2008-03-30

Japan Trip終了

23日の日曜の夜に京都の居酒屋に全員集合してから1週間。60人の外人を引き連れたJapan Tripがようやく終了!京都→有馬温泉→名古屋→東京と駆け足で移動しながら、毎晩のように宴会を重ねたもんだから、本当に疲れた。とりあえず外人の体力は異常。昼間は全力で観光して、夜は飲み会で全力で騒ぎまくって、さてホテルに帰るかと思ったら「So where do we go next?」ですからね。で、みんなでクラブに繰り出す。いや私別にクラブ行きたくないんだけど・・・と思いつつ、ほったらかすわけにも行かず。なかにはクラブで午前4時まで踊り続けて、そのまま朝の築地市場に行った人たちも。

そんなわけで1週間で1か月分ぐらいの体力を使い果たした気がするTripでしたが、実に楽しかったです。舞妓を呼んでのお座敷とかトヨタの工場とか朝の築地とか屋形船とか、実は私もいままで行ったことの無い場所にも行くことができたし。日本人的には全然なんとも思わないけど、へえ、外人から見るとこういうのが面白いのね、という新たな発見もあったり。とりあえず、自動販売機には異様に喜んでました。1つの自販機の中にあれだけ種類の違うドリンクがあって、しかもそれが複数並んでいて、かつ熱いのと冷たいのが一緒に並んでいたり、ディスプレイがついてたりするのが面白いんだと。見つける度に自動販売機でドリンクを買っているものだから、一体どれだけ飲んだのかと尋ねてみると、「いや、多分今日1日で1000円ぐらい使ってる」と。むしろそれだけ飲める胃袋がすごい。

屋形船はよかった。「何がいいかって、どれだけ騒いでも他の人に迷惑がかかる心配がないし、なにより閉鎖空間だから他の場所に行く奴がいないことやね!」と日本人同士でOrganizerらしいポイントに喜んでおりましたが、それなしで純粋に宴会としても楽しかったです。こんな感じ。



京都では舞妓さんとを呼んでのお座敷なんかをやったりもしました。当然初体験ですよ初体験。


お座敷遊びっつーのもやりました。小唄に合わせたジャンケンゲームですね。なかなかルールを分かってくれない外人の皆さん・・・(まあルール分かってなくても盛り上がってくれるんですがね)

2008-03-09

横風着陸

ありえないほど強い横風の中、ルフトハンザのエアバスが着陸を試みるも、風速はさらに強まりドリフト状態に・・・・・・



ジャンボジェットがまるでグライダーのように(笑)翼をふらつかせています。これ翼端が滑走路についてるよね・・・恐ろしや。グラウンドループ(地上で風に煽られたり翼端が接地したりしたため、航空機がループすること。地上での航空機大破の原因になる)に入っててもおかしくないくらいの。これ、パイロットはすごいと思うけど、そもそもこんな横風で滑走路に着陸許可が出ていることの方がおかしいのではないかと・・・

そういえば私は、妻沼でAstirⅢに乗ってるときにグラウンドループやっちまったっけ・・・・名阪戦の練習日だったなあ。接地直後に翼端を地上に落としてしまって、まだスピードが残っていたものだから、接地した場所を支点にそのまま90度回転。あまりに一瞬の出来事で、一体何がおこったか全く分かりませんでした。本当にラッキーなことに機体は無傷、本人も無事。運が悪ければテールがぽっきりと折れててもおかしくないぐらいだから、本当にラッキーだったなあ・・・・

2008-03-06

H.264がヤバすぎる件について

ニコニコ動画がまたメンテナンスしている・・・・と思ったら、新バージョンSPからはH.264に対応ですと。なんとYoutubeより先にニコニコが対応するとは。サイト内ではただいま、あちこちで「H.264画質テスト」が行われているよう。で、早速見てみる。画質テストといえばやはり新海誠でしょう。以下、ニコニコ動画を参照してます。



・・・・すごい。試しにダウンロードしてフル画面表示で見てみましたが、ほとんど画質が変わりません。フル画面なのにブロックノイズがでないよー!大画面TVとかに出力すればその差が分かるのかもしれないけど、少なくともPCの画面レベルでは、ほとんどDVDと変わらないのでは?これはヤバイね、いろんな意味でヤバイね。

