アメリカ人と接していると、なんだかんだ言って、根本的な発想のスタイルが違うよなあと思うことがしばしばあります。
現在、引越しに備えて大物家具を売り払っているのですが、本日、アメリカ人のカップルがベッドを引き取りにやってきました。ベッドを運ぶのだから大型トラックをどこかで調達してくるのか、と思っていたら、やってきたのはハッチバックで後部座席が2列になっている広いタイプではあるものの、どうみても普通の乗用車。いやー、いくらハッチバックを空けてロープで固定するとしても、それ絶対ベッド乗らんだろうって。
案の定、入れようとしてみたもの、そもそもベッドの横幅が車の横幅を越えているんだから、入るわけがない。どうするのかなーと思っていたら、彼氏が「よし、分解しよう」と言い出しました。なるほどね。ま、IKEAだし、簡単に組み立てられたんだから、分解もありか。
しかし、重要なパーツが一つ、どうやっても外れない。IKEAの家具は組み立ては簡単なのですが、簡単にするためにIKEA独自のネジやらそのネジを締める工具やらを使っているので、専用工具がないと通常のドライバやペンチじゃなかなか外れない部品があるのです。
2枚の板を90度に止め合わせる際に、一方を専用工具で固定して、一方をこれまた専用の六角レンチで回してネジを固定する。そんなパーツがあったのですが、どうせもう使わないだろうと(まさかベッド分解するとは思ってなかったし!)思っていた私が専用工具を保管しているはずもなく。ドライバやらペンチやらで頑張ってなんとかネジを外そうとするのですが、なかなか外れない。
こりゃ無理だなー、日を改めてトラックを借りてもらってもう一回きてもらうしかないかなーと思っていた私の耳に、信じられない言葉が。「これ、(上の図の)左側の部分を掘り出して壊してしまえば、ネジ外れるんじゃない?」わかりにくい図で恐縮ですが、左側の板の部分は、ボルト部分までは板の中に埋まっているけど、ネジ頭の部分だけネジ頭が見えるように穴があいていて、その穴から専用工具を差し込んで固定するのです。彼の提案は、そのネジ頭部分とボルト部分の板を掘り返してしまえば、ネジ外れるんじゃない?というもの。
・・・・・マジですか?!
そりゃ合板だからドライバあれば結構簡単に壊せるだろうし、壊した部分はあとから場所をずらして釘でも打てばいいんだろうけど、ていうか車に乗らないからって壊しますか、普通?
彼女の方も「あら、それいいわね」と全く異論が無い様子。で、5分後。ドライバでぐりぐりと穴をあけられたベッドは無事に解体され、車に詰まれて貰われていきました・・・・・
車に乗らないから「分解する」まではまだ同意できるのですが、ネジが外れないから「ネジ部分を壊してしまえ」という発想は、どれだけ頭を振っても日本人からは出てこないだろうなあ、としみじみ。
確かに、後から釘で組み立てれば十分機能するしそもそも安いIKEAベッドだし、もう一回トラック借りて取りに来る手間考えれば壊したほうが全然合理的かも、いやでも、それでも「壊す」はないだろう壊すは、とぐるぐる考えながら、それでも微妙に負けた気分になってしまったのは一体何故なんでしょう・・・・この発想力が、iPhoneでお財布ケータイを使えるようにするための画期的な方法を思いつかせる原動力なんでしょうか・・・
Let bygones be bygones. Life goes on, and so must we!
2008-06-16
その発想はなかったわ・・・
Posted by torizou at 00:12
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- torizou
- 尼崎に25年。その後横浜→Berkeleyを経て再び東京に。 飛行機(陸上単発)とグライダーの自家用操縦士。投資銀行の中の人。
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2 comments:
えっ?!?!
何の違和感もないんですが。。。汗
・・・アメリカナイズされすぎですよ、それは(笑
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