興味深い記事を発見。
2008-06-20 - 備忘録ことのはインフォーマル:司法修習生のブログ
司法修習生が取り調べの様子をブログに書いて守秘義務違反に問われるというニュースに対して、原文にあたってみると実はマスコミで報道されていたものと全然ニュアンスが違う、という内容のもの。ニュースで引用されている「受刑者たちは何だかロボットのよう。何を考えて生きているんだろうか」とか、「相手は八十歳のばあちゃん。途中から説教しまくり。おばあちゃん泣きまくり」という部分だけ読むと、受刑者や取り調べ相手を莫迦にしたようなニュアンスに反感を覚えてしまうけど、実際には、その前後を見てみると
ただ,工場で作業をしている受刑者たちは,なんだかロボットのようで,
彼らの心が読めなかった。何を考え生きているんだろうか。
なんか,刑務所って,やたらめったら厳しくて,そりゃ,犯罪者たちの
刑罰として,彼らを立ち直らせるための場所だから,緩くてはダメなんだろうが,
なんか,世間と離れすぎていて,受刑者を刑務所社会の中でしか
生きていけない人間に育てているようにも感じる。
偶然にも,いま自分が取り調べ中の被疑者は,刑務所出所後5日目に,
また犯罪行為に出た人で,なんかその被疑者を見ていると,
この人は刑務所でしかうまく生きていけないんじゃないかと感じた。
ただ,そうは言っても,刑務所の中では,受刑者は塀の中にはいるが,
身柄の拘束はなく,それと比較すると,未決の取調べ中の被疑者が
腰縄に結ばれて,手錠をはめられて,調べ室に来たり,裁判所に来たりする姿を
見ると,その姿があまりにも人間扱いされていない感じがするので,
刑務所のほうがまだ人間扱いされているのかなぁなんて感じた。
という感じで、刑務所の存在意義について思索していて、反感を覚えるどころかむしろ共感してしまう文章だったりする。もう一つの引用部分「80歳のばあちゃん~」の部分もしかり。
文章って怖いなあ、全文を読むって本当に重要だなあ、ということをしみじみと感じさせられます。ニュースを報道したマスコミの人も、一人ぐらいは原文をあたった人がいてもいいのにね(ブログは削除されてますが、キャッシュから閲覧可能)。
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