ちなみに音質を優先したと思われるエンコードも上がっており。



ヘッドフォン推奨です。音が、音がヤバイです。なんという立体的な音。風の音のリアリティがたまりません。音だけで泣きそうになってきます。

しかしかまあ、高音質・高画質っていうのは、それを実際に体験するまでは「はあ?画質?そりゃ画質悪すぎるのはイヤだけど、別に見れればいいじゃん」なんて思っていたのが、一度そのハイスペックを体験してしまうと、戻れなくなってしまいそうなのが怖い。とりあえず今の私は、秒速5センチメートルのBlue-Ray版がみたくてしかたがない。SD画質からHDへのアップグレードじゃなくて、元々HD画質で制作されいている作品ですからね。うー見たい、見たいよう。大画面で見たいよう。Blue-RayとHD-DVDの争いも早々に決着がついたことだし、これはもう、帰国したらプレステ3を買うしかないんですかね・・・・

2008-03-04

Sashimi Knifeで一刀両断

国立公園巡りをしたメンバーのうち、韓国人Heavenとインド人Ashishは今回のJapan Tripの参加者でもある。アニメとマンガを通じてかなり日本文化に詳しい上に、仕事でも数回来日したHeavenに対して、Ashishの方は今回が初の来日。彼の発する時に微妙に間違ってたりピントがずれていたりする質問を、Heavenと私で真面目に訂正したり、時にはいじって遊んだり、という日々。

そんなAshishが「ジャパニーズ・ヤクザ」について質問してきた。

Ashish「京都にはヤクザはいるのか?」
私「京都はいない(よね?)けど、その近所の神戸はヤクザの本拠地があるよー」
Ashish「俺、ヤクザ見たら写真撮りたいんだけど、撮ってもいいのかな?」
アホかこいつは。さて、どう返したものか・・・・と考えていると、横からHeavenがずばりと切り込む。
Heaven「莫迦ねー、そんなことしたら、サシミナイフでばっさり切られちゃうわよ!」
Ashish「さ、サシミナイフ?!」
Heaven「そうよー、日本のヤクザは拳銃の代わりにサシミナイフを持っているの。怒らせたりしたら、サシミナイフでばっさりやられて、お刺身にされちゃうから!」

・・・
・・・・
・・・・・いやあ、その発想はなかったわ・・・・

荒唐無稽なんだけど、なんだか妙にリアリティのある「サシミナイフ」という単語。言われたAshishは、まさかそんな・・・という顔をしつつも、「お、俺筋肉質だし、サシミにしても美味くないよ・・・」と微妙に焦っているあたりが面白い。

White SandsとCarlsbad:ようやく本編

「アメリカといえば国立公園」と誰かに言われた記憶はあるけれど、正直日本にいたときは、アメリカの国立公園にはそれほど興味はなかった(ま、そもそも、アメリカ自体出張でしか行った事がなかったんですが)。国立公園のイメージが日本のそれで固められていたせいかもしれない。そのイメージが変わったのは秋に行ったヨセミテ国立公園以降。Berkeleyから車で4時間、週末の2泊3日で十分楽しめるというせっかくの立地だから、と同級生と向かったヨセミテで、む、アメリカの国立公園ってもしかしてちょっと凄いかも、と心を動かされた。日本の国立公園とは、まずは規模が桁違い。とにかく大きい。そんでもって景色の壮大さも圧倒的。広大な大地の上で、長い年月をかけて自然が作り出した様々な景観は、想像を絶するほどに素晴らしい。さらに、観光地化された日本の国立公園とは異なり、「なるべくそのままの自然の姿を保存する」ことに全力が注がれている。生態系を保護するために、動物の餌付けや公園内の動植物の持ち帰りなどは一切禁止。園内の建物やレストランは全て管理局によって管理され、可能な限り景観を損ねないようにとの配慮のもとで作られている。ビジターセンターやレストランに併設されたギフトショップはあるが、観光地にありがちな派手な看板の土産物屋は一切ない。

あなどれないぞ、アメリカの国立公園。そんなわけで、ヨセミテだけでなくもう少し訪れてみよう、と次にターゲットを絞ったのがニューメキシコ州にあるWhite Sands。ここは世界にも類を見ない「白い砂漠」が広がる場所。その近くにCarlsbadという世界最大級の洞窟を持つ国立公園もあることを発見し、2泊3日でこの2つを回ることに決定。

