北京を経由して7月30日、China Airでサンフランシスコ国際空港に降り立った。出発前の日本で感じていた疲労感は、北京の夜で飲んだくれて、アジアの熱気の中に身を浸したことで、すっかり拭い去られてしまった。単純なもんです。
そんなわけで到着したサンフランシスコは、雲ひとつない晴天。これまでの2度の滞在でも感じていたのだけれど、この地域の日差しは本当に「太陽の種類が違うんじゃないか」なんて思ってしまうくらい、とにかくまぶしい。それでいて不思議なことに、それほど暑くはない。日差しのまぶしさからは想像できないほどに空気はひやっとしていて、日中全力で歩いても殆ど汗をかかない。夕方になるとTシャツ1枚では寒くて外を歩けないくらい。
到着初日にはいきなりルームメイトと家を見て周り、そこで家をほぼ決定。。翌日は銀行口座を開いて、携帯電話を契約。で、本日はビジネススクールのアドミッションオフィスでBerkeleyの地図を入手し、学生証を作成して、自転車を購入。合間にダウンタウンの店を見て回りながら、ビルケンシュトックのサンダルも購入。
まさにリアルRPG、なんてことを思いながら、自転車で街を走り回る。自転車はスバラシイ。これで一気に行動範囲が広がったもんね。徒歩でフィールドを歩いていたのが、チョコボをゲットしたようなもんだ。飛空艇(=車)を買うかどうかは、とりあえず検討中。買うにしても、まあ様子を見ながら、よさそうな物件が出たら、と考えている。
それにしても、手続きやら家探しやらでばたばたと走り回ったここ2、3日だったけど、それほどストレス感がなかったのは何故だろう。一つには、「新しい生活を始める」という期待感がストレスを軽減させているというのがあるのかもしれない。でも、日本で出発のための準備をしているときは、同じ「新生活」への準備であったにも関わらず、なんだかとても疲れた気分になったものだ。
やっぱり「気候」は大きいのかな、と思う。なにしろ、とにかく天気が良い、それでいて歩き回ってもほとんど汗をかかない。歩き疲れたら道端の木陰に入ってしばらく休めばすぐに体温も下がって体も回復する。何より、気候がすばらしいものだから、歩く(そして自転車で移動する)だけで楽しい。
ちょっと「ずるいよなあ」などと思ってしまった。いや、私自身もこれから2年間ここに住む身なんだけど、生まれたときからこんな環境で暮らしていたら、随分と不要なストレスの少ない生活を送れるんだろうなあ。
以前、梅田望夫さんの講演を聴いたことがあった。講演の中で、「シリコンバレーという地域があれほど沢山のベンチャーを生み出した要因はなにか」というお題を掲げ、その要因として優れた大学機関(スタンフォードとかね)との連携やカリフォルニアに根付くフロンティアスピリット、などなど、幾つかの要素を挙げていた。そして最後に、冗談のように「あとは気候ですね。あの気候で暮らしていると、とにかく前向きに、失敗してもなんとかなるだろう、という気持ちになれる。それが、人々をベンチャーへの挑戦に積極的にさせると思いますね」と付け加えた。聴衆もみんな、「軽い冗談」的な受け止め方をして、暖かく笑っていた。
でも実際に来て見ると、「気候が人の思考を決定する」ってのは、あながち嘘ではない気がしてくる。朝起きて、目が覚めて、「よし、とりあえず外に出かけよう」と思える環境というのは、色々な意味で人を前向きにさせ、新しいものを作り出す方向へと駆り立てていくのかもしれない。
■
ま、授業が始まったら、そんな能天気なことは言ってられないのかもしれないけどね・・・
上の写真はこれから2年間お世話になるビジネススクールの校舎。
Let bygones be bygones. Life goes on, and so must we!
2006-08-02
Berkeley到着、そんでもって生活立ち上げなど
Posted by torizou at 02:28
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- torizou
- 尼崎に25年。その後横浜→Berkeleyを経て再び東京に。 飛行機(陸上単発)とグライダーの自家用操縦士。投資銀行の中の人。
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5 comments:
車は断然TOYOTA車をお勧めします。下取りの時の値段が落ちにくいですし。
私の車(echo)は2年間で3000マイルほど走りましたが、ブルーブックの下取り価格は$100しか落ちませんでした。これがアメ車なら、3分の2くらいになります。
1990年~1995年ぐらいの日本車だったら、3000ドルぐらいからあるみたいですね。この辺の年代の車でも問題ないんですかねえ?
やっとすごしやすくなったけど、最近まで記録的な熱波がCAを襲ったとかで、暑くて大変でした。Welcome to the U.S.Aですね。
うーん、やっぱり5年落ち程度のトヨタ車を学校の卒業生などの個人から買うのがいいとおもいます。安く買えますし、アメリカの車の修理代はとても高いので、あんまり古いと修理代もバカにならなそうですし。
>ちぃちゃん
こっちは涼しい、っていうか夏を予想してきたらちょっと寒いぐらい。同じカリフォルニアでも随分違うんですね。でも冬はあったかそう、いいなあ~
>abeshiさん
確かに。安い値段でジープを買った同級生は、最初から修理代が莫迦にならないぐらいかかった、という話もききました・・・
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