タイトル見たときは「嘘ニュース」かと思いましたが、ちゃんと普通の新聞社の記事でした。
宇宙の巨大鏡で温暖化対策 米政府、提案へ
http://www.sankei.co.jp/kokusai/usa/070129/usa070129004.htm
アメリカ以外の誰にも思いつかないであろう発想ですな・・・
常々思うのですが、アメリカ的問題解決発想法って「ゼロ・エミッション」ではなく「エンド・オブ・パイプ」的。
エンド・オブ・パイプとは:環境対策・公害対策に使われる用語で、工場内で発生した汚染物質を、中和したり固定化してまとめて捨てるなどして、最終的に外に出さないようにする方法。排出ラインの最後のところで公害被害を止めるのでこう呼ばれる。一方で「ゼロ・エミッション」は、人間の行動や工場の仕組みそのものを変えることで、汚染物質を減らそう(無くそう)とする考え方。
問題の発生源を発つのではなく、発生してしまった問題を「なんとかしよう!」とする考え方、とでもいいましょうか。
公害問題だけに限らない。例えば
問題:砂糖分の多い清涼飲料水(コーラとかね)の過剰摂取で肥満が問題に。
↓
通常の解決法:それらの飲料水の過剰摂取をやめる。
アメリカ的解決法:飲んでも大丈夫なダイエット・コークを造ろう!(*1)
とか
問題:スーパーマーケットの卵はしょっちゅう割れている(*2)
。→そのままにしておくと顧客から文句が出るだろう。
↓
通常の解決法:不良品卵を取り除く努力をする
アメリカ的解決法:卵パックを店頭で開閉できるようにして、その場でチェックできるようにしよう(*3)
とか。「ていうか、問題を根っこから絶とうよ!」と叫びたく場面が多々あるのですが、彼らにしてみればどんな方法であれAll's well that ends well、終わりよければ全てよし、ということなのでしょうか。いいのか、それで。
まあでも、こういう「なるべく現状はそのままで問題解決法を考えよう!」という姿勢から、実は革新的な技術とかビジネスモデルが生まれたりするのかもね・・・
(*1)コーヒーは飲みたいけど体に悪いというカフェインは怖い→だったらカフェインレス・コーヒーを飲もう、ってのも同じ発想ですな。カフェインレス・コーヒー(デカフェ)もアメリカ発かどうかは確かではありませんが、とりあえず普及率は日本とは比べ物にならない。立食のイベントなんかでセルフサービスのコーヒーポットが置かれるときは、かならず一つはデカフェが設置されている。
(*2)たまに、個数が足りないこともあります。あと、明らかにサイズが違うものが混ざっていることも(Lサイズ卵の中に1つだけSサイズとか)。
(*3)こっちの卵のケースはプラスチックではなく紙製。で、空けて中身をチェックすることができます。最初は知らずにそのまま買ってました。「買った卵が割れていた!」と文句を言ったら、ルームメイトに「ちゃんと箱を空けてチェックしないと」と言われました・・・
Let bygones be bygones. Life goes on, and so must we!
2007-02-06
All's well that ends well?
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- torizou
- 尼崎に25年。その後横浜→Berkeleyを経て再び東京に。 飛行機(陸上単発)とグライダーの自家用操縦士。投資銀行の中の人。
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