それだけで心が浮き立ってくる。ああ、異国に来たんだなあ、ということを肌で実感する瞬間。

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旅の前半の写真はこちらでどうぞ。
http://picasaweb.google.com/torizou/SouthAmericaBestPart1

2008-01-21

天国のビーフシチュー

レシピを見たときからずっと気になっていて、いつか作ってやろうとヒソカにたくらんでいたこのビーフシチュー。

天国のビーフシチュー
http://www.chikawatanabe.com/blog/2007/12/post-5.html

学期がはじまるとまた忙しくなるので、昨晩つくってみました。おいしい、自分でいうのもなんだけど、かなりおいしい。レシピにも書かれているとおり、レストランで出てくるビーフシチューのような「複雑な味」がするんですよね。あ、なんかイロイロ沢山の材料をいれて味が混ざり合ってるなー、というような。

サイトには約2時間、とありましたが、私のレベルだとトータルで3時間弱。煮込む部分とかカラメルやブールマニエを作る部分はそんなに面倒くさくないのだけど、最初の野菜と肉の下ごしらえが実は一番面倒くさかった。野菜の皮むきってホント面倒・・・・

まあでも時間かけて作るだけの価値はあると思うので、時間のある方はおためしあれ!

2008-01-19

帰国しました

というわけで一昨日南米から無事帰国。サンチアゴ→リマ→マイアミ→SFOと乗り継ぎ2回で合計20時間。やっぱり、南米は遠いね。世界最南端の町ウシュアイアから友人とchatで話していた時は、サンフランシスコがすぐ隣にあるような気分だったけど、ネットで繋がれた2地点は実はこんなに遠かったんだなあ、と改めて実感。しかしこれ日本から行くとすれば、さらにプラス10時間ですか・・・・これは、日本にかえってしまえばよほど気合と気力がない限り、なかなか行けそうにもないね・・・・いや、この機会に行っておいてよかった、と改めて。

旅行記は追々upします。とりあえず、来週火曜から授業が始まるのにそなえて早いとこ現状復帰せねば、と。

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