2008-02-24

【南米その2】空中都市

マチュピチュへのルートはごく限られていて、ほとんどの人はクスコから列車に4時間ほど揺られ、遺跡の麓のマチュピチュ村に到着する。観光客向けの完全な独占路線。故に、あくまで、ペルーの物価水準からすれば、ではあるけど、高い。片道約60ドル。でもまあ、高いだけあって、列車の造りはしっかりしていて、乗務員もちょっと一昔前の長距離列車風な制服に長い外套で、それなりに雰囲気はある。



クスコの街を出発してしばらくの間は、列車はスイッチバックを繰り返しながら、すり鉢上の盆地を上っていく。おお、これがスイッチバックか~と、初体験の私はやや興奮気味。スイッチバックといえば、森博嗣の「今はもうない」だよなあ、などと思い出しながら(余談だけど、S&Mシリーズの中では、あの作品が一番好きだ)。ちなみに、隣の欧米人は、「なんで前に進んだと思ったら後ろに進むんだよ、遅いなあ」と文句をたれている・・・



「空中都市」ともよばれるマチュピチュ遺跡。その理由は、遺跡が山の尾根につくられており、地上からはその存在を確認することが困難だから。事実、遺跡の麓のマチュピチュ村からバスで山を登っていくも、あたりには遺跡の気配は全くない。公園入り口に到着して、細い通路を抜けると、突如目の前に巨大な遺跡が広がる。本当に、突然。見張り小屋、神殿、居住区、農耕地・・・と小さな街としての全ての機能をそなえた遺跡をみていると、とてもここが高度2800メートルという場所にあるなんて、信じられない。インカ帝国には太陽信仰があったため、太陽により近づくためにこんな場所に街をつくった、というのがマチュピチュ建設の理由、と考えられている。



さて、マチュピチュの向かいにあるのがワイナピチュ。ガイドブックにあるマチュピチュの写真は大概が以下のようなものだと思うけど、その中央、遺跡の向かいに聳え立っているのがそれ。このワイナピチュ、1日500人限定で(人数制限をするのは遺跡の保全のためらしい)登山することができる。目前に見るとかなりの圧迫感があるけど、実際にはマチュピチュとの高度さは250メートル。およそ1時間ほどで頂上に到達できるらしい。


というわけで早速登ってみる。なだらかな上り坂をゆっくりと歩いて・・・と思っていたのは最初のほんの数分のこと。登山、というよりはもはや岩の階段登り。いや、それどころか、岩と岩の間に張られたロープをつたって、岩をよじ登らなければならない場所もあり・・・これはかなりキツい。途中で出会った日本人から、軍手を分けてもらって、随分助かる。ロープと岩をがしがしと掴んでいくので、手を保護するものが無いままだったら、もっとペースは落ちていたに違いない。



黙々と登ること1時間弱。急な岩の階段を登り、頂上に出ると、目前にマチュピチュ遺跡の全景が一気にひらける。


絶景!こうしてみると、マチュピチュが「空中都市」と呼ばれるのも納得だ。マチュピチュとワイナピチュ、二つの峰の尾根にそって街が造られており、これではどうがんばっても地上から街を発見することはできない。唯一、空から眺めたときにだけ姿を表す太古の都市。そういえば、ファイナルファンタジーには「飛空艇でしかアクセスできない街」がでてきてたけど、まさかリアルにそんな街が存在したとは・・・

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