結論から言うと、どちらも大満足。どこまで行っても白い砂漠の上に雲ひとつない青空が広がるWhite Sandsに、巨大な地下の洞窟の中を大小様々の鍾乳石が彩りまさに「秘境」といった雰囲気を醸し出すCarlsbad。その絶景ぶりは、言葉でつらつらと説明するよりも、写真で見てもらった方が何十倍も良く伝わる。というわけで以下からどうぞ。

http://picasaweb.google.co.jp/torizou/200803WhiteSandsCarlsbad02

ちなみに2つの公園のうちCarlsbadは世界遺産に登録されている。がしかし、園内のどこを見渡しても、もらったパンフレットのどこを見ても、「うちは世界遺産ですよ」という主張はなし。アメリカ人にとって「世界遺産に登録されること」の重要性は他に比べてきわめて低い、という話は聞いていたけど(事実、同級生と話しているときに「World Heritage」と言っても一発では通じない確立はかなり高い)、まさかここまで「世界遺産?は、なにそれ?」的な扱いだったとは。

2008-03-02

White SandsとCarlsbad:本編より長い導入編

2月上旬のある週末、互いに作ったパスタとオニオンスープグラタンで夕食を食べていると、ルームメイトのHeavenが突然口を開いた。「もう卒業まで4ヶ月もないのよ!」「そ、そうだね」「せっかくの週末にのんびり家でご飯食べてる場合じゃないと思うの!これからは、出来るかぎり週末を有効活用して、 今までに行っていないところに行かなきゃ!」唐突な流れではあったものの、丁度よい機会だと思い以前から狙っていた場所を提案。「じゃ、White Sandsでも行く?」「White Sands?」「ニューメキシコの国立公園、石膏の粉末でできた一面の白い砂漠が見れるそうです」「行く!」

という経緯で行ってきましたニューメキシコ。週末を利用して23日で2つの国立公園を回ってきました。一つは、Carlsbad National Park。ここは世界最大級の規模を持つ地下洞窟群。もう一つは上にあるWhite Sands National Park。同行者はルームメイトの韓国人2人にインド人、私の4人。

Oakland
の空港からPhoenix経由でおよそ5時間のフライト。到着したEl Pasoの街でレンタカーを借りて車を走らせること約1時間。テキサス州とニューメキシコ州の州境で検問に遭遇する。車を止める我々。車内を覗き込んだアメリカ人の係官は、3人のアジア人と1人のインド人を見つけて質問を開始。「どこから来たの?」「カリフォルニアから」「US citizenか?」「いや違う、F1 Visa(留学生Visa)で滞在している」「身分証明はある?」「運転免許証が」「パスポートとVisaは?」「国内旅行だから持ってきてない」お決まりの質問を一通りこなせば通過できるだろうと思っていたのが、このあたりから雲行きが怪しくなってくる。「持ってきてないのか?Visa保有者は旅行するときはパスポートを携帯しておかなきゃいけないんだぞ」「え、そんなこと知らなかった。だって国内旅行だし」「国内でも。カリフォルニアを離れる時は。特にここみたいな国境近くに来るときは」そう、El Pasoはメキシコ国境からわずか7マイル。たかが州境の検問で妙に警戒が厳重な理由はそこにあったのか。

「とりあえず、確認するから運転免許証を貸して」といわれ、係官は我々の免許証を集めて検問所の小屋に帰っていく。そのまま放置されること
30分。「どうなるんだろ?」「でも別に不法滞在とかじゃないし、運転免許で身分が確認できたらOKじゃないの?」と比較的気楽な私と韓国人Helenに対し、Visaや入国問題で散々トラブルにあってきたというインド人Ashishと本人はトラブルに遭遇してないものの、様々なトラブルの話を見聞きしてきたという韓国人Heavenが反論。「いやでも、下手するとこのままかなり長時間留め置かれる可能性もあるよ」「なんで?身分確認できたらいいんじゃないの?」「Visaは身分を保証するものだけど、その判断は係官にまかされちゃうからね。例えば書類がそろっていても彼らが“こいつら怪しい”と思えば、その場で拘留される可能性もあるよ」「法的にはパスポート持ち歩かなくてもいいはずだけど、そういえば学校のInternational Studentのオフィスからも、“持ち歩くことを推奨する”って言われてたね・・・・こういうトラブルのためだと思う」なんとなく、車内に重い空気が漂う。そのとき、再び係官が車の方に近寄ってきて言った「ちょっと身分の確認するから、あっちの小屋の方まできてくれないかな」。指差した先には、検問所の詰所とおぼしき小屋が。

結論から言うと、チェックポイントで足止めされてから再び出発するまでに、およそ1時間半の時間が必要だった。留学生はSEVISStudent and Exchange Visitor Information System)というシステムに名前と学校が登録されていて、そこでVisaが有効であるかどうかを確認できる。チェックポイントの係官はそこから我々の 身分を調べようとしたのだけど、やはりアメリカ、予想通りの「落第級仕事人」ぶりが発揮。「君(私)のビザは確認できたんだけど、他の人の分はF1 Visaが確認できないんだよね。Visaの状態がH1Bになっている。学校が更新してないんじゃない?」学校に来る前にアメリカで働いていた Ashishは以前にWorking VisaであるH1を、アメリカ入国にビザの必要な韓国人2人は観光用のBビザを以前に取得していた。どうも昔のVisaの状態が残ったままで、F1のス テータスが確認できないらしい。そんな莫迦な、こっちは入学するときにSEVIS登録料で100ドル近く払ったんだよ。じゃあ指紋で調べようか、ということになり、何故かインド人Ashishだけが(何故彼だけだったのか、 この辺の理由もよく分からないのだが)指紋をとられることに。ここで取った指紋と、入国時にイミグレーションで採取したものをマッチングさせて、本人確認をするらしい。「指紋は100%だから。ほら、名前とかだと同姓同名があったりするけど、指紋なら100%本人を確認できるからね」のんびりとした口調でそう言う係官。しか し「・・・・あれ、おっかしいなあ、指紋、合致しないなあ・・・」ちょっとまてこら、と言い出したいのをぐっとこらえる。100%じゃなかったんか い・・・・・そのとき、SEVISからプリントアウトされたデータを見ていた係官が「あ、ここに最新のVisaのデータがあったよ。OKOK 「・・・・・・・・(ちょ、見落としかい!最初からそれをちゃんと確認しろ!)」

そんなこんなでようやく開放された1時間半後。無事に出発できたからこそ、笑い話にもできるというもの。相変わらずの「アメリカの役所の事務能力のダメっぷり」に口々に文句を言いながら、まあでも開放されてよかったね、と言い合う。私は気づかなかったけれど、あの掘っ立て小屋の中には簡易留置所みたいなものもあったらしい。「トイレ借りようかな、と思って首のばして小屋の中眺めてたの。そしたら”Women”って表示のある部屋っぽいのがあったから、あ、女性用のトイレかな、と思ったら、扉に鉄格子がはまってたよ・・・」とはHeavenの言葉。場所柄、不法移民の疑いで拘留、というのも多いエリアなんだろう。塀の中の住人にならなくて良かった、としみじみ。


海外に住んだり、そこからさらに様々な国を訪れたりしていると、なんとなく、物理的な制約から少しずつ解放されるような気分になってくる。それは、文化や習慣の違いを感じて改めて「日本」を「日本人であること」を意識するのとは別のところで、「行こうと思えば世界中どこだっていけるさ」、という気持ちが心の奥底に根付くような感覚。隣町に行くような感覚で「次は南米にでも行くかあ」と思えるその意識の変化は、自分の体が軽くなったような気がしてちょっと気持ちよかったりもしたのだけど、実はそうした「身軽さ」は単なる幻想でしかないことを、今回のような事件に遭遇すると、改めて思い知らされる。当たり前のようにBerkeleyに住んでいる自分の立場は実はとても不確かで、紙切れ1枚で保障されたものでしかなく、何かあればあっというまに今の場所を追われてしまっても不思議ではない。旅もしかり。1ヶ月をかけて南米を回って、好きなときに好きな場所に行くことのできる自由さに身を浸しても、それは結局は仮の地でしかなく、訪問先の国に拒否されてしまえば、あっというまに日本に戻らざるを得なくなるのだ。好きなだけあちこち飛び回っているように見えても、結局自分の足元は日本という場所に繋がれている、という事実を嬉しいと感じるのか嫌だと感じるのか、それは自分でもよくわからない。ただ、ああ、自分の足元は宙に浮いているんじゃなくて、ある一つの場所に繋がれているんだなあ、ということを改めて実感させられ、うまく言葉にはできない、奇妙な感覚だけが後にのこった。


まあそれでも、旅に出るんだけどね。見たことも無い風景を見るために、触れたことのない空気に触れるために。